
2026.05.12 後楽園ホール/DANGANプロモーション
Lemino BOXING フェニックスバトル156
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★日本Sバンタム級タイトルマッチ10回戦
アマ66戦51勝15敗
プロ13戦9勝(3KO)1敗3分
WBC Sバンタム級13位
OPBF Sバンタム級1位
WBO Asia Pacific Sバンタム級4位
王者
2018・2019年国体3位
2017・2018年関西リーグ戦階級賞
2019年関西リーグ戦敢闘賞
前戦で石井渡士也を下し王座奪取。1月度MVPに輝いた新王者が初防衛戦に臨む。
◎#池側純(28/#大阪府泉北郡/#興國→#大阪商業大学主将→#角海老宝石)
7R(2分6秒)TKO
アマ40戦27勝(10KO)13敗
プロ14戦9勝(5KO)4敗(2KO)1分
日本Sバンタム級11位
2016年度B級トーナメント バンタム級優勝
元陸上自衛官
4度目のタイトル挑戦。津軽弁ボクサーがジム移籍初戦でいきなりのタイトルマッチ
×#大嶋剣心(30/#青森県弘前市/#弘前工→#帝拳→#一力→#KODLAB)

『池側純が初防衛に成功。大嶋は4度目の正直ならず』
日本Sバンタム級王者 、池側が初防衛戦に臨んだ。アマ66戦51勝15敗の実績を引っ提げプロ転向。#落合壱星、#日野僚、#カルロデメシーリョ、#クラウデバンシーシー を下し、元世界4階級制覇王者 #ドニーニエテス にも勝利。#石井渡士也 とは引き分けと敗戦を経験したが、今年1月、その石井を9回TKOで沈め、日本王座を奪い取った。WBC世界13位、OPBF同級1位の現在地に座る以上、その先を見据える上で重要な一戦となるが、鬼門の初防衛戦の相手は大嶋剣心。
大嶋にとっては4度目のタイトルマッチ。日本バンタム級王座決定戦で #澤田京介 に敗れ、次に #堤聖也 の日本王座に挑んで9回TKO負け。さらに昨年6月、OPBF東洋太平洋Sバンタム級王者 #中嶋一輝 に挑んだが、3回TKOで退けられた。そこから約1年ぶりの再起戦が、いきなり日本タイトルマッチ。しかも移籍初戦。泥にまみれた男が起死回生の勝負に挑んだ。
大嶋に勝算がなかったわけではない。不利は百も承知だったはずだ。過去のスパーリング経験、そして #石井渡士也 戦の内容から、池側は必ず強気に出てくる局面があると読んでいた。特に、石井を沈めた右アッパー。大嶋はそこに左フックを合わせる「ジャンケン勝負」に懸けていた。一瞬の噛み合わせ、一か八かの力勝負。技術差を正面から埋めるのではなく、勝負どころを一点に絞る。4度目のタイトル挑戦に懸ける男として、それは現実的で、切実な勝ち筋だった。
しかし、池側はその土俵に乗らなかった。サウスポーの前手で距離を作り、左ストレートを再三ヒットさせ、大嶋が踏み込みたい入口を塞いでいく。さらに、大嶋が右アッパーに左フックを合わせてくる狙いを、池側と #阿部弘幸 トレーナーは早い段階で見抜いた。そこで右アッパーを振り回さず、あえて封印する。むしろ、その残像を餌にして大嶋の左フックを誘い、空振りしたところへ左ストレートを合わせた。大嶋が望んだジャンケンにはならなかった。拳を出す前に、勝負の手札そのものを変えられていた。
しかも池側の攻撃は、左ストレートだけで終わらない。何度も左ストレートを見せ、当てることで、大嶋の意識と身体にその軌道を刻ませる。すると、次に同じ入り口から左アッパーが突き上がる。左ストレートの残像を残し、そこから左アッパーを再三ヒットさせ、大嶋の腰を何度も落とした。そして7回、勢いよく低く入ってきた大嶋に池側の左アッパーが炸裂。大嶋は大きく後退し、キャンバスを一回転する決定的なダウン。ひとつ当てて終わるのではなく、当てたことで相手がどう反応するかを読み、その反応の先に次の拳を置く。二手三手、その先まで見えているかのような戦いぶりだった。何とか立ち上がった大嶋にも、じわりじわりと攻め入り、コーナーを背負わせ左ストレートを入れたところでレフェリーシャープ田中がシャープに試合をストップ。
距離、角度、タイミング、相手の意識の裏を取る組み立て。そのすべてが 池側の拳に集約されていた。前戦で結果を出した武器に固執せず、相手の対策を読み、その場で捨てられる引き出しの多さ。打ちたい気持ちを抑え、危険を消すメンタルコントロール。そして、相手の狙いを察知し、逆に利用する洞察力。池側が示したのは、世界を見据える選手に必要な冷静な勝負勘だった。
大嶋にとって残酷だったのは、気持ちが折れたから負けたのではないことだ。むしろ最後まで気持ちは切らさなかった。必死の形相で挑み続けた。だが、いざ試合になると技術の差は大きかった。結果として、#澤田京介、#堤聖也、#中嶋一輝、そして #池側純。厳しい壁に跳ね返され続けた時間もまた、彼のボクシング人生の一部である。ベルトは残らなかった。王者の肩書きも残らなかった。それでも、4度挑み、4度届かず、それでも迷い続け、挑み続けた時間は消えない。大嶋は戦前「獲らなきゃ何も残らない。見栄えよりも勝ちに徹する」と決意を語った。大嶋には本当に何も残らなかったのだろうか。その答えは、未来の大嶋自身に直に聞いてみたい。私には、プロデビュー戦から今日に至るまでの彼のチャレンジが輝いて見えている。
一方の池側は、この勝利で日本王者の枠からさらに外へ踏み出したと言える。今後は防衛を重ねながら、WBA、IBF、WBOを含めた世界ランキング入りを視野に入れる。そして本人は、WBO-AP同級王者 #ガブリエルサンティシマ との統一戦にも意欲を示した。
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★OPBF東洋太平洋バンタム級王座決定10回戦
※#岡聖 vs #キムウーヒュン は、キムウーヒュンの負傷により中止。
※岡聖は当日2Rのスパーリングを行う予定。
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★Sフェザー級1000万円トーナメント準々決勝8回戦
アマ95戦80勝(30RSC)15敗
プロ12戦12勝(8KO)
元日本フェザー級王者
元WBO Asia Pacificフェザー級王者
U-15全国大会5連覇
インターハイ3年連続準優勝
約1年7ヶ月ぶりの復帰戦。トーナメント優勝最有力候補
◎#松本圭佑(26/#神奈川県横浜市/#みなと総合→#東京農業大学→#大橋)
3R(0分35秒)TKO
アマ46戦30勝(15RSC)16敗
プロ16戦12勝(7KO)3敗(2KO)1分
OPBF Sフェザー級10位
日本Sフェザー級7位
WBCアジアSフェザー級王者
アマ2冠
インドネシア警察署長杯LW級金メダル
前戦で技巧が冴えわたった気合のサウスポー
×#龍王(28/#兵庫県西宮市/#西宮香風→#角海老宝石)

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『心の成長がもたらした松本圭佑のボクシングの新たなかたち』
龍王は、優勝候補を喰うという気合十分でリングに上がった。フェイスオフから距離を詰め、松本が昨年3月に犯した計量失格に伴う自責、1年間の出場停止処分、1年7か月ぶりの試合となるブランク、そして階級を上げての復帰戦という揺らぎを突き、トーナメントの主役を奪うだけの気迫が前面に出ていた。
しかし、松本の右ストレートは初回から鋭く龍王を捉えていた。階級を上げても松本の身体は大きく、距離を支配する立ち姿には元王者の風格が漂う。自責感、ブランク中に生まれた娘・糸詩(しらべ)ちゃんへの思い、迷惑をかけた妻への思い、負ければ終わりという覚悟。それらを励みとし、同時に自身に科した責任として真正面から受け止め続けてきた日々が、松本のボクシングを大きく成長させていた。凄まじい葛藤を抱えながらも、いざリングに上がれば、眠っていたボクサーの本能が目を覚ました。
2回、松本の返しの左が龍王の右目上を切り裂く。ここが試合の分岐点だった。龍王は気持ちを切らさず前に出たが、視界が悪くなったことで反応が遅れ、修正が効かなくなっていく。そこへ3回、松本のワンツーがもろに突き刺さった。ジャブをもらっても強気に前へ出たところへ受けた、カウンター気味の一撃だった。倒された瞬間、龍王の野望も、試合の流れも、そこで断ち切られた。3R35秒。松本の見事な復活KO劇であった。
試合後の松本は、再三にわたり前回の計量失格をわびていた。その姿は、過ちを自分のものとして引き受け、もう一度リングで信用を積み直そうとするプロボクサーの言葉だった。その言葉には力があった。誠実さとプロフェッショナリズムがあった。
象徴的だったのは、試合前のスパーリングで父・松本好二トレーナーに反論したというエピソードである。父にただ従う息子から、自分の責任でプロボクサーとしての人生を歩む一人の競技者へ。そこに大きな心の成長があったように思う。心理学的に言えば、思春期的な依存と反発の段階を越え、成人期の心理発達へ踏み出した姿だった。つまり、松本圭佑は真の意味で大人のプロボクサーになったのだと思う。
また、勝利の瞬間、松本トレーナーが息子を抱きしめた場面には、言葉を超えたものがあった。松本好二トレーナーもまた、この間、必死に戦っていたのだろう。親の愛。まごころ。そして、危うさも過ちも抱えたまま、それでも前へ進もうとする者を受け止める深い情があった。
プロボクサーとして、あってはならない過ちであった。しかし、人間である以上、過ちは誰にでも起こりうる。今の世の中には、過ちを一気に叩く風潮がある。だが、成熟した社会とは、立ち直りを支え、共に成長を喜び合える社会である。もちろん、そこには本人の真摯な姿が必要だ。松本圭佑は、プロボクサーとしてその姿をこのリングで示してくれた。
この勝利は、単なる復帰戦の白星ではない。松本圭佑が過ちを真正面から受け止め、家族への思いを力に変え、周囲もまた彼を支え、共に戦い、共に成長したことの結実だった。撮影しながら、その光景が私の目に深く刻まれた。
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★Sフェザー級1000万円トーナメント準々決勝8回戦
アマ22戦16勝6敗
プロ20戦16勝(10KO)3敗(1KO)1分
日本Sフェザー級3位
OPBF Sフェザー級8位
WBO Asia Pacific Sフェザー級10位
元日本ユースSフェザー級王者
元WBO Asia Pacific Sフェザー級王者
〇#渡邊海(23/#東京都立川市/#駿台学園→#ライオンズ)
判定0-3(74-77、73-78、72-79)
アマ51戦35勝16敗
プロ7戦6勝(2KO)1敗(1KO)
日本Sフェザー級14位
高校選抜3位
KODプロボクサー第一号
×#英豪(25/#愛知県名古屋市緑区/#中京→#駒澤大学副主将→#緑→#KODLAB)

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『距離を守った渡邊海、齋藤麗王戦の痛みを勝ち筋に』
元WBOアジアパシフィックSフェザー級王者、渡邊海は、2025年4月に #石井龍誠(金子) を7回TKOで下して王座に返り咲いたが、同年7月の #齋藤麗王(帝拳) 戦では、初回に2度ダウンを奪いながら3回大逆転TKO負けを喫した。倒した相手を仕留め切れなかったというより、倒したあとに勝負の熱へ入り過ぎた結果だった。その記憶が、この日の渡邊を冷静にしていた。
英豪は、高校選抜3位、駒澤大学副主将を経てプロ入りし、緑ジムを経てKODプロボクサー第一号となった。元WBA世界Sフェザー級スーパー王者・11度防衛の内山高志氏のもとで距離、タイミング、カウンターを磨き、渡邊のロングレンジへどう踏み込むかに注目が集まった。
しかし、向かい合った渡邊の距離は、英豪のイメージより遠かった。アップライトに構え、姿勢を崩さず、距離を間違えない。ジャブで無理に支配し切るのではなく、英豪が入る瞬間をコントロールしながら静かに見極めていた。2回、強引に前へ出てくる英豪に対し、一気にスピードアップ。リターンの左フックで効かせ、続く左でダウンを奪う。このスリリングなボクシングが渡邊の真骨頂である。しかし、ここで渡邊は追い過ぎなかった。
英豪は右ボディストレート、右オーバーハンドで距離を詰めようとしたが、左フックのダメージと残像が踏み込みを半歩鈍らせた。渡邊はその半歩をステップワークとスウェーで守り続ける。ダウンのアドバンテージをキープしながら攻め急がず、自身の特長を活かす勝ち筋を貫いた。これまで、スイッチが入るとエクスタシーにも似たテンションで攻め込む渡邊だったが、この日は齋藤戦で払った授業料を、メンタルの制御へと変えていた。3、5、7ポイント差と採点は割れたが、内容は明確な判定勝利であった。
準決勝は#木村蓮太朗(駿河男児)-#安村綺麗(泉北)の勝者。渡邊自身は木村の勝ち上がりを見据えている。次戦では、さらなる技術戦と心理戦が待つ。一方の英豪にとっても、あの遠い距離を体で知ったことは次への財産になる。届かなかった半歩をどう埋めるか。その問いを残して、2人のトーナメントの明暗は分かれた。
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★Sフェザー級1000万円トーナメント準々決勝8回戦
プロ22戦14勝(8KO)7敗(2KO)1分
日本Sフェザー級9位
OPBF Sフェザー級15位
2018年西日本新人王MVP
×#福井貫太(32/#大阪府寝屋川市/#寝屋川石田→#石田)
判定0-3(75-77、74-78、73-79)
アマ40戦29勝(9KO/RSC)11敗
プロ13戦10勝(5KO)3敗(1KO)
日本Sフェザー級2位
OPBF Sフェザー級6位
WBO Asia Pacific Sフェザー級6位
国体準優勝
〇#木谷陸(25/#大阪府大阪市住之江区/#泉尾→#メキシコ→#KG大和)

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『和製メキシカン、 木谷陸が回転力で福井貫太の粘りを押し切る』
#木谷陸(KG大和) はメキシコでプロキャリアを積み、米国初リングではゴールデンボーイプロモーションズの興行に出場する無敗ホープ、 #ホルヘチャベス(メキシコ) に判定負け。世界へ出るには、まだ足りないものがあると知らされた一戦だった。だが帰国後、木谷の快進撃が始まる。日本復帰初戦では、当時WBCアジアSフェザー級王者で、日本Sフェザー級4位、OPBF同級3位、WBO Asia Pacific同級6位、WBC世界同級21位の #龍王(角海老宝石) を5回TKOで下した。
続く1000万円トーナメント初戦では、OPBF東洋太平洋Sフェザー級10位、日本同級4位の #大谷新星(真正) と対戦。木谷自身もOPBF東洋太平洋同級8位、日本同級6位に位置していたが、7回まで劣勢の採点もある中、最終8回に逆転TKO。龍王、大谷という国内上位勢を連続で下し、この準々決勝に臨んでいた。
一方の #福井貫太(石田) は、2018年西日本新人王MVP。元日本フェザー級王者の #佐川遼(三迫) を下し、日本王座では #奈良井翼(RK蒲田) に小差で敗れた。トーナメント初戦では #向山太尊(DANGAN) に僅差2-1で勝利。派手な一発で試合を決めるタイプではないが、とにかく粘り強く、相手の良さを消す上手さがある。
試合は序盤、福井はジャブで距離を測るが、木谷は力強い前進からショートの左フックで福井の姿勢を揺らす。さらに左ボディで腹を削り、強引に距離を奪った。木谷の強みは、圧力の強さもさることながら、近距離でのショートの鋭さ、打ち終わりから次弾へ移る回転力、相手が返そうとした瞬間に差し込む右の威力にある。メキシコで磨いた接近戦の骨太さに、日本のリングで求められるポイント感覚が加わりつつある。
木谷は左ボディ、左アッパー、右ショートと打点を変えながら一気にまとめ、印象点も稼ぎつつ、じわじわ試合の流れを支配した。特に左ボディは、単発の有効打というより、福井の踏み込みを鈍らせ、反撃の形を崩す楔だった。福井が距離を潰して決定打を消そうとしても、木谷は中で手を止めない。短いパンチを回転させ、ディフェンスの隙間に次の一発を打ち込んでいった。
それでも福井は崩れなかった。力の差を感じさせられる場面がありながらも、巧みなガードやボディワークで決定打を許さない。最後までカウンターを返し、8回にはワンツーで木谷の顔を跳ね上げ、流石の粘り強さを見せてくれた。判定が2、4、6ポイント差とばらついたのも、福井の粘りがもたらしたものだと言える。
木谷は倒し切れず、福井が終盤に見せた粘りもあり、判定に不安を示していたが、結果は3-0。倒すだけではなく、苦しい局面で手数を増やし、最後は足を使って勝利を管確実なものにした試合管理にも意味がある。メキシコ仕込みの回転力に、トーナメントを勝ち抜くための冷静さが混ざり始めている。
次戦は準決勝。相手は優勝候補筆頭の 元日本&WBO-APフェザー級王者の#松本圭佑(大橋) である。松本は、 #龍王(角海老宝石) を相手に3回右ストレートワンパンTKOで退けて準決勝へ進んだ。松本の完成度か、木谷の圧と回転力か。1000万円トーナメント準決勝の中でも、ファン垂涎の一戦となる。
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★ミニマム級6回戦
アマ44戦38勝(18RSC)6敗
プロ1戦1勝(1KO)
インターハイ3位
国スポ3位
全国選抜準優勝
◎#所龍太(18/#東京都/#駿台学園→#DANGAN)
3R(1分3秒)KO
プロ6戦4勝(2KO)2敗(1KO)
×#ジョンドミニクレドレス(23/#フィリピン)
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★東日本新人王予選Sバンタム級4回戦
プロ6戦3勝2敗(1KO)1分
〇#松本龍也(24/#京都府舞鶴市/#ウォズ→#協栄)
判定3-0(39-37、39-37、40-36)
アマ4戦4敗
プロ2戦2敗
×#今藤悠開(27/#神奈川県/#東北学院大学→#DANGAN郡山)

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『松本龍也、距離を支配し新人王初戦突破』
試合は、プロ6戦3勝のサウスポー松本が、前手で距離を取りながら左ストレート、左ボディと散らし、試合の主導権を握った。力感のないチェックフックを当ててはサイドに回り正面に残らない。強く倒しにいくのではなく、当てては回るを繰り返し、今藤の前進をいなし続けた。今藤も右で強引に攻め入るが、入り際にアッパーをもらうなどきっかけも掴めず。終始試合をコントロールした松本が4勝目と新人王初戦突破を決めた。
今藤はこれでプロ3連敗。アマ4戦4敗からプロでもいまだ未勝利という厳しい現実に向き合うことになった。右フックで反撃する場面もあったがペースを奪うことはできなかった。
敗戦は残酷だが、同時に課題を具体的にしてくれる明細書でもある。足りなかったものは何か。やらなかった努力はなかったか。自分の武器は何か。自分の弱点は何か。そこを一つずつ日々欠かすことなく真摯に潰していくしかない。
ボクシングは、眩い才能だけの競技ではない。地道に考え、体を作り、負けた理由から逃げなかった者だけが、いつか別の景色にたどり着くことができる競技でもある。今藤の初勝利の笑顔に期待したい。
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☆今日の三賞
MVP:松本圭佑(26/#神奈川県横浜市/#みなと総合→#東京農業大学→#大橋)
技能賞:池側純(28/#大阪府泉北郡/#興國→#大阪商業大学主将→#角海老宝石)
敢闘賞:渡邊海(23/#東京都立川市/#駿台学園→#ライオンズ)