猛暑日で、熱中症警戒アラートが出ている日でした。午後の3時過ぎ、駅の待機場にバスを止め、発車待ちしていると、70代の男性が怖い顔をして、バスに近づいてきました。
 
そして、その男性は、いきなり「ここは、県の条例でアイドリング禁止じゃないのか」と、強い口調で言うのです。びっくりしました。それは知っていますが、営業所の判断で、熱中症対策として猛暑日は、エンジンを切らなくともよいということになっているのです。駅には、乗務員の休憩所がありません。1時間近くも、バスの中で待機しなければならないときもあります。運転手が具合悪くなったり、熱中症にでもなったら、安全な運行などできません。ましてや、お客さんを乗せていて、お客さんが熱中症にでもなったら、大変なことになります。そんな話を、その男性にはしたのですが、納得してもらえませんでした。
 
県の条例を盾に、主張を曲げず、執拗にアイドリング禁止を訴えます。この暑さの中、意地の悪いクレームです。あり得ません。あまりのしつっこさに私は、「もう話すことはありません。あとは、営業所に電話して確認してください」と、言ってしまいました。営業所に戻り、あったことをすべて担当者に報告しました。やはり電話があったらしく、自分はアイドリングを注意しただけなのに、運転手の私が怒り出し、逆に恫喝されたことになっていました。あきれました。言いがかりです。目的はわかりませんが、間違いなく、完全なクレーマーです。
 
そのあと本社にも電話したらしく、話が大きくなってしまいました。翌日、出勤すると、営業所の次長から呼び出しがありました。次長の話によると、本社は営業所の判断を支持するということ、そして、ドラレコを確認したうえで、私の対応は問題なしということでした。始末書の提出と、1か月の減給を覚悟していたので、安心しました。会社も苦しい判断だったと思います。補助金もらっている県の条例ですからね。大ぴらに公言はできないはずです。
 
 
 
今週は、連日の猛暑日、昨日は最高気温が36度でした。クーラーが効いてるバスの中でも、30度を超えています。そんな中、エンジンを切って、お客さんを乗せ発車待ちしていたら、今度は、お客さんからクレームが来るでしょうね。駅周辺でのアイドリング禁止、矛盾した、理不尽な条例です。