ある満員電車での出来事です。
間もなく次の駅に到着しようとしていた時、
車両の真ん中辺りの乗客が、
「すみません、すみません」
と叫んでいました。
次の駅で降りたい様子でした。
しかし、
発する言葉が
「すみません」
だけで、
耳にイヤホン、
視線はスマートフォンの乗客には、
その思いが届きません。
結局、
停車後に、
押し合いへし合い、
人垣を無理やりかき分けて進みました。
周囲から迷惑そうな視線を投げかけられて、
ホームへと降りて行ったのです。
意思疎通を図るには、
一方の意思が適切に表現され、
相手がしっかりと受け止めることが必要です。
この乗客の間では、
それがうまくいかなかったのです。
もし、
「すみません」
の後に
「降ります」
の一言を付け加えていたならどうでしょう。
何をしたいのかがすぐに伝わり、
違った反応が返ってきたこもしれません。
イヤホンを耳にしていた乗客は音量を少し下げれば、
声が聞こえやすくなったでしょう。
視線を少し上げれば視野が広がり、
周囲の状況も察しやすくなります。
少しの工夫と気配りで、
コミュニケーション能力を高めていきたいものです。
しっかり話し、聞きましょう!