花粉症など、アレルギーは外部から異物が体内へ入ってきたことで、
私たちの体の防衛機能である免疫反応の誤作動、あるいは過剰反応により起きます。
日本では全国民の半数が何らかのアレルギーを抱えているとされ、
診療科として「アレルギー科」を掲げている医療機関も増えています。
アトピー性皮膚炎もそんなアレルギーの一つ。原因は未解明で、
その患者数は2014年の厚生労働省のデータによると、
推定総患者数は45万6千人余りとなっています。
アトピー性皮膚炎の治療は主に免疫を抑制するためのステロイド系などの外用薬が用いられます。
ステロイド外用薬は薬効の強さ別に5段階に分かれ、
使用は適切な強さの薬を適切な期間、適切な場所に塗布しなければなりません。
世の中には皮膚が黒くなる、体の中に蓄積してしまうなどといった根拠のない噂も流布していますが、
むしろ医師の指示に従わず、中途半端な量を使用すると、副作用が出やすくなる傾向があります。
腸内環境を整える乳酸菌
このようなアトピー性皮膚炎に対する治療は、痒みなどの皮膚症状を抑えるための対症療法になります。
アトピー性皮膚炎を含めて、アレルギーに悩まされている人にとっては、
体の内側からアレルギーが起きなくするようにしたいものです。
そんなアレルギーの根本的な対策として注目されているのが乳酸菌。
乳酸菌とはその代謝機能により、乳酸を作り出す細菌のことをいいます。
乳酸菌は古来より、漬け物やチーズなど、世界中の発酵食品に用いられていますが、
近年は研究が進んで、アレルギー症状を改善するとされている乳酸菌も見つかっています。
私たちの腸内は、さまざまな種類の細菌が無数に生息しています。
この腸の中の細菌のバランスが崩れると、健康を損ねると考えられていて、
乳酸菌にはそのバランスを整える機能が期待されています。
現時点では、「L-55」「L-92」などの乳酸菌が、
アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和するとされています。
そして、これら乳酸菌による効果は対症療法とは違い、
アレルギー全般、多くの人が悩まされている花粉症などにも効果が期待できます。
もちろん、これらには即効性はありません。
乳酸菌は継続して摂取することで、腸内を改善しようとするものなのです。
ただ、こういった健康情報というものは無数に存在し、
そのなかには根拠が不明なものもあるので、情報を闇雲に信じ込むと、
期待通りの効果がないだけでなく、体によくない影響があるかもしれません。
体質を改善し、体の内側からアレルギー症状を改善しようというのですから、
逆に悪化させるようでは本末転倒です。
ぜひ、その製品が謳っている効果のエビデンス(医学的根拠)を確認して下さい。
皮膚科医師で、金沢大学医薬保健研究域医学系皮膚科学教室の竹原和彦教授は、
アトピー性皮膚炎患者の気持ちにつけ込んだ商法を「アトピービジネス」と呼び警鐘を鳴らしていて、
特にアトピーで悩んでいる人は注意が必要です。
アレルギーを体質から改善したいと考えるからのであれば、
これらの乳酸菌を摂ることが一つの方法となります。
自分の体質や好みに合った乳酸菌はどれなのか、
それぞれ試してみるのもよいのではないでしょうか。