読むべき本の見つけ方 | 日々是好日

日々是好日

日常で思うことを書きます。

『作家の値打ち』
という本がある。

2000年に出版され、
2021年にも出版された。

著者は別々の書評家です。

内容は、
エンタメ、純文学各50人の作家の
主な作品を採点するというもの。

私は、それまで、
(2000年版を見るまで)
書店に平積みされている本
年末のミステリー番付に載る本が
良い小説と信じて
購入し読んでいた。

ところが、
この本を見てみると、
著者の評価が
巷の流行と違う部分が多くて
天地がひっくり返るほど
ビックリした!

当時(2000年)、
著者の高評価を信じて
いくつかの普段の私では
手にしない作品を
読んでみたが、
 ピンとこなかった。

2021年に偶然2021版を見つけて
高評価の作品を読んだところ、
なるほど感が高まっていた。

私も老成して、
多少はものがわかるように
なったのかと。

この本の内容には
賛否両論あるだろう。

否の立場でも
どこがよろしくないと
言っているのか、
 どういう理由で
言っているのかを
知ることは、
悪いことではない。

この本の最も大きい使い途は
何か読み応えのある本を
見付ける手助けになることと
読後感に理由付け出来る
読書方法のヒントが書いてある
この2点が揚げられる。

2000年版と2021年版では
対象作家が半分程度異なっているが
重なっている作品の評価が
異なったり、
作家の評価が異なったりしているのも
興味深い。

作家は経年でクオリティが
変化する人もいるのだ
という解釈をして、
誰々の作品だから
面白いに決まっていると
早計しないように
購入時には
気を付けている。

因みに私は、
2021年版を見て、
石原慎太郎のかつての作品
辻仁成の作品
冲方丁の作品を
集中的に読んでみた。