③「エディプスの恋人」
あらすじ
高校の事務職員として勤務している七瀬。
ある日、一人の男子生徒の頭上で野球の硬球が粉々に砕ける異変が起きます。
不思議な「意思」によって守られているその少年の周辺では次々と異変が起こります。
そんな彼を調査していく七瀬は徐々に彼を愛している自分に驚きます。
初めての恋に動揺する七瀬は次第にこの宇宙を包み込む「意思」の存在を知ります。
感想
シリーズ第3作目。
今まで七瀬の生活は?!仲間たちは!?と読者を驚かせつつも最後には驚愕のラストが待っている作品です。
人生を自分自身で選択し生きているつもりだったが、果たしてそれは大いなる「神」が導いているに過ぎなかった、そんな怖ろしさを感じます。
私はこの「意思」というのが藤崎竜の漫画『封神演義』に出てくる妲己の最終的な姿のように感じました。
とにかく私の文章力では説明しづらい![]()
まとめ
「七瀬三部作」というシリーズながらここまで作品ごとの表情が違うという稀有な3冊だと思います。
人間の深層心理かと思えば超能力バトル、果ては壮大なSFという物語が筒井先生一流の実験的でありしばしばグロテスクな文章で描かれています。
私が筒井作品で最初に読んだのは『最後の喫煙者』という短編集だったと思います。
私自身ヘビースモーカーなのでタイトルに惹かれて購入しました。
この作者は予言者ではないか?と思わせるほどの内容に驚いたのを記憶しています。
現在は終了していますが関西ではハイヒールの深夜番組で「ビーバップ!ハイヒール」というのが放送されていて、毎週筒井先生をテレビで見ていました。
たしか「カシコ」としてご意見番として意見を述べたり、出題されるクイズに参加されたりしていました。
(ちなみに関西では頭の良い人間をかしこ(=賢い)と呼びます)
なんて頭の回転が速いんだ、と憧れていました。
まだまだおすすめの筒井作品があるので機会があればまた紹介したいと思います。



