どうも、バーニングマンです。
 
本棚を眺めていて久しぶりに手に取った筒井康隆作品。
改めてその面白さに感動、一気読みしてしまいました。
 
あらすじと感想をまとめてみました。
 

 

①「家族八景」
 
あらすじ
生まれながらに精神感応能力(テレパシー)を持つ少女、七瀬。
高校を卒業したばかりの彼女は、住み込みのお手伝いさんとして家々を転々としながら自分の能力を隠して生活しています。
そんな七瀬が移り住んだ八軒の家庭を舞台に物語は進みます。
平凡で一家団欒な家庭の裏側を七瀬のテレパシー能力が憎しみや嫉妬、情欲など様々に蠢く感情を抉り出していきます。
 
感想
 「七瀬三部作」第一作目。
筒井先生の軽快な文章でとても読みやすい。
それでいてそれぞれの家庭が持つ深層心理を浮き彫りにするグロテスクさがあります。
能力が暴かれそうになる七瀬にもハラハラさせられます。
おすすめのエピソードは『紅蓮菩薩』。有閑夫人の怖ろしい描写にぞくぞくします。
 
②「七瀬ふたたび」
 
あらすじ
 旅に出た七瀬は生まれてはじめて同じ能力を持った少年「ノリオ」と出会います。
その後、次々と超能力の持ち主たちと出会い、あるいは対決します。
数少ない仲間たちと平穏な日々を望んでいますが、超能力を持っているが故の宿命がそれを許しません。
彼女たちは強大な悪意を持った組織との血で血を洗う闘いへと引きずり込まれていきます。
 
感想
 シリーズの第二作目。
そしてまさかの超能力バトル勃発!
前作が人間の深層心理にフォーカスした作品であったのに対して、今作は超能力を使って問題を解決していく展開が雰囲気をガラッと変えていて面白いです。
 

③「エディプスの恋人」 

 

あらすじ

高校の事務職員として勤務している七瀬。

ある日、一人の男子生徒の頭上で野球の硬球が粉々に砕ける異変が起きます。

不思議な「意思」によって守られているその少年の周辺では次々と異変が起こります。

そんな彼を調査していく七瀬は徐々に彼を愛している自分に驚きます。

初めての恋に動揺する七瀬は次第にこの宇宙を包み込む「意思」の存在を知ります。

 

感想

シリーズ第3作目。

今まで七瀬の生活は?!仲間たちは!?と読者を驚かせつつも最後には驚愕のラストが待っている作品です。

人生を自分自身で選択し生きているつもりだったが、果たしてそれは大いなる「神」が導いているに過ぎなかった、そんな怖ろしさを感じます。

私はこの「意思」というのが藤崎竜の漫画『封神演義』に出てくる妲己の最終的な姿のように感じました。

とにかく私の文章力では説明しづらいえーん

 

 

まとめ

「七瀬三部作」というシリーズながらここまで作品ごとの表情が違うという稀有な3冊だと思います。

人間の深層心理かと思えば超能力バトル、果ては壮大なSFという物語が筒井先生一流の実験的でありしばしばグロテスクな文章で描かれています。

 

私が筒井作品で最初に読んだのは『最後の喫煙者』という短編集だったと思います。

私自身ヘビースモーカーなのでタイトルに惹かれて購入しました。

この作者は予言者ではないか?と思わせるほどの内容に驚いたのを記憶しています。

 

現在は終了していますが関西ではハイヒールの深夜番組で「ビーバップ!ハイヒール」というのが放送されていて、毎週筒井先生をテレビで見ていました。

たしか「カシコ」としてご意見番として意見を述べたり、出題されるクイズに参加されたりしていました。

(ちなみに関西では頭の良い人間をかしこ(=賢い)と呼びます)

なんて頭の回転が速いんだ、と憧れていました。

 

まだまだおすすめの筒井作品があるので機会があればまた紹介したいと思います。