名前だけは聞いたことがあったこの映画をテレビで放送するというので,録画して鑑賞した。
映画館で鑑賞した作品を忘れることはほとんどないが,テレビで録画した映画作品の場合だと,一度観たものを何年か経ってすっかり忘れてしまっていたり,一度観たものであっても,おもしろかったので,もう一度録画して観ようという作品も結構な本数あったりする。
ただ,シリーズものなどの場合だと,何作目の作品だったか分からなくなったり,ストーリーが錯綜していたりすることも多いので,映画館であろうが,テレビ録画であろうが,鑑賞した作品については,タイトルと10文字程度の一口メモに加えて,自分なりの評価を点数にしてつけた備忘録のようなものを,数年前から作っている。
評価点については,当然,最後まで見終わってからつけるのだが,テレビの場合は,コマーシャルで休憩が入ったりするので,途中段階で,今80点くらいかなと,大まかな目星のようなものを付けながら見てしまうという悪い癖がついてしまっている。
今回,鑑賞した「ジュマンジ」という作品については,何かを暗示するような,とてもミステリアスな始まり方で,出だしの段階では80点台後半だなと感じた。ストーリーが進むにつれ,さすがに20年以上前の映画というせいもあって,猿が暴れまわったり,ジャングルから象やサイなどの大型動物が突進してくるシーンのCGの安っぽさが残念なのと、怖いはずのライオンが,ぬいぐるみに毛が生えたようなどこか間抜けな感じに見えてしまう点など,こけおどし的で子供向けのドタバタ・アクション風の単純な映画のように感じる時間があった。
そんなことから,半分程度経過した段階では,70点程度に評価を下げてしまった。ところが,あまりに破天荒なストーリー展開や,あっという間に百年とか26年という時間が経過するということ自体も予想を超えていたし,テンポよく進む場面転換に思わず惹かれて見ているうちに,自分の中の評価は,またまた80点台前半まで回復していた。未鑑賞の方のために,すべてを書くことは控えるが,最後のシーンは,なかなかの人間ドラマで,僕好みの終わり方でもあった。
最後の数シーンがこの映画が最も訴えたかったことだったのだろう。それは,父と子の愛情や友情がいかに強い力を持っているのかということだ。それが分かった時,僕の最終的な評価は90点に近いところまで上昇した。
どんな映画でもそうだが,特にこの映画は,途中で見るのをやめたら後悔することは間違いない。比較的ありがちだが,ありそうもない奇想天外さと,驚天動地的な話の割には登場人物が少なく,しっかりと描写されているところが意外に魅力的なので,読後感ならぬ鑑賞後感,すなわちとても後味がよい映画になっていると思う。
一瞬にして何十年か経過した主人公の姿に,子供の頃の面影が宿っていたり,「荒城の月」ではないが,繁栄を極めていた建物が想像もできないような廃墟になっているところなどは,どこかしら「バック・・トゥ・ザ・フューチャー」を思い出すし,そういう意味でも,これは絶対に続きが作られているはずだと思って,翌日,検索してみたら,やはり「パート2」に当たる作品が作られていた。
しかし,それが,映画のストーリーさながらに,なんと1作目が作られてから20年も経っていたのには驚いた。というよりも,去年封切られたばかりのほぼ新作のようだ。もしかしたら,初めてタイトルを見たときに,この映画のことを聞いたことがあるように感じたのは,その2作目のPRを見てのことだったのかもしれない。なかなか侮れない作品だ。