> 想い出の中の・・・マルティー・・・やわらかな日差しの中で



「 温泉に~行こう~まったりしたいいいいいいい~ 」


くすくすくす

『 栃木のいつもの温泉? 』



「 修善寺だと~カギつきの家族風呂もあって~景色もいいしな・・・下田の料理旅館もいいね 」


くすくす くすくす

『 でも、運転はイヤなのよね? 』 くすくすくす




こんな当たり前の毎日が

いつも続いて行くんだと思ってた


キミのこと 忘れた日など まったくない!とは~言わないけれど

だいたい、日に、何度でも思いだしては

一緒に生きて行く覚悟を重ねてた



ふとした瞬間 お茶をひとくち楽しむ瞬間 好きな香りをかいだ瞬間

何度でも、繰り返し覚悟をしてく

生涯の伴侶として、一生涯 キミを愛し、守ってゆけるだけの揺るがない覚悟を幾重にも重ねてゆくために



キミのいない時間

キミのいない想い出に包まれる



マルティー

卒業してから 1度くらいはデートしてみたかったね


( でも、ムリか。 高校卒業と同時にキミから逃げ出して

   27歳のキミと生きる覚悟を決めるまで、

   キミの訃報の知らせを受けるまで

   彼女のいなかった日が、ほとんどないほど

   いつも違う女性と付き合っていた。

   キミ以上に愛せたら、結婚するつもりだったんだ

   キミの優しさに、ずっと気づけずにいたから ごめん )



いまでも、ちょこちょこキミを思いだす


いつか、誰かを愛したら

キミの事も忘れるのかな?


それとも、空気のようにキミを忘れずにいるのかな。

キミとの思い出は 私の中で ゆいつあたたかい。


まるで 揺り籠みたい



図書室の階段が いつも あたたかかったように


キミとの思い出は いつも あたたかい。