長年商売をしていますと、何時の間にか決まったお客さんが決まった日に遊びに来るようになります。 わたしが店を継いで50年来、多い時で5人程のお客さんが決まった曜日の決まった時間に話に来まして、事務所や作業場でいろいろと植物の話を中心に話が弾んで行ったものでした。
そしてまた一人で必ず月水金の午後に来られるお客さん、土曜日の医者通いの帰りに寄られるお客さん、そしてそれら一人で来られるお客さんが決まった曜日のお客さんたちとたまたま合流して、賑やかになる日もありました。
そして現在は・・・、一人のお客さんが土曜日に話に来るのにみとなりました。
皆さん亡くなられたのです。 こう書きますと改めて月日の容赦ない経過が感じられます。
現在は一人の和尚さんが律儀に遊びに来られます。
和尚さんは若い時、大阪で暮らしていましたので、同じく若い頃大阪に居たわたしと話が合うことも多いのです。
当時会ったことはありませんが、5年くらいはお互い同時期大阪に居たようですし、偶然共通の知り合いの人も一人だけ居りました。
きっかけは当然、植物を買いに来られたことから始まったのですが、もう数十年来、どこか気が合うところが有るのでしょう、和尚さんに仕事が入った日以外は遊びに来られます。
和尚さんに仕事のある日は「今日は仕事が入って行かれませんのでよろしく」と電話が掛かってきますが、わたしは「頑張ってください」とも言えず、「あぁそうですか判りました」とちょっと素っ気なく答えてしまいます。
和尚さんは職業は和尚さんなのですが、お互いにほとんど宗教の話はしませんし、教義の話をしたことも有りません。
もっぱら蘭や松やサツキの栽培上の話が主になりまして、わたしもお寺へ何度か見に行ったりしています。
植物を介しての友人は、いろんな職業の人が居られましたが、皆さん仕事から離れて共通の話が出来ることが気晴らしになるのでしょう。
あと何年和尚さんとのお付き合いが続くのか、和尚さんはわたしより2歳年上ですが、わたしが和尚さんから仕事のお経を読んで貰うようになるのか、わたしが和尚さんへお別れを言うようになるのか・・・。
最後に残った二人で、まだまだ暫くは植物の成長を楽しみに話をしていきたいと思っているのです。
昨日の散歩中の桜です。3~4分咲きでしょうか。
