久しぶりにまとまった雨が降っています。 これで今まで底を付いていた井戸の水も少しは湧き出てきたことでしょう。
何しろわたしが一人で手掘りした井戸ですから、深さは4m位のものですし、60日近く雨が降らないとモーターは空回りして水が上がってこなくなるのです。
田舎へ帰り翌年の20代の頃、この付近なら便利が良いだろうと思い付きで掘った井戸は掘り当てて、長年多くの植物の水遣りに役立っています。
一人で掘れたのは、この付近の土地は元々浅海の埋め立て地で、瓦礫の土を1mも掘れば綺麗な細かい海砂ばかりの層に成るからでした。
砂の層をスコップでサクサク掘って行きますと、砂浜で見るような砂に交じってカキ殻が多く出てきます。
埋め立てる前どれほどのカキがこの海に生息していたものやら、無数のカキ殻は腐敗することも無く分解もせず、わたしのスコップで砂と共に地上に放り出されました。
父に上から手押しポンプで湧き出る水を吸い上げてもらいながら、わたしは掘り進んで行きましたが、3mも掘った頃、スコップの先にカチリと当たる硬いものが有ります。
手で砂を掘って触るとカキ殻に抱かれた小さな物はどうやら金属片のようです。カキ殻を外し、底の水で洗い持ち上げてみますと何と小判ではありませんか。
山吹色はあせることなく夏の陽を反射し、わたしの濡れた手の中で輝いています。
映画や小説では、ここで小判をカジって見るところだがな・・・、と思いつつ、地上で手押しポンプを押している父にかざして見せました。
「これは何でしょう・・・?」 わたしは笑顔で父の反応を見たのですが、父は興味無さそうに不愛想な顔で答えたものでした。
「幾らブログだからって、途中から作り話にするものじゃあないよ・・・」
写真は文との関連はありません^^
