毎年、春になるとスタートする勉強会に今年も参加 ![]()
講師はアロマテラピー化学の第一人者の三上 杏平先生 ![]()
月一回、東京から先生が来られて、
化学的な見地から
精油や植物油についての講義をしてくださいます![]()
今年のテーマは
「芳香植物のハーブとしての有用性」
タイトル聞くと難しそう・・・
先生はかなり噛み砕いてお話してくださるのですが、
化学成分の名前が頻出するので慣れてないと、
あっという間に、おいてかれて、迷子になってしまいます![]()
三上先生は、けっこうご高齢なのですが、
とにかくパワフルで、講義中も疲れ知らず・・・
どんどん進んじゃいます
毎回、講義で話される大量の情報から、
いくつかでも頭の中に残すのに四苦八苦の約四時間となります。
今回は今年二回目。
オレンジやカモマイルなどの精油ではお馴染みの
芳香植物の、ハーブとして、薬用や食用の分野での
作用機序や使用方法などのお話でした![]()
興味深かったのは
カモマイル・ジャーマンについて![]()
小ぶりなカモマイルジャーマンのお花。NARDの農場で去年撮影したものです。
ハーブティでカモマイル(カモミール)といえば
ジャーマンのことをさします。
日本名でカミツレというのも同じ植物。
アロマテラピーの精油としては
抗アレルギー作用、抗炎症作用で活用されます。
花粉症の時にご紹介したタナセタムのような
紺色が特徴の精油です。
カモマイル・ジャーマンという植物は
ハーブティ でも 精油 でも
抗炎症作用で重要な働きをすることで知られているのですが・・
そう・・・ハーブティでも精油でも![]()
う~ん ![]()
ず~っと疑問に思っていたことだったのです。
今は多くの方に名前を知っていただいている
アロマテラピーですが、
アロマテラピーとは、
植物の香りに注目して、香りの成分を
色々な手段で体と心に働かせるテラピー。
そのツールとして植物の有効成分を取り出し、
集めたハーブティや精油があるのですが、
植物の有効成分を取り出した
ハーブティと精油では決定的な違いがあります。
それは、取り出す有効成分の中で
ハーブティに集まっているのは主に水溶性成分。
精油に集まっているのが主に油溶性成分。
それぞれに共通の成分もありますが、
それはとても微量で、主な成分は水溶性と
油溶性では大分違います。
集まっているものの分量が違うので、
ハーブティと精油では香りの印象が違ったり、
働きが違ったりします。
カモマイル・ジャーマンの精油では
カマズレンという、セスキテルペン炭化水素類の成分が
抗炎症や抗アレルギーの作用を持つのですが、
このカマズレン、もともとの植物の中には存在しません![]()
植物の中にあるのはマトリシン(プロアズレンともいいます)という物質。
このマトリシンが、精油採取の際の水蒸気蒸留において
加熱・加圧されカマズレンに変化します![]()
写真は去年NARDの農場での
蒸留実習で採取できたカモマイル・ジャーマンの精油。
ブルーに浮いているのが精油。
ちなみに前述のタナセタムにもカマズレンが含まれていて
抗炎症や抗アレルギーの作用があるのですが、
カモマイル・ジャーマンのカマズレンと
タナセタムのカマズレン、
同じカマズレンでもその前駆物質が違うのだそうです。
タナセタムのカマズレンの前駆物質は
セスキテルペンラクトン類。
数種類のセスキテルペンラクトン類がやはり
加熱・加圧されてカマズレンになるのだそうです。
・・もちろん、出来上がったカマズレンは同じものですよ。。。
今度は、カモマイル・ジャーマンのハーブティのお話![]()
ハーブティは熱湯を使うので、
加熱されているといえば、そうなのですが、
水蒸気蒸留のような温度ではないし・・・
大体、加圧はされないので、カマズレンが
ティーポットの中で出来上がるとは考えられないですよね・・・
では、ハーブティの抗炎症作用はどこから来るのか![]()
今回の勉強会での収穫です![]()
植物の有効成分の一つフラボノイド類は
毛細血管に働いて保護し、丈夫にして、その働きを
強化することで知られていて、抗酸化作用として
色々な食品やサプリメントでも使われているのですが、
そのフラボノイド類の一つ、
親水性のアピゲニンという物質が
抗炎症作用を発揮するのだそうで・・
このアピゲニンがカモマイル・ジャーマンのティーに
存在するのです![]()
ハーブティーと精油の両方で発揮される
カモマイルジャーマンの抗炎症作用ですが、
その機序はアピゲニンとカマズレンで
違うものだったのですね~![]()
ちょっとスッキリしました![]()
とすると・・芳香蒸留水の場合はどうなるんでしょう・・・・・![]()
ハーブウォーターは水蒸気蒸留やけど、
データではウォーター中にカマズレンは含まれて
なかったので、やっぱりアピゲニンなんかなぁ・・・・・・
・・・・・・・
今度、先生に聞いてきます・・・・![]()
注意点があります![]()
今回はカモマイルジャーマンの抗炎症作用を
考えるときに「アピゲニン」対「カマズレン」という
単体での比較にとなってしまいましたが、
例えば、カモマイルジャーマンの抗炎症作用は
カマズレン単体の作用ではなく、
その他の成分、
酸化物類のビサボロールオキサイドや
セスキテルペンアルコール類のビサボロールなどとの
相乗作用によるものと捉えるべきです。
植物がその体内に持つ
すべての物質、成分、エネルギーが働きあって
体と心に作用していく~というのが
アロマテラピーや植物療法の考え方です。
NARDの農場です。
五月の後半に行くとカモマイル・ジャーマンがこんな感じで咲きまくってます![]()


