経緯


サードオピニオンに向け日程調整をしていくが、お互いの仕事の都合がつかず、もどかしい時間を過ごしました。



2023年11月某日

2人で行くことが難しかった為、夫だけで受診をし検査をしてもらった結果はまたしても衝撃的なものでした。




「精子の通り道がない可能性が高いらしい。」




精子の通り道がない??精液は出てるのに??

よく分からないことだらけで困惑ばかり。

夫は私の顔見てまた説明をしてくれました。


「原因を突き止めるところまではできてないけど、精子の通り道が欠損していて精巣から精液を作るところまで精子を届けることができない状態の可能性が高いってことみたい。

あと、手術して精巣の中を顕微鏡でみるまでは精子があるかどうかすら分からないから2人の日程を合わせて病院に行こう。」



淡々と冷静に伝えてくれた夫に感謝しつつ、少しずつ明らかになっていくこととまだ妊娠をするまでの長い道のりを感じる私たち。





そんな中、私の姉と妹から連絡がきました。


「妊娠して安定期に入った」


2人とも偶然にも同じ様な時期に妊娠したと嬉しそうに報告してくれました。


いろんな感情が一気に押し寄せてきました。


はじめての甥っ子か姪っ子ができるの嬉しい。

そんなポジティブな感情が出てきたのが奇跡なくらい、倍以上のドス黒い自分のイヤな感情が湧き出てきました。



私はこんなに不妊で悩んでるのに、伝えてくるのやめてほしい。

ずるい、なんでそんな簡単に妊娠してるの。

ムカつく。幸せそうな顔があてつけにしか見えない。

苦しい。ずるい。なんで。私だって…。




押し寄せる感情に吐きそうになりながら

口ではできるだけ明るくおめでとう!よかったね!と伝えました。


声色で悟られないだろうか。

喜んでなさそうに聞こえただろうか。


不安な気持ちを持ったまま


明日も朝早いから、また連絡するね!と早々と電話を切った。



自己嫌悪に陥って、どこにも逃げ場がない感覚。

実家は幸せムードで不妊を悩んでるなんて相談できない。




『あなたたち夫婦はまだ子供を作らないのか』と言われないことだけが唯一の救いでした。





仕事から帰ってきた夫にはなんとも思ってない様に、簡単にお姉ちゃんと妹2人とも妊娠したんだってとだけ伝えました。



…ちゃんと笑えているだろうか。



夫の顔を見ると、困った様な優しい顔しながら

「ごめんね。無理しないで泣いていいんだよ。」

と言われ堰を切ったように涙が出ました。




何度も辛かったね。ごめんね。と伝えてくれる夫に、胸の内を伝えました。




姉たちに子供ができてうれしいこと。

でもうれしいと素直に思えないこと。

黒い感情で埋め尽くされる自分にイヤになってること。

夫のことが大好きで、子供がほしいこと。

羨ましいけど、自分たちの体質を否定したいわけではないこと。

夫も不安でイヤな気持ちにさせてるかもしれないのに、自分で自分の感情を上手にコントロールできないこと。

夫を傷つけたくないこと。




夫は聞いてくれて、同じ気持ちだよと寄り添ってくれたことにまた涙が出ました。



夫もぽつぽつと思っていることを伝えてくれました。




自分が主な原因で妊娠が自然に出ないこと。

子供が好きな私に悲しい思いをさせてることに申し訳ない気持ちになってること。

自分の体のことだから、仕方がないと思う反面妊娠は夫婦2人の問題だからできる限り頑張りたいと思ってること。




「子供ができてもできなくても、俺はこれからの人生一緒にいたいと思ってる。」




私も同じ気持ちだと伝え、いまはできることをがんばろうと話しました。



ひとしきり泣いてお互いの胸の内を伝えて、ようやく不妊治療の第一歩を踏み出せた気がしました。



つづく