国会は始まりましたが、開会直前に発表された歴代の内閣府人事課長ら5人を処分したのは<トカゲの尻尾切りだ!>と、与党や政権内部でも評判が良くありません。

 

 それはそうでしょう。

 

 あれほど<無い!><処分してしまった!>と言い続けていた「桜を見る会」の招待者名簿が実際にはファイルされており、されど行政文書のファイル管理簿に記載されず、違法状態にあったなどと今更みっともない言い訳をしたところで、一体、国民の誰が信用すると言うのでしょうか。

 

 にもかかわらず、責任を取らされたのは歴代の人事課長ですと・・・。

 

 もしかしたら、招待されていた巨大詐欺事件を起こして容疑者や、半グレの反社勢力の者は「信じていましたよ、俺たちは!」と言うかも知れません。

 しかし、首相自らが選挙対策のようにして地元の“功績ある人々"を誰彼無しに招待し、官房長官や他の与党議員らも公費で主催された「桜を見る会」を選挙対策の道具の様にしてきたことは余りにも明らかです。

 

 それにしても、いつから安倍首相や他の与党国会議員と官僚達はこうも見え透いた嘘を国民や有権者に対して平気で語る様になったのでしょうか。

 

 彼等は国民の最大幸福、最小不幸を目指して滅私奉公するために国会議員や国家公務員になった筈です。

 にもかかわらず、今の彼等の姿は正に保身私欲権力に縋り付く哀れな姿を国民に晒しています。

 

 そしてその事を自ら恥じる事も無いし、今では当たり前の如くに嘘をつき、権力の座にしがみついているのです。

 

 何故なんでしょうか?

 

 恐らく、既に彼等は<誠><清廉さ><公平無私>の心を見失っているのです。

 

 共産主義を主張して万民が平等の筈である中国はいつしか一部の共産党幹部が王侯貴族の様な生活をするようになり、国家主席などの権力と財力はかつての皇帝とほとんど同じとも言えるでしょう。

 一方、日本やアメリカなどが共有する価値観をもつ民主主義は、実際には主である筈の国民は常に<奉仕者>たちの掌の中で弄ばれ、税の配分に関しても時代に応じた適当な理屈で国民負担が増え続けているのが現状です。

 にもかかわらず、足らないはずの国民が納めた浄財は反社の者達を接待する費用に回され、選挙対策の道具として利用されている有り様。

 

 日本は何処へ向かうのでしょうか。

 

 私などが嘆き、声を高めたところで何の役にも立ちませんが、もし国民の一人一人が現状に不満を抱き、今の政治を変えたいと心から思う時、そしてその思いを結集すれば現状に変化の兆しは現れるのでは無いかと期待しています。

 

 最も重要なのは、毎日報道されるニュースの中で自分が大事だと思う事を決して忘れず、絶対に議員にしてはいけないと思う者だけには投票しないことです。

 そして、投票に行かないことで自分の意志を示すのでは無く、自分の大切な人に大きな影響を及ぼすことになる議員なのだから、最善の候補者を普段から心することであり、選挙の際に意志を明示することです。

 

 堅い話ばかりで恐縮ですが、<無い筈の公文書があった!>などという話を聞くと余りにも現政権への不信感が募り、言わずにはいられなくなる今日この頃です。