史上最強クラスの台風19号が不気味に日本列島へ近づく中、多くの人がその被害の大きさを心配しているのですが、この人は台風の事よりも、台風の余波で自分達に及ぶ被害の事が我慢できないようです。

 

 

 

(朝日新聞 10/11 20:21配信)

『台風19号の影響を考慮し、ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会の日本―スコットランド(13日)の実施可否は最終的に試合当日に決まる。スコットランド協会の最高責任者、マーク・ドッドソン氏は11日、13日に開催できない場合は日程や会場を変更してでも行うべきだと訴えた。

 

 大会規定で中止試合は引き分け扱いとなり、その場合、スコットランドが1次リーグで敗退する可能性が高い。ドッドソン氏は「大会のインテグリティー(健全性)に関わる。日程に柔軟性を持たせるべきで、再考してほしい。開始を24時間遅らせてでもプレーしたい。どこでも、無観客でも構わない」と話した。英メディアによると、中止となった場合は主催者側への法的措置も検討しているという。

 

 これまで12日に予定されていたニュージーランド―イタリア、イングランド―フランスの2試合が中止になった。イタリアは勝てば決勝トーナメント進出の可能性があった。ドッドソン氏は「イタリアのことは残念に思う。決勝トーナメント進出が決まっていたイングランドとフランスの試合と(日本―スコットランド)は重要性が違う。どのチームが勝ち抜くか、きちんと試合で決めるべきだ。多くのファンも同じ意見だと思う」と語った。

 

 一方、日本のジョセフHCは「選手、スタッフ全員がプレーしたいと思っている。我々は、世界のエリートチームの一つと認められるくらいのプレーをしている」と厳しい口調で話し、試合実施を望む姿勢を強調した。

 

 大会を主催する「ワールドラグビー」は、スコットランド協会も大会規定に合意していたとして「コメントにがっかりしている」と声明を出した』

 

 

 

 まあ、気持ちは分からないでもありません。

 

 自分が日本よりも強くて勝てる、と思っているのでしょうから中止で引き分けになれば予選敗退という結果になるのはどうしても我慢できないのでしょう。

 

 しかし、こうした態度は「紳士のスポーツ」と呼ばれるラガーマンのスコットランド代表を率いる協会の最高責任者として如何なものでしょうか。

 何故なら、今の段階では試合をするかどうかは未だ決定しておらず様子を見ている状況です。

 

 今日の夜から明日にかけて日本列島を襲う台風の被害がラグビーの試合を実行できる状態かどうか分からないのです。

 しかも多くの日本国民が不安で仕方ない状況でいることを慮らず、自分の勝ち負けだけを騒ぐとは余りにも思慮分別が無い態度と言えるでしょう。

 

 スコットランド側のこうした態度に対して国際統括団体ワールドカップラグビー側は異例の声明を発表しています。

 

 

 

(THE ANSWER 10/11 21:59配信)

『ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は12日に予定されていたニュージーランド―イタリア、イングランド―フランスの2試合を台風19号の影響で大会史上初の中止に。13日の日本ースコットランド戦についても当日朝に開催が決定されるが、中止の場合、現在A組3位のスコットランドは敗退となる。スコットランド協会の最高責任者、マーク・ドッドソン氏は中止となった場合に、翌14日の開催を希望するよう訴えていたが、これに対し国際統括団体ワールドラグビーは11日、異例の声明文を発表した。

 

 日本戦が中止となれば、スコットランドは敗戦が決定する。同国サイドは14日への延期や開催地の変更などを要求しているが、ルールに則りこれを拒否するワールドラグビーに対して、何度も批判するような発言を繰り返してきた。

 

 これに対しワールドラグビー側も看過できないとし、大会を通じて異例の声明を発表。文書でスコットランド側の要求を改めて突っぱねた格好だ。スコットランドは日本戦の前に激しい“場外乱闘”を展開している。

 

 以下、声明全文。

 

「我々が、日曜日の試合を日程通りに行えるようできる限りのことをしている中、そして1958年以来最も大きく破壊的と予想されている台風による、公衆安全への深刻な被害が懸念される状況で、スコットランドラグビー協会があのような声明を発表したことについて失望している。

 

 他の19チームと同じく、スコットランドラグビー協会は『1次リーグの試合が日程通り開始できない場合、延期ではなく、中止される。そのような状況の場合、結果は引き分けとなり、両チームは勝ち点2を得て、スコアは記録されない』と第5条3項に明確に記された、2019年ラグビーW杯の参加条項にサインしている

 

 東京で行われた木曜日のメディアカンファレンスで概説した通り、参加条項から逸脱することの調査を可能とする基本原則は、チーム、ファン、そして不可欠なサービスが安全な環境下で、すべてのチームの試合日程の再調整を公平かつ一貫して適用することである。台風のインパクトと大きさを予想し、8試合のためのチームの移動の困難さにより、公平な出願は安全性を危険にさらさない限り可能ではない。それにより、すべてのチームが参加条項の概要に従うようにする決断は公平で正しい決断である。

 

 我々がすべての人々と今週末の試合の安全性に対して完全に集中している際に、さらに意見を述べることは不適切と言えるだろう」』

 

 

 

 スコットランド側の態度は相撲で言えば既に<勇み足>で負けと言えるでしょう。

 

 彼は日本に襲いかかる台風の実態と状況に関して思慮が足りなすぎるでしょう。

 

 もし、気象庁が発表した様な自体が台風19号によってもたらされた場合、「狩野川台風」と同規模の被害が生じるかも知れないと異例の発表をしたのです。

 

 同台風では1200人の死者が出ているのですよ!

 

 昨日の本ブログでも記事にしましたが、仮に関東に襲いかかる大雨によって河川が氾濫してゼロメートル地帯などに被害が及んだ場合、8000人の犠牲も予測されているのですよ!

 

 そうした記録的な被害が予測されている今の状況で、「試合を翌日にずらしてでもやらなければ訴える!」なんていうクレームが通用すると思っているとは・・。

 

 「スコットランドでは台風で大勢の死人が出てもラグビーの方が大事なのか!?」

 

 きっと、日本中の国民がスコットランドに対して憤りを抱くことでしょう。

 日本ばかりで無く、世界中のラグビー好きがスコットランドを批判するでしょう。

 

 何故、スコットランドラグミー協会の代表はその事が分からないのか・・。

 

 余りにも愚かです。