もはやこの人は国会議員なのか、イベンターなのか、混沌としているようです。
昨日、N国党党首の立花孝志氏は警視庁に脅迫容疑で聴取されたことを巡り記者会見を開いたようなのですが、そこになんと謎のプロレスラーが乱入し、立花氏にプロレス試合に出ないかと呼びかけたのです。
正に、立花氏の“出たがりパフォーマンス”を逆手にとったプロレス興行の営業活動なのですが、立花党首は「ギャラが1千万円ならやってもいいよ」と、金の多寡次第では考えても良いよと対応。
その場に集まったYoutuberら以外の政治記者達は面食らったに違いありません。
(産経新聞 2019.9.17 1:00)
『NHKから国民を守る党(N国党)を率いる立花孝志党首の記者会見が大荒れだ。東京都中央区議の男性への脅迫容疑で警視庁に事情聴取されたことを受け、9日に出処進退に関する記者会見を開いたが、会場には謎のプロレスラーが乱入。プロレスへの参戦を持ちかけ、立花氏が「ギャラ1千万円」で応戦すると答えるなど、何の記者会見か分からないような様相となった。
9日午後5時ごろに国会内で始まった記者会見。事前に「参議院議員立花孝志の出処進退に関する事柄」と知らされ、記者やフリーランス、動画投稿サイト「ユーチューブ」に自作動画を公開する「ユーチューバー」らで会見場はごった返した。
立花氏は会見で、中央区議の男性に言及した動画をめぐり、警視庁から脅迫容疑で任意で事情聴取を受けたことを明らかにした。その上で自身の身の振り方について「今、ただちに辞めることはしない」と述べながら、有罪となった場合は議員辞職する考えを示した。立花氏と記者らのやりとりはその一件に集中していた。
そんな中、会場にいた赤いタンクトップに白い短パン姿の男が質問者に指名されると、会場の空気は一変した。
「初めまして。私、格闘家の『超人イリエマン』と言いまして、提案したいことがあってきました!」
超人イリエマンとは、プロレスラーの入江秀忠氏。格闘技団体「キングダムエルガイツ」の代表を務めているという。入江氏の乱入にざわつく会見場。入江氏は構わず続けた。
「(立花氏が)プロレスを自分からやりたいと言ってくれたことに感銘を受けました」
そう言いながら、入江氏はおもむろに一枚の紙を広げた。自身の格闘技団体の大会ポスターだった。
それまで入江氏の“口上”を時折笑いながら聞いていた立花氏が、「宣伝はやめてください」と注意したが、入江氏はめげなかった。
「宣伝じゃないです、肝です! 10月6日(の大会で)、プロレスで戦ってみませんか」
入江氏が持ちかけたのは別のプロレスラーで、ユーチューバーでもある「シバター」との対戦。シバター氏はN国党の所属議員の過去の女性問題について動画で触れ、立花氏とトラブルに発展。自身もユーチューバーである立花氏が、裁判に言及したり「リングに上がる」などと挑発していた。
会見では、しばらく2人の押し問答が続いた。
入江氏「シバターさんと戦ってみませんか」
立花氏「ガチのプロレスを本当にするんだったら、やってもいいですよ。その代わりギャラは1千万円ぐらいください」
入江氏「僕、けっこう大手のスポンサーたくさんついてるんですよね」
立花氏「ちょっとごめんなさい。さすがに(そういう)会見じゃない。あなたの営業する場じゃない」
入江氏「営業じゃないです。僕、先生のこと尊敬していて」
立花氏「フリーランスの方が入ることは許可しているので、こういうことも想定はしていますけど。今日の記者会見と違う」
入江氏「(会見のテーマが)発表になったとき、こういう重い案件というのが分からなくて」
立花氏「そんなの持ってきて1千万円も出せないなら帰ってください」
入江氏「1千万円出せば出るということですか」
立花氏「いいですよ」
入江氏「ちょっと動いてみます」
こうして入江氏の約3分に及んだ“会見ジャック”は一応の決着をみた。そして入江氏は最後に、立花氏に「プロレスは真剣勝負だと思いますか、それともショーだと思いますか」と問いかけた。プロレスの永遠のテーマをめぐり、立花氏はこう答えた。
「ショーでしょう」
担当記者はただただあっけにとられるだけだった』
国会にプロレス流の話題喚起会見などを行った議員と言えばアントニオ猪木氏が有名ですが、刑事事件に関連した案件で警視庁に事情聴取された国会議員が、事情説明をする為の記者会見にレスラーが乱入し、自分達のイベント宣伝をするために試合参加を持ちかけるなど前代未聞でしょう。
しかし、これというのも立花氏自身が自分のYoutubeで生中継をしながらイザコザを起こしているNHKを訪れたり、MXテレビを“襲撃”するなど、話題作りの手段としているわけですから、回り回って今度は自分が利用されることになったという事なのかもしれません。
それにしても、真面目に記者会見のためにやって来た政治記者達は呆れた事でしょう。<なんじゃ、こりゃ!!>と。
そして、最も呆れているのは彼がNHKの有料放送に対して問題提起をしてくれていると信じて一票を投じた有権者達です。
なんだかなあ〜!!と。