今日行われる予定の内閣改造ですが、昨日の時点で既に全閣僚の名前と顔がNHKなどニュース番組で明らかになりました。

 で、改造の顔ぶれを見て最も国民の人気と関心を集めるのが環境大臣に入閣内定したと伝えられる小泉進次郎元復興政務官です。

 

 安倍さんは来年までの総裁任期で“一丁上がり”だと自ら語っていましたが、今回の小泉進次郎氏の入閣は総裁選4期目を狙う布石なのか、あるいは自分の跡目を国民的な人気者である小泉進次郎に譲るための布石なのか分かりません。

 

 ですが、今日の改造人事が多くの国民を政治に関心を持たせる事は明らかです。

 

 環境大臣のポストと言えば、今まで歴代の内閣を見ていると初入閣人事のお決まりポストだったような気がします。

 あの小池百合子都知事も初入閣は環境大臣でしたし、マスコミの耳目を集める広告塔の役目を果たしたことを思い返します。

 

 しかし、今回の小泉進次郎議員を環境大臣に任命する安倍総理の意図を斟酌すればそこには対マスコミの広告塔として使う意図と同時に、韓国への盾としても有効に使おうという意図も感じます。

 

 と言うのは、今、深刻な関係になっているお隣の韓国は福島第一原発の爆発に伴う放射能拡散の影響が残留していると、福島産などの農産物輸入を今以て危険視しています。

 

 また魚介類に関しても輸入を認めず、両国間の経済摩擦を生じさせているのです。

 

 更に福島第一原発では汚染水の除染作業を行っていますが、そうした除染水の貯蔵が限界に達しており、海に放出するのは時間の問題となっています。

 

 となれば、当然の如く韓国は“これ幸い”と騒ぎ立てるのは必定で、仮に政府が除染水の安全性を事細かに発表したとしても、彼らが日本政府の発表する数字に納得する筈は無く、韓国から遠く離れた日本列島を挟んだ反対側の海に放出された除染済みの水に関してー

 

「海に放出された水は公海に幅広く拡散するだろうし、日本沿岸の他の地域に回遊する魚にも影響を及ぼすだろう。正に放射能の危険を世界中にバラ巻くことになる!」

 

 ーと、乱打するが如き警鐘を打ち鳴らすことになると予測します。

 

 こうした時、環境大臣ポストに座っている小泉進次郎氏は安倍内閣の盾となって韓国が主張する<危険性>に反論するでしょうし、国民世論を味方に付けるには最強の若き閣僚だろう、と。

 

 彼の入閣はそうした布石では無いかと思う理由です。

 

 父親の小泉純一郎氏は原発廃止の主張を唱えて活動していますが、息子である進次郎君が安倍内閣の閣僚の代表として<福島第一原発廃炉と安全性の確立>を唱えれば、今も海外への売り込みを行っている政府の立場を補強することになりますし、仮に知事選や補選などで<原発問題>が重要アジエンダとして浮上した際にも、強力な盾となると同時に矛にもなるだろうと思います。

 

 東京オリンピックが開催されるまでにそうした汚染水の危険性を声高に唱える韓国の“口撃”を防ぎ、その後のオリンピック開催を成功裏に運営すれば、自民党内から「安倍晋三4選あるべし!」という声が上がっても不思議はありません。

 

 一方、流石に安倍さんも自分の健康の事などを考え4選を考えていないとすれば、小泉進次郎環境大臣の功績をフレームアップし、一気に総理大臣への道を歩ませ、自分はフイクサーとして政界に影響力を残す道を選ぶと言う事もあるでしょう。

 

 いずれにせよ、今日正式に発表される改造内閣は今も深刻度を増す韓国との関係や北朝鮮との関係を睨みながら、最も有効な盾となる人物を重要ポストにつけ、対外的にも(アメリカが主ですが)安定した内閣だと見られる陣容になる筈です。

 

 さはさりながら、やはり改造内閣でも女性大臣の起用は少なそうですね。

 

 それはそれで改造内閣の欠点になるかもしれませんし、対抗勢力から見れば女性票を取る為にどういう枠組みや表に立つ人物を選ぶかが重要問題になるでしょう。

 

 小泉進次郎38才での入閣が早すぎるのか、それとも妥当なのか・・。

 

 今日以降、間違いなく小泉進次郎議員は今までの様な応援演説やマスコミの寵児としてだけでない注目のされ方をするでしょう。

 

 彼は各局のインタビューで、「国会議員でいる以上、最終目標は総理大臣」と語っています。

 今日からは、単なる若手議員の夢や野望では無く、国務大臣を勤めた有力な議員の一人として具体的にウオッチされていきます。

 

 つまり、失敗できない戦いの始まりと言う事です。