ロシアの爆撃や中国の爆撃がなんと、データの入力ミスで日本と韓国が領有権で揉めている「竹島」の領空域を飛行したと言っていたそうだ。

 

 「23日、中国と露さの軍用機5機が韓国で言う<独島>、日本が主張する「竹島」の領空を侵犯し、更に日韓双方の防空識別圏を何度も冒した」

 

 この事態を受け韓国からはF15が18機。日本からも10機の戦闘機が入り交じって警告飛行をしたという。

 特に韓国の戦闘機は警告射撃をしたり、30回も警告放送をして追いかけっこをしたようだが、中ロの爆撃機は応答せず無視を続け、まるで朝鮮戦争当時の様な景色だったようだ。

 

 

 ロシアと中国は実に狡猾だ。

 

 スイスでは目下、韓国政府が日本の輸出規制に関してWTOに協定違反だと文句を言っている最中だからだ。

 ロシアと中国は合同の軍事訓練を行っているのだが、「竹島」が日韓双方で領有権を主張し、今現在は韓国が実効支配しているのは百も承知の筈。

 

 だから、これまでは近隣を嫌がらせ飛行はした事はあっても今回の様にあからさまな領空侵犯飛行は無かったし、更にはそこから抜け出るために韓国や日本の防空識別圏を冒すことはなかったという。

 

 ロシアは一度は「単純なデータ入力ミスだった」と言い訳をしたが、何と、そのすぐ後で司令官が領空侵犯を否定し、中国の軍部も日常の軍事作戦行動だったと自分の非を認めない態度に出ている。

 

 君子で無くとも豹変するらしい。

 

 要するに、ロシアと中国の爆撃が韓国の縄張りにウロチョロ。追いかけられると、今度は日本の縄張りにコソコソ。

 だからこそ日本と韓国、そして中国の戦闘機など40機ほどが「竹島」近辺をまるで戦争時のように入り交じって飛行してことは全て計算尽くの領空侵犯であり、韓国と日本が何を言おうと、<そんなの関係ねえ〜!>ということらしい。

 

 そして、問題はこれだけに終わらない。

 中国とロシアの爆撃が韓国の実効支配する「竹島」の領空を侵犯したのが23日。

 なんと今日の未明、北朝鮮は日本海に向けて2発の飛翔体と称するミサイルと発射しているのだ。

 

 最近は、短距離弾道ミサイルの事を<飛翔体>というのが流行のようだが、北朝鮮に対しては短距離であろうと長距離であろうと、弾道ミサイルを発射すれば厳しい制裁を科せられる国連決議があるのにも関わらず5月に発射し、そして今日も。

 

 何度も同じような<飛翔体>を発射しているのは、アメリカの頓珍漢大統領のトランプが北朝鮮の金正恩委員長と親しげな会談をするなど、韓国のムン・ジエイン大統領を含んで中途半端でいい加減な対北朝鮮政策を行っているからに他ならない。

 

 北朝鮮は昔から<瀬戸際外交>を得意としている。

 

 世界の孤児同然の北朝鮮が頼るべきは中国とロシアであり、この15年ほどを見返しても、中国が強力に後押ししている時は長距離弾道ミサイルの発射実験や核実験などを繰り返し行い、中国がアメリカや世界世論の圧力で弱腰になると、比較的温和しくジッとしているという状態だった。

 

 今、アメリカと中国は貿易戦争の真っ最中であり、しかも昨日発表された中国の軍事白書ではアメリカを名指しで非難するなど、北朝鮮にとっては都合の良い状況になりつつあるのだ。

 

 従って、日韓がWTOの場で喧嘩をしている真っ最中に、中国とロシアが「竹島」という盲点を突っついて日韓、そしてアメリカの動きを探り、北朝鮮は<飛翔体>とマスコミが名付けた短距離弾道ミサイルの発射実験を行ったのだろう。

 

 例えば、「竹島」の領空を侵犯しても韓国と日本はそれぞれが<自分の領土だ!>と主張するわけで、世界から見れば<何がどうなってるの?>と思うだけだろう。

 つまり、中国とロシアが世界的常識の中で許されざる軍事行動を冒したとは思わない可能性があるのだ。

 

 しかも、万が一戦争状態になった時に、果たしてどれくらいの戦闘機が近づいて来て、どんな警告行動をとるかも事前に探知できたと。

 

 今回の領空侵犯で明らかになったことは、日本と韓国の<軍隊>がもはや一枚岩で北朝鮮、ロシア、中国に当たることは難しいだろうという現実では無いか。

 自国の領土の線引きさえ不確定な現状があるのに、日本と韓国が共同の敵に協力して当たるなどあり得ないからだ。

 

 何とも、不都合な真実が浮上したものだ。