イメージ 1

 今日は真夜中から明け方までタイガー・ウッズの復活劇をテレビ観戦していましたが、本当に見ていて面白かった!!

 ゴルフのメジャー大会でも、オーガスタナショナルGCで開かれる「マスターズ」はゴルファーにとって特別な意味がある場所であり、プレーであり、ゴルファーとしての誇りと名誉を感じる事が出来る、正に夢舞台です。

 その夢舞台で、2005年に優勝して以来14年振りに5度目の優勝を成し遂げたタイガー・ウッズ。

 既に43才になったタイガーは他のプレーヤーを圧倒する飛距離を持つ比類なき天才プレーヤーではなくなっていました。
 同伴競技者は20代や30代の若者で、ほとんどの者が彼をオーバードライブしていたのです。

 しかも膝と腰を4度も5度も手術したタイガーは傷だらけの男になっており、自ら72ホール歩いて回れるだけでも奇跡だと語っていたとか。

 そんなタイガー・ウッズは最早、全盛時のタイガーでは無い筈なのですが、初日に彼の姿を見た時、私はタイムスリップして全盛時のタイガーが戻って来たような感じを懐きました。
 確かに顔は老け、頭はハゲかかっていましたが、何と言うか、体全体の雰囲気というか、胸を張って堂々と歩く引き締まった姿に、昔見たオーラを感じたのです。

 これは優勝したから言うのでは無くて、本当に若々しさを感じたのです。

 但し、プレーは若い頃の迫力あるスイングと飛距離と同じというわけではありませんでした。徹底的に自らが練り上げたゲームプランを信念を持ってやり遂げていたのです。曲げてはいけないティーショットではスプーンを打ち、落としどころを狙ってアプローチを打ち、慎重の上にも慎重に芝を読んでパターを狙う。

 全体として隙のない、虎の目をした彼の姿全体に漲る若さを感じた次第です。

 しかも、特徴的だったのは<運>までもが彼に味方したことです。

 どんなにショットの名手でも72ホールを回れば5度ぐらいはミスショットして林の中に打ち込むものです。今回のマスターズではタイガーもそうでした。
 ところが、悉く、そのボールが打ちやすいところにあったのです。
 解説の中島選手もその運の良さに驚いていました。そして<タイガーラック>が戻ったと笑いながら語っていました。

 どんな選手でも勝つ時には何らかの不思議なチカラが味方するものです。

 100回打っても絶対に無理だと思う様なショットがグリーンに乗ったり、ホールに吸い込まれたりするような、そんな不思議なチカラです。

 今回のタイガー・ウッズにはゴルフの神様が、<そろそろ復活させてやるか!>と考えて迎えさせた劇的勝利だったのでは無いかと思いました。

 最終18ホールでタイガーはボギーとなりましたが、それでも2位とは1打差の優勝。
 決して華やかな勝利の瞬間というわけではありませんでしたが、実は計算され尽くした優勝への最終パットであり、14年振りに手にした勝利の瞬間だったのです。

 初めて彼がマスターズで優勝した時には父と母がグリーンの横で待っていました。ゴルフを教えてくれた父、尊敬する父とハグした若きタイガーでしたが、今回は彼の子供達と母とガールフレンドが待っていました。
 そして真っ先に駆け寄った息子を抱き上げた瞬間、彼は何よりも嬉しいトロフィーを掲げるかのように満面の笑顔で抱き上げていました。

 全ての観客が待ち望んでいたタイガー・ウッズの復活劇。本当に、凄かった!!!