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 産経新聞によると、防衛省は今週中にも韓国駆逐艦による火器管制レーダー照射問題に関してP1哨戒機が駆逐艦からレーダー照射された証拠となる電波信号音を10カ国語で新たに世界に向けて発信する検討に入ったそうだ。



(産経新聞 2,019年1月21日 5:00)
『防衛省は、韓国駆逐艦による海上自衛隊P1哨戒機への火器管制レーダー照射の実態を、10カ国程度の言語で発信する検討に入った。韓国がレーダー照射の事実を認めず、日本に非があるとの虚偽の発信を続けていることから、国際社会に日本の哨戒活動の正当性を訴える必要があると判断した。政府関係者が20日、明らかにした。

 防衛省は週内にも、哨戒機内で記録した電波信号音をレーダー照射の証拠として公開する方針だ。同時に、韓国側の不適切な対応に反論する声明文も発表する。日本語や韓国語版に加え、英語、中国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ロシア語、アラビア語など9~10カ国語での発信を検討している。

 韓国側は火器管制レーダーの使用を認めていない上に「日本の哨戒機が脅威となる低空飛行をした」と実態と異なる説明を重ねている。日本が哨戒活動現場の動画を3カ国語で公開すると、韓国側は8カ国語の動画で反論に出た。

 政府関係者は「韓国は論点をすり替え、誇大発信する情報戦を仕掛けている」と指摘。多くの言語で発信する理由について「どんなにでたらめな理屈でも国際社会では声が大きい方が勝つ。事実を基に日本の哨戒活動の正当性や韓国の虚偽を訴えていく必要がある」と語る』



 防衛省が新たに韓国の駆逐艦から照射された電波信号記録音を発信するというのは先週から各紙が報じていました。
 恐らくは防衛省からのリークで、そうする報道が漏れ伝わる事で韓国国防省が“居直り強盗”的な主張を自重し、水面下で問題の解決を模索するのでは無いかと言う期待があったのだろうと。

 ところが韓国国防省は全く態度を変えることはなく、むしろ更に感情的な言葉を乱発する様になり、事此処に至れば問題解決は無理だと判断したのだろうと思います。

 同時に、<10カ国語で電波信号音を明らかにする>という発信を今日、敢えて産経新聞が記事にしているのは、明日、モスクワで行われる安倍総理とプーチン大統領の首脳会談で2島先行返還の道筋をつける覚悟をロシアや韓国やアメリカに見せつける意図があるのではないかと私は思う。

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 と言うのも、首脳会談が近づくにつれてロシアの外務大臣やメディア情報は<北方4島は第二次大戦の結果ロシア領になった!>という事を強調する様になり、更には返還をする気は無いのではないかと言う日本国内で報道するメディアも出て来ています。

 しかも、南の尖閣諸島では関係が改善したはずの中国の船が尖閣諸島の領海内を侵す行動も今年になって初めて目撃されている。

 要するに、第二次大戦の結果<日本が放棄した領土>の3ヵ国が関わる「北方領土」、「尖閣諸島」、「竹島」が期を一にする様に国際問題化しているというわけです。
 この内、北方領土と竹島に関してはアメリカが深く関与して現在の状態になっているにもかかわらず、歴代のアメリカ政府は問題解決に本気で取り組む事をせず、中でも北方領土に関しては敢えて複雑化させて現在に至っているのです。

 その「北方領土問題」を解決して平和条約をロシアと結べば、恐らくロシアとの関係は今までとは遙かに違う次元に突入する事になるだろう。

 今日、産経新聞が政府関係者によるとというネタ元を示して大々的に一面で「レーダー照射の実態を10ヶ国語で発信へ」という記事を掲載したのは、恐らく安倍総理が北方領土問題解決に向けての覚悟をひた隠した上で、“今までとは違う”日本の毅然とした姿勢をロシアに示す事が本当の狙いでは無いかと思うのです。

 アメリカのトランプ大統領は北朝鮮の金正恩委員長と来月二度目の会談を行うと発表した。
 彼が日本の要請を金正恩に<強い言葉で伝えた>形跡は一回目の会談以降、全く見られない。
 むしろ、トランプが金正恩と会談した事は韓国の日米韓という安全保障のレジウムを溶解させる事に効果を発揮しただけだ。

 そんなアメリカにいつまで頼っていられるか?
 
 日本が日本の国益を守り、近接する悪意を懐いた隣国から国土と国民を守る為には100年の大計を熟慮し、癖のある国とも智恵ある付き合いをしていかなければならないと考えるのは国のリーダーとしては当然の事だろう。

 明日の首脳会談は単に北方領土問題の解決へ向けた道筋を開くだけでは無く、朝鮮半島で進む悪意連合に対する防波堤の新たな構築第1歩となり、74年目にしてアメリカの属国的な関係を見直す礎になる可能性があると考える次第です。

 ロシアは厄介な相手です。戦前戦中、そして戦後を通じてコミンテルンが世界に張り巡らせた謀略の黒い手は日本のみならずアメリカにも国家中枢にまで突っ込まれていた事を忘れてはなりません。心せよ!