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 昨日、衆議院の法務委員会では予定通りというか、“何だか軽薄だなあ”と思うほどアッサリと「入管難民法などの改正案」が通過し、本会議でも圧倒的多数の与党と日本維新の会の賛成であれよあれという間に採決されました。

 マスコミでは月曜日から<審議時間が短すぎる>とか、<中身がスカスカ>だとか報じていましたが、何と言っても民主主義の大原則は<白黒は数の多さでつける>訳ですから、この法案を提案した時から、余程、世間が大騒ぎしない限り最初から通過するのは決まっていたのです。

 国会審議なんてする必要があるのかと思うほどです。
 最初から数の多さで決まっているし、決する時は結局無理矢理するんだから、だったら無駄に給料を払うよりも最初から決議をとれよ!と言いたくなります。

 因みに安倍政権で審議時間が最少の17時間だとか。

 そして最も長かったのが安全保障関連法案の116時間。
 結局、世間が<今の内閣はおかしいんじゃないか!?>と騒がない限りは審議時間が短くなるのは当然と言うことです。

 実のところ、野党にしても日本の人口が減少を続いていけば、経済競争に於いて発展途上国などの労働人口が増加する国家と勝負にならないということや、同じ先進国で移民や難民を受け入れている国家とも厳しい競争を続けなければならないことは明白なので、反対はしているものの本質的には賛成の立場なのです。

 ですから、審議時間の長短だけに焦点が当たるのも止むを得ないのかも知れません。

 しかし昨日の本ブログでも書きましたし、月初めのブログでも取り上げた2つの法案。
 今臨時国会で最大の注目点は「入管難民法の改正案」と「水道法の改正案」だと。
 本当にこの法案によって日本は今まで世界の批判を浴びながらも続けてきた<海外からの移民や難民を入れない>という政策と国家の形が大きく変わろうとしています。

 水は命の源です。
 ところが、水道法を改正して<大手外国企業など民間参入>を実に安易に導入しようとしているのです。
 思えば、ちょっと前にテレビや新聞などのマスコミで国民は<中国人が水源地である山を買い占めている>と大騒ぎしました。

 日本と言う国は実にマヌケともいえるほど、水源地である山々を平気で外国人(中国人)に購入させ、自衛隊の基地など安全保障に関わる大事な施設を見下ろせる高台の土地も購入出来たのです。このことは、マスコミが騒いだことで国会議員も同調し、国会でも騒ぎとなりました。

 政府は安全保障を偉そうに唱え騒ぎますが、実態は実にマヌケなのです。

 同様に、今国会で審議して導入を図る<水道法の改正>も安全保障に関わる重大な決定事項だというのに野党議員もマスコミもほとんど騒いでいません。
 
 その一方で、昨日防衛省の岩屋大臣は護衛艦「いずも」の空母化をアッサリ認めたのです。
 護衛艦「いずも」はその名の通り、護衛艦として建造され、運用されてきました。
 甲板にはヘリコプターが駐機し、災害派遣などでも活躍しましたし、アメリカの艦隊を護衛する任務に就いたこともあります。

 ですが、知る者にとっては護衛艦「いずも」がいつでも空母として転用できることは暗黙の了解事項だったのです。
 日本が導入したオスプレイしかり。今朝早くテレ朝のニュースが《政府はF35の100機購入の検討に入った》と伝えたF35の中の垂直離陸できるF35Bしかりです。

 甲板が多少短いことは何の支障にもならず、いつでも護衛艦「いずも」が空母「いずも」に変身できるというわけです。

 日本はGHQのマッカーサー元帥によって日本国憲法を強いられ、9条の武装放棄、戦闘放棄を盛り込んだ<非戦の誓い>を国民に押しつけてきました。
 実際には多くの政治家がこの憲法に反対したのですが、敗戦で300万人の日本人が亡くなった現実は当時の日本国民に望ましい《平和憲法》として浸透したようです。

 ところが、朝鮮半島が勃発してGHQとアメリカ政府はコロッと態度を変えました。
 日本に警察予備隊を創らせて武器を持たせたのです。
 更に復興を遂げた日本には自衛隊を改変させ、アメリカ産の武器を売りつけてきたのです。
 政府が購入を検討している「F35」100機購入でかかる費用はおよそ1兆円です。

 トランプが仲良しの安倍さんに押し売りしようとしている<アメリカ産商品>の中でも、日本が最も購入意欲を持つ筆頭にくるのが、F35なのです

 そして岩屋大臣の何とも驚く様な軽い発言です。

 護衛艦「いずも」を、持っている武器を有効に利用するとして空母化する意味の言葉を吐いたわけですが、空母は生みに浮かぶ一大軍事基地であり、戦闘機やオスプレイを搭載して移動すれば、専守防衛の意味合いから外れる可能性がかなり高くなるのです。
 実質的な空母としての運用が出来るのですから、攻撃型空母に転用と世界は見るでしょう。

 恐らく韓国は大騒ぎするでしょうし、中国も警戒を深めて対決姿勢を強めるでしょう。

 今の任期が最後となった安倍晋三総理大臣は、どうやら就任の間に今まで出来なかった事を一気に解決しようとしているようにさえ見えます。
 彼の頭の中には既に森友問題や加計問題などは露程もないようです。
 韓国の国会議員が竹島に上陸し、日本のEEZ内にもかかわらず韓国の警備艇が日本漁船を排除しようとしたり、慰安婦像を大使館の前から撤去せず、徴用工裁判の無法というしかない判決に対し、日本国民の中には今、嫌韓ムードが今までに無いほど強く醸成されています。

 もし、韓国が次に日本に対して我慢ならない行動に出た場合、安倍内閣にとっては《改憲》行動に出る切っ掛けになるのではないかと予測します。

 つまり今まで歴代内閣や防衛庁長官や大臣が繰り返し述べてきた、<日本は専守防衛>という言葉が、いつの間にか、驚くほどアッサリと、<専守>の言葉が抜け落ちるのではないかと思えるのです。

 現在の国会で審議されている法案の中身を見てその様な事を思い、岩屋防衛大臣の護衛官「いずも」の空母化に対する軽い発言を聞いて危ないなあ、と思うことです。

 今の日本の政治家は、かなりおかしいですよ。