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 前回のチャンピオンであるイタリア、準優勝のフランスが一次リーグで消えました。しかし我が日本代表は見事にリーグ最終戦の強敵デンマークを破り、決勝トーナメントへの進出を果たしました。

 見事です!!

 夜中の3時半だというのに、視聴率は4時から5時が30%を超えています。
 占拠率は85%と言いますから、正にこの時間にテレビを付けていた日本国民の10人に9人近くは日本代表の勇姿を見ていたと言う事になります。

 素晴らしい!日本テレビさんは大喜びでしょう。

 それにしても日本代表は頑張りましたね。

 試合開始早々から私にはデンマークが35位、日本は45位というFIFAランクは正反対ではないかと思えました。どう見ても日本の方が動きは良いしボールのさばきも正確です。

 デンマークはと言えば、プレッシャーの強い日本に押され、ボールを持つとすぐに横を向いたり後ろを見たりと、まるで“ウドの大木"と言っては悪いですが、無駄な動きが多すぎて負ける気がしませんでした。

 一方の日本はデンマークのボールと選手にガッチリ食らいついて離さず、勝利に対する執念において遙かにデンマークを凌いでいました。

 勝負事は「運」という得体の知れないモノが勝利の女神の機嫌を決定づける事が多いのですが、昨夜の試合を見る限り、日本代表選手は全員の持てる力を100%発揮し、攻める時は攻め、守る時は全力で駆け戻って守ると言う事に献身していた様に思います。

 その献身こそが勝利を己の手に引き寄せたようにしか見えなかったのです。

 凄い事です。

 正直言って、予選の時や練習試合の時の日本代表とは違っています。
 業界用語で言う「化け」ています。
 11人全員がまるで“人間機関車"の様に走り回っていました。

 前回のドイツ大会のオーストラリア戦で見せたようなガス欠は一切ありませんでした。
 最後の最後まで,見上げるような大男達のデンマーク代表を抑え、攻めきったのです。

 彼らは変わったのでしょうか?それとも本来持っている能力を発揮したのでしょうか?

 思うに、もし彼らが変わったのだとしたら苦戦を予想された初戦のカメルーンに勝った事が,本田という一選手のゴールが、残る10人の選手達、ベンチの中で一緒にピッチを回っていた控え選手達の心に「やれる」という確信を植え付け、変えたのでしょう。

 またもし彼らが本来持っている能力を発揮したとしたら、私の嫌いな岡田監督の名采配がツボにはまったのであり彼に謝罪しなければなりませんし、あるいは遠く日本の国土から私を含め多くの日本国民が送り続けていた「念」が彼らの潜在能力に火を付けたのだとしたら、日本国民全員が掴み取った勝利と言えるかもしれせんね。

 注目すべきは本田選手の勝利インタビューでの言葉です。

 初戦のカメルーンに勝利した時、本田選手は「おれ、持ってる」と自分の能力を誇示したコメントを発しました。

 ところが今回の試合後に語った本田の言葉は-

 「うれしいですけども、何か喜べない。目標は、はるか先にある。まだ、満足できません。次が本当の戦いだと思うので一歩一歩、次の試合でも証明していきたい」

 この言葉は意図せずに本心から出てきた言葉だと思います。
 きっと本田選手の頭の中には既に予選突破後に待っている強豪との激戦がイメージ出来ているのでしょう。本気でベスト4だけではなく、優勝をしたいと、この若者は考えているように見えました。

 「豚もおだてれば木に登る」と言いますが、この言葉を悪口として使う人は多いと思うのですが、もし豚が気の上れるような“おだて"があるとすれば、それはもの凄い事です。
  
 今、本田選手は自分自身の心の中で「勝利の女神」から,“あなたなら出来る"“あなたならやれる"“優勝だって無理じゃない"と、おだてられているのかもしれません。

 仮にその“おだて"が功を奏して日本代表チームをベスト4,更にその先の世界一の座まで引き連れていく事が出来るとすれば・・・。

 そんな夢を多くの日本国民に抱かさせてくれる今朝の勝利でした。

 本当に代表選手とスタッフ全てに喝采を送りたいと思います。

 グッドジョブ!!日本代表!!!