労働生産性をあげるためには、無駄やムラを無くすというのが一般的でしょう。
どのような観点で無くせばよいのか、4つのポイントをご紹介します。
ECRSの原則
1.E(Eliminate)排除:なくせないか
2.C(Combine)結合:一緒にできないか
3.R(Rearrange)交換:順序の変更はできないか
4.S(Simplify)簡素化:簡素化、単純化できないか
1.排除(Eliminate)
無駄なもの、目的に沿わないもの、効果の薄いものを止める。慣習化、形骸化された会議がまさにそうでしょう。企業にとって情報共有は生命線とも言えますが、ただの進捗共有のような営業会議は何も生み出しません。管理職が部下に圧力をかけて、部下はただただ下を向いて頷くような会議は排除の対象です。
セールスの学校では会議中に数字等の共有はしていません。共有事項は体験や経験から得られた知見のみとしています。また、過剰なサービスを廃止し、本質的なサービスに注力したことにより、生産性もあがり顧客満足度も上がりました。
「削れることはないか?辞められることはないか?」リーダーは始める、続ける、止めるの三つの役割があります。
2.結合(Combine)
業務の処理は一人の人間がまとめて行ったほうが効率が良いことがしばしばあります。いわゆる分業による効率化です。
営業が企業様へ見積もり、請求書を各自作成している。その各自していたことを一人に集約することにより効率化が図れます。
サービスの展開でもこの考え方を用いることができます。セールスの学校では若手向け教育研修で全11回コースと2回コースがありました。別々のものでしたが、全11回コースに統一。2回コース希望の企業様には、全11回の最初の2回をご受講いただく形にいたしました。これにより会場費、講師費などの削減ができました。
「役割分担、適材適所、重複サービスの見直し」
3交換(.Rearrange)
ABCをCBAにすることで効率化が図れないかという考え方です。一般的な業務においてこの考え方をあてはめるのはなかなか難しいのではないでしょうか。
見逃しがちなのがホウレンソウの順番です。一般的には業務を終了して完了報告をします。その際に上司からフィードバックがあるでしょう。僕がおすすめしているのは、宣言→業務→完了報告です。宣言することによって、事前に行動へのFBを得られ、無駄をなくすことができます。また遂行上の注意点などを与えることによる教育効果も見込めます。
「最後にやっていたことを最初にできないか」
4.簡素化(Simplify)
これが一番簡単で手を付けやすいところです。システムを導入する。共有サーバーのフォルダ名を整理する。ペーパーで提出していたものをPDFにする。メールをアプリ(LINE)にするなどなど、多数考えられます。
「過去に捕われず、新しいツールをどんどん導入できないか」
ECRSの原則は、1から順にその効果が大きいと考えます。ですので、アプローチする場合は1から順番にとなるでしょう。
ご参考ください。
浅井隆志