売れない営業マン時代は一生懸命に商品を売っていました。
売れるようになったキッカケは、商品を売らず、お客様のやりたいことの実現サポートに徹しました。
創業当初、法人営業で、たくさんコンテンツの良さを訴えておりました。が、そこそこ売れましたが、満足のいくものではありませんでした。
全国に顧客を持つキッカケになったのは、コンテンツを売らず、企業様の課題解決のサポートに徹したことです。
私たちは企業活動をしていると、どうしても目の前の商品やサービスに目が向き、また意識も向きます。
しかし、顧客が望んでいるのは、商品やサービスを手に入れることではありません。当然ながら、商品やサービスは、目的遂行のための手段であります。供給側(売る側)からしたら、売るのが目的になりがちですが、この意識改革をしない限りは、永遠に仕事のための仕事になってしまいます。
営業社員のモチベーションがあがらない。
もし、そのようなことがあれば、社員は数字のための仕事をしているのかもしれません。私も含め、人は仕事の意欲の源泉でもっとも強いものは「認められる」ことではないでしょうか。他社、他人から認められるには、当然その他社、他人に何かを提供しなければいけません。それは、その当事者の目的遂行のために有効な手段です。
だいぶ小難しく書きましたが、ここで例え話を一つ。
綺麗になりたい女性がいました。あなたは、その女性を直接的にきれいにすることはできません。ですから、手段の一つとして、化粧品を提供しました。女性はその化粧品によって美しくなりました。そしてその女性はあなたに感謝をしました。
ということで、商品やサービスはあくまでも手段であるということは重ねてご理解いただけたと思います。で、ここからが超重要です。売り物は商品やサービスではなく「相手が価値と感じることを実現するお手伝い」であります。
この意識を社員が持つことによって、主体性や自主性を育むことができます。
浅井はこの考えを学んだキッカケとなった理論として、エーベル(Abell.D.F)の三次元枠組という考え方です。
エーベルモデルが発表される前は、1957年のイゴール・アンゾフ「製品市場のマトリクス」が主流でした。製品の軸と、市場(顧客)という軸の2軸で、事業領域を設定していました。それから、エーベルが3つの軸をもって、事業を定義するための軸として提唱しました。
・提供された顧客グループ(Served Customer Groups)
・提供された顧客機能(Served Customer Functions)
・利用した技術(Technologies Utilized)
すこし言葉の意味が分かりずらいので、違う言葉にしてみます。
who(誰に),what(何を),how(どうやって)
「誰に、どんなふうにして、どんな悩みを解決するのか?」
「どんな人に、どうやって、何を実現してもらいたいのか?」
世間一般ではこれを、事業ドメインと呼びます。事業の領域を決めるということです。
そして、経営者のみならず、この事業ドメインについての意識を持つことが、ベクトル(方向性)を合わせる重要なポイントになります。
ご参考ください。
株式会社セールスの学校
浅井隆志
参考(wikiより)
デレク・F・エーベル(Derek F. Abell)は経済学者。ベルリンの欧州経営大学院(EMST)の共同創設者にして初代理事長、名誉教授を務めた。 2012年にはブラジルのサンパウロにあるHSM教育事業の国際学部長も務めている。主に戦略的マーケティング、総括マネジメント、リーダーシップ、執行責任といった分野において研究しており、最も重要な貢献のひとつが三次元事業定義モデルを作り上げたことである。