こんにちは。
文章コンサルタントの堀内伸浩です。


本日は、「お客様が増えるメール、減るメール」の第7回目です。


【第7回】何が言いたいのかわからない、だから何?メール


●売り込むと、お客様に嫌われる?


「で、結局、何が言いたいの?」


と、思わず叫んでしまうような文章も、
じつは営業マンから送られてくるメールの中には、結構存在しています。


例えば、「新製品が出ましたので、よろしくお願い致します」

といった内容のものがそうです。


これだと、何を「よろしく」なのかが、さっぱりわからないわけです。


・買ってほしいのか?
・来店してほしいのか?
・説明に来たいのか?
・ホームページを見てほしいのか?
・資料請求してほしいのか?
・モニターになってほしいのか?


こうしたことをハッキリ言わないと、お客様には通じないのです。


「でも、売り込みを前面に出してしまうと、
 お客様に嫌われてしまうのでは?」


と思われた方も多いことでしょう。


確かに、その通りです。
お客様は売り込まれるのが嫌いです。
売り込みの話は聞きたくないと思っています。


しかし、厳密に言うと、これは正しい表現ではありません。

正確には、お客様は一方的な売り込みが嫌いなだけであって、
自分のことを理解した上で、
親身になってすすめてくれることに対しては、
聞く耳を持ってくれるケースが多いのです。


「これは当社が社運をかけて開発した、
 すごく画期的ないい商品なんです」


といった独りよがりの文章や、


「お願いします。どうか私を助けると思って買ってください」


といったお情け頂戴の文章だと、
売り込み臭がプンプンして嫌われてしまいます。


よほど親しい関係でない限り、
お客様はあなたやあなたの会社の都合など、
知ったことではないからです。


しかし、自分の立場や置かれた状況、
気持ちなどをよくわかってくれていて、


本心から自分のためになると思って
すすめてくれていることが伝わってくる文章であれば、
お客様は嫌うどころか、むしろ好意を持ってくれるはずです。


ただし、そのような文章を書くためには、
お客様のことをよく知らなければいけません。


何度か会ったことのあるお客様であれば、
お客様との会話の中に悩みや問題がなかったかを
よく思い出してみましょう。


まだ見ぬお客様の場合は、どんなことで悩み、
苦しまれているのかを、想像してみましょう。


そして、その解決策をお客様の立場で真剣に考えるのです。

今の時代、型にはまったセールス文章では、
お客様の心は動かせません。


お客様の心を動かせるのは、思いやりのある文章だけです。


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