負けへんで‼️
コロナ‼️
創作小噺シリーズ
第 67回
タイトル
《新型コロナウイルス予防ワクチン》
桂文枝
「いよいよ、なんばグランド花月も始まりました。
もちろん
充分な感染拡大予防に気をつけながら、
恐る恐る始まりましたが、
有難い
嬉しい限りです。
この度
われわれは
お客さんがいないと何にもできない
芸人は
クソの役にも立たん
というのがよう分かりました。
大阪も
感染者がゼロやと思うと
あくる日は4人とか
少ないながらも
完全にはなくなっておりません。
完全になくなる日まで
負けへんで‼️コロナ‼️の
落語も
作り続けて
もう67回
いつまで作ったらええねんな
と
思うておりましたら
先日
吉村市長さんから
大阪大学や大阪市で研究を進めてきた
予防ワクチンが
動物実験をおわり、いよいよ、
30日から
医療従事者を対象に治験を始めると発表しはりました。
新型コロナのワクチンの
治験、人間が受けるのは
大阪が国内初です。
もしも
安全性が確認できたら吉村知事さんは
『年内に20万人分のワクチンを製造することをみこんでいる。スピード感を持って進める』
と
おっしゃいました。
ワクチンができれば
今度は
治療薬
だんだん
出口も見えてきました。
大阪の街もこのことで持ちきりで
某商店街、靴屋、香川
「東山はん」
某商店街、薬局、東山
「なんでっか、香川はん」
香川
「ようやく、商店街もほぼ店が開きだして、客も帰ってきましたなぁ。まだまだやけど、 しばらく店閉めとったけど、つらかった、その点薬屋はよろしいな」
東山
「ええことおまへんがな、人が外にでえへわ、マスクは、最近でこそ入ってきたけど、1番客が求めてる時に、あらへんから、さっぱりわややがな、化粧品はマスクしてるから、口紅は売れへんわ、ほんまに売れまへんでしたで、薬も、賞味期限のあるやつがあるからね、その点香川さんところはええわ、靴屋やから、くさることないがな、魚屋やったら、足速いのはあかんけど、靴屋は足速い方がええから」
香川
「うまいこというな、それにしても、
人口が違うとはいえ、大阪はよう頑張ってまっせ、吉村はん若いけど立派や。
経済を回さないかんいうて、いち早く、緊急事態宣言、解除してね」
東山
「それに、大阪産ワクチンを発表して、
やることはやいわ」
香川
「そうでんな、それに治療薬ができて市販されるようになったら、うちもなんとか、儲かりまんねん」
東山
「そやけどでね、東京を差し置いて、大阪ワクチンを売り出しまんねんで。
世界も注目、びっくりだんがな。出来たら名前をこのさい、
大阪産ワクチンいうより、世界中に大阪をアピールするチャンスだんがな。
大阪らしい
名前つけたいなぁ。
わし昨夜、
寝ずに考えましてん。
吉村はんに手紙書いて、出そおもて」
香川
「なんちゅう名前のワクチンですねん」
東山
「何がなんでも、浪速クチン。どうです」
香川
「効き目なさそうやわ」
お粗末様でした」
おわり