負けへんで‼️
    コロナ‼️


   創作小噺シリーズ
   第 53回






   タイトル
   《ゴルフトーナメント》





ゴルフトーナメント実行委員長、兼スポンサー社長、金倉
「選手会長の石河さん」

選手会長石河龍
「なんでしょうか?金倉社長」

金倉
「今回のゴルフトーナメントは、
石倉電気、一社のスポンサーで、無観客でやるようになってね、初めはテレビ中継も決まってたんだけどね、こういう時期だから、少しずらしてほしいっていうんだよ。
でもわたしはね
こういう時だからこそ
選手の皆さんに
テレビの中継がなくっても
トーナメントに出て
試合する方が
いいんじゃないかと
思ってね
でないと、選手の皆さんも
長く休んでいたら
勝負勘が戻らないだろうから、どう?」

石河
「ありがたいです。無観客でも、
試合出来るだけでありがたいです」

金倉
「いろいろ、東京はアラートがでて、ゴルフするにも
ガイドラインに沿ってやらないといけないので、大変なんだけれど、
全て、進行は大会プロデューサーの赤木君に任せてあるから、こちらの意向を
きいて、選手会長から選手のみんなに伝えてくれる?」

石河
「わかりました、赤木さんよろしくお願いします」

赤木
「こちらこそ、とにかく、どうしても東京都内でのゴルフ場だから、
今回のゴルフトーナメントにすごい、神経質でね、やかましく、蜜を避けるように言われてるんだよ」

石河
「そうでしようね。サッカーや相撲、野球でも出てますからね」

赤木
「そうなんだよ、また、最初に戻るようでは、経済が回らなくなるから、絶対に感染者を出すなと」

石河
「気をつけますが、まさか、マスクをしては、競技をできませんからね」

赤木
「マスクはしなくていいんだ、ただし、今回から
予選もいつも通り2日、トータル4日間で行くつもりです」

石河
「4日で」

赤木
「そう、それで、1組4人だとどうしても蜜が出来るから、回るのは、ひとりで」

石河
「ひとりでやるんですか?」

赤木
「そう、蜜を避けるためにね、それにキャディはなしなんだ」

石河
「えっ、キャディいないんですか」

赤木
「蜜を避けてね、カートに1人乗って運転してもらう」

石河
「はあ、それは別にいいんですけど、たったひとりでどんどんいけますね」

赤木
「どんどん行ってもらう、初日、2日目は違う選手で予選をして、
上位から決勝へ進むものを決める
それで、最終日には、優勝者にカップの
贈呈なんだけど、手渡しはできないから
グリーン降りたところに、カップを
置いてるから、勝手にとってね」

石河
「あの、誰が優勝かはどうしてわかるんですか?」

赤木
「それは、掲示板に、出てるから、優勝は誰かわかるし、
一応グリーン上には
誰ひとり、いないけど、
アナウンスでいうから、優勝インタビューはわたしがはなれたところでやって、それを記者さんたちが
別の部屋で見てるから、グリーン降りて、優勝カップの横に
テレビがあるから、リモートで、それに向かってしゃべってもらえるように 、みなさんには大会当日、ガイドラインの書いたものを配るけれど、ただ
時間差でゴルフ場に来てもらって
帰ってもらうから、そのように
選手会長からの言葉として、みんなに配る紙にも書いておくから」





アナウンス
「優勝は石河選手、アンダー18で、見事に賞金を手に入れられました。のちほどふりこまれます。
それでは
ご自分で優勝カップを手に持って
テレビの前で
ひとこと、どうぞ」

石河
「なんだか、優勝の実感がわきません」


おわり