彼と初めて会ったのは
僕が
まだ大学生で
テレビに出た時
名人会
と言う番組で
彼は落語をして
名人賞をとった
その時すでに
審査員の前染丸師匠の
弟子に入っていた。
いまなら
大問題だが
大らかな時代だった。
僕は漫談をやって
名人賞を貰った。
あまり
その時話した記憶にないが
当然
当時の小文枝に入門した時
すでにいた。
芸名が
林家小染
と
知った。
テレビの番組であって以来
いろんな
落語会で
一緒になったが
若いのに
老成した感があって
師匠の風格をすでに備えていた
写真は
花の駐在さんと言うコメディで
コンビを組んだ時のもの
ちなみに
2代目の駐在さんには
さんまさんがなった。
実に
芝居も
上手だった。
良い味をしていた。
当然生きていれば
染丸を
継いでいたに違いないが
36歳の若さで
突然
交通事故で亡くなった
告別式は
一心寺で
とても
寒かったのを覚えている。
あまりにも
早い
死
だった。
前の晩
かなりお酒を飲んでいたに違いないほど
お酒臭かったのに
セリフは
見事に入っていた。
もしもは
ないけれど
もしもがあれば
すごい
落語家になっていたに違いない。