監督・脚本 レオス・カラックス
原案・音楽・脚本 スパークス(ラッセル・メイル 、ロン・メイル)
撮影 カロリーヌ・シャンプティエ
編集 ネリー・ケティエ
出演 アダム・ドライバー、マリオン・コティヤール、サイモン・ヘルバーク
2021年度 製作国 フランス/ドイツ/ベルギー/日本/メキシコ 上映時間 2時間20分
1970年にメイル兄弟によって結成され、昨年もライブ活動で来日する等現役で
活躍しているロックバンドスパークスのオリジナル曲と原案を基に、
斬新な映像表現でカルト的な人気を誇るレオス・カラックスが9年ぶりに監督した
ロックオペラミュージカル。
老境に達しているアーティスト(撮影時メイル兄弟は72歳と69歳、レオス・カラックス
は57歳)の作品とは信じがたい野心的で若々しい語り口は、主人公同様に、
深淵を覗いた者だけが表現できる狂気と愛の飢餓に満ち溢れていますが、
やはり年齢を重ねてきただけあって、独りよがりで頭でっかちの似非芸術に
陥ることなく、アトラクションではないエンターテイメントとしての映画が持つ
醍醐味とは何かを示してくれていて、ポピュリズムに毒されて、本物の価値を
知らない心優しき人々に観て欲しい作品です。
レオス・カラックスと娘、スパークスもカメオ出演
アダム・ドライバー、レオス・カラックス、マリオン・コティヤール
本作は動画配信で鑑賞しましたが、相変わらずSEX場面にモザイクが掛かっていて、
日本の民度の低さには、怒りより虚しさを覚えてしまいました。