映画の名台詞『最後の追跡』 | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう

監督 デヴィッド・マッケンジー

脚本 テイラー・シェリダン

撮影 ジャイルズ・ナットジェンズ

編集 ジェイク・ロバーツ

音楽 ニック・ケイヴ、ウォーレン・エリス

出演 ジェフ・ブリッジス、クリス・パイン、ベン・ファスター、ギル・バーミンガム

2016年 製作国 アメリカ 上映時間 1時間42分 

Netflixオリジナル作品として配信中

 

 

ある目的のために銀行強盗を繰り返す兄弟と、捜査を命じられた二人の

テキサスレンジャーを主人公にした犯罪映画ですが、先住民からの土地略奪から

生まれたアメリカの近代資本主義社会の罪過が問われています。

人生に疲れた人たちの物悲しさを役者たちが好演していて、フロンティアスピリットの

幻想に取りつかれたアメリカの退廃感が、バラードのように心に語りかけてくる

作品です。

 

 

次に襲撃するだろうと予測した銀行の前で張り込んでいるテキサスレンジャー二人

(定年間近の口が悪いが根は優しいベテラン執行官と先住民とメキシコ人の血を

引く相棒の執行官)の会話から。

 

ベテラン執行官「この街を楽しむんだ。」

相棒「ここに住みます?」

「ホームセンターの倍の値段で売りつける金物屋とか

ガラガラヘビのいるレストランがあるところですよ。

みんなどうやって生計を立ててるんですかね。」

ベテラン執行官「この町は150年も前からある。」

相棒「15万年洞窟に住んでいた人はもうどこにもいませんよ。」

ベテラン執行官「インディオは住んでいただろう。」

相棒「あなたたちもでしょ。」

「あなたたちの祖先はインディアンだったんです。

なのに誰かがやってきて殺し叩きのめして今のようになった。

150年前は、ここも俺の祖先の土地でした。」

「目に見えるものすべてが、昨日目にしたものすべてが、

彼らの祖父母が奪うまでね。」

今は彼らも奪われています。今回は軍隊ではなく、

(銀行を指さして)そこにいる奴らからです。

 

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