ももクロ「バトル　アンド　ロマンス初回限定盤」再販

昨年の２月に、CDショップ大賞受賞が切っ掛けで初試聴して、

度肝を抜かれた傑作アルバムです。

次から次へと多種多様なアトラクションが登場して飽きさせない

サーカスの如きアルバムで、閉塞感漂う現在に狂乱乱舞する

平成版「ええじゃないか」の如き、エナージェティックでパワフルな曲と、

目眩を起こしそうなコミカルでアクロバティックな歌詞に、

私は当時ももクロを、奇を衒った際物的なアイドルグループという

先入観でしか見ていなかったので、脳天にハンマーを振り下ろされたような

衝撃を受けたことが、昨日のことの様に思い出されます。

セカンドアルバム『5TH DIMENSION』の発売日（ももいろクローバーZに

改名した記念日の４月10日）に初回限定盤が同日再販されて、

3・8万枚の週間売り上げ枚数を達成し、『5TH DIMENSION』に次ぐ2位を獲得、

10代歌手では、藤圭子（宇多田ヒカルのお母さん）以来、

42年ぶりのアルバム週間ランキング1，2位の快挙を成し遂げました。

初試聴したCDは、近くにあるゲオの棚に1枚だけあったレンタル品で、

ひとりも借りた痕跡のない状態だっただけに、

ももクロの歩んできた茨の道を思うと、感極まって落涙してしまいました。

『5TH DIMENSION』は、前菜から始まりメインディッシュへと順番に

だされるコース料理なら、本アルバムは、多種の料理を取り分けて食べる

バイキング料理と形容したいぐらいの違いがあるので、

アマゾンのレビューを読んでいると、ももクロは進化ではなく変化してしまったと

嘆いているモノノフが多数いましたが、その気持ちは十分に理解できます。

どちらのアルバムも、リスクを冒さなければ生み出せなかったアルバムで

甲乙つけがたいのですが、違いを挙げるとすれば、本アルバムの方が

ライブ向きだということに尽きるでしょう。

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら