​Amazon Prime Videoでの映画鑑賞383品目は「異端者の家」でした。評価は 7/10。「いかにもA24ホラー」という空気感が漂う作品でした!

 

🎬 あらすじ

モルモン教の若き女性宣教師であるシスター・バーンズとシスター・パクストンのふたりは、信仰を広めるための戸別訪問中、小雨が降る中で一軒の民家を訪れる。

出迎えたのは、親切そうで知的な雰囲気を漂わせる中年男性、ミスター・リード(ヒュー・グラント)。「妻が手作りのパイを焼いているから」という言葉に安心し、ふたりは家の中へ足を踏み入れる。

しかし、温かい紅茶と会話でもてなされる中で、リードの投げかける問いは徐々に歪みを帯びていく。世界の宗教史や信仰の矛盾を突く彼の異様な講義に圧倒され、不穏な空気を感じ取ったふたりは帰宅を試みるが、すでに玄関の鍵は閉ざされていた。

逃げ場のない密室で、リードが彼女たちに突きつけたのは「信仰(BELIEVE)」と「不信仰(DISBELIEVE)」と書かれた2つのドア。命と信仰心を試す、恐ろしい試練の幕が上がる——。

 

💡 ココが見どころ!個人的な感想・考察

圧倒的な見どころである前半の会話劇から、一気に様相が変わる後半の展開でした。

1. 前半:知的(に見える)インチキ宗教論争が圧倒的に面白い!

真骨頂は、間違いなく前半パートの密室ディベートです。

おっさん(ミスター・リード)が振りかざす宗教論は、一見すると「徹底的に勉強した知識」のように見えますが、どこかネットで聞きかじったような底の浅さや、知的なマウントを取りたがっている感をわざと残したホントに絶妙な仕上がりになっています。一方で、若いシスターふたりは異様な圧迫感に怯えながらも、必死でその論争につきあわざるを得ない……。おっさんのマウントのウザさとうさん臭さと、このふたりの健気さと悲しさが緊迫感を生み出しており、引き込まれました。

※ここからネタバレを含みます

2. 後半:サイコホラーパートへの突入と、少し残念な展開

物語が後半に入ると、それまでの静かなディベートから一転してホラー・スリラー展開へと移行します。

このおっさんの正体は、筋金入りのサイコパス。新興宗教のシスターを言葉巧みに誘い込んでは捕らえ、家に閉じ込めて恐ろしい実験を行っていたのです。ここからは「サイコパスおじさん vs シスター」の直接的な対決・脱出劇が始まります。

ただ、前半の「言葉で追い詰められる恐怖」が素晴らしかった分、後半のホラーパートに入ると、ありきたりで雑な展開に落ち着いてしまった印象でした。

まとめ

前半の心理的な駆け引きのクオリティが高かっただけに後半の失速感は少し惜しいものの、「A24らしい癖のあるホラー」として見ごたえ十分ではありました。気になっている方はぜひチェックしてみてください!

 

​📝 編集後記・ひとりごと
​最近、映画鑑賞用のプライベートシアター環境を作りたいなと思い、VR/ARグラスの導入を検討中です……!

 

​Amazon Prime Videoでの映画鑑賞381品目は「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」でした。評価は 7/10。端的に言って、意味はわかりませんでした。

 

🎬 あらすじ
​地球連邦政府の深刻な腐敗に対し、反地球連邦組織「マフティー」のリーダーとしてテロ構造を指揮するハサウェイ・ノア。圧倒的な兵力と権力を握る連邦軍に対し、ハサウェイたちは自らの正義を掲げて抵抗を続けます。
​一方、彼らを追う連邦軍のケネス大佐もまた、実戦経験の乏しい部下たちを抱えながら過酷な指揮を執ることに。それぞれの思惑と政治の陰謀が複雑に絡み合うなか、戦局はさらに混迷を深めていきます。
 

 

​💡 ココが見どころ!個人的な感想・考察
​圧倒的な映像美と臨場感あふれる戦闘シーン
まず映像と音楽、そしてミリタリー感あふれる戦闘アクションのカッコよさは秀逸です!夜間戦闘や重厚なモビルスーツの挙動、緊張感を底上げしてくる音楽など、視覚・聴覚的な見応えは文句なしのクオリティでした。


​難解なストーリーとキャラクターの不透明さはイマイチ。一方で、前作同様に予備知識なしで観ると「物語の背景やキャラクターの行動原理は掴みにくい」と感じます。ハサウェイは私怨や葛藤=煩悩=性欲に振り回されながらも、なぜか組織のトップとして若いメンバーを従えている——この構図には感情移入しづらさしかないという感覚。こんな煩悩だらけのリーダーにはなかなかついていけないと思うけど…。

しかし、こうして感想を書きながら、この構造を別の視点から捉え直すと、リアルな人間模様として捉えられる気もしてきました。つまり​「連合赤軍」的なリアリティとしてのマフティー組織ではないか?という点です。彼ら若い構成員たちが未熟な正義感とプライドのまま革命ごっこに興じる集団だと捉えると、彼らの行動にも納得ができます。裏で糸を引く大人たちの思惑は別のところにあるのでしょうが、過激化する若者たちに、圧倒的なテロができてしまう武器と資金、が潤沢に供給されている状態——そう考えると、安易に感情移入できないのと同時にこの組織にもある種の必然性があるのだとも思えてきました。


​連邦軍側の余裕のなさが生むショボさ
同時に対する連邦軍側も、組織としての余裕は全くありません。ケネス自身は優れた現場指揮官ですが、政治家ではなく局面的・戦術的な対応に追われるばかり。大局的に見ればマフティーの動きはテロの域を出ないからこそ、本来なら連邦軍側に「もっと老獪で余裕のある政治的人物」がいてもおかしくないはずですが、そうした存在が欠けていることが痛々しさをより強調させています。

 

ギギについてはよくわかりません。予知能力を持つ男好きなんだということはわかりますが…​登場人物たちの青臭さや組織の歪さが特徴の映画です。


​📝 編集後記・ひとりごと
​最近、映画鑑賞用のプライベートシアター環境を作りたいなと思い、VR/ARグラスの導入を検討中です……!

 

​Amazon Prime Videoでの映画鑑賞380品目は「ミステリー・アリーナ」でした。評価は 7/ 10。端的に言って、唐沢寿明さんの映画です。

 

 

🎬 あらすじ

国民的人気推理番組『ミステリー・アリーナ』。出題される難解な本格ミステリードラマの映像に対し、スタジオに集まった回答者たちがリアルタイムで謎解きに挑む体験型エンターテインメント番組です。
​出題される事件のトリックを暴き、見事「真犯人」を言い当てることができるのか。回答者たちの白熱した推理合戦と、番組の裏で進行する思惑が交錯していきます。

​💡 ココが見どころ!個人的な感想・考察

まさに「唐沢寿明さんの独壇場」を楽しむ作品

本作の最大の魅力は、間違いなく唐沢寿明さんのコメディ演技でした。わかりやすい子供向けアニメに出てくるような、どこか憎めないコミカルな悪役を迫力をもって演ていて、振り切ったパフォーマンスは十分に楽しめます。

​芦田愛菜さんをはじめとする豪華な大御所キャストが集結していますが、全体として「アニメ的な世界観とテンションをそのまま実写に持ち込んだ」ような独特のノリが特徴です。ただ、唐沢さんのキャラクターがあまりに強烈なのと、他のキャストはこの世界観にそこまで乗れていない印象です。

 

配信の早さは驚き!ただし映画館向けかというと…

今年の5月に劇場公開されたばかりの作品ですが、すでにPrime Videoで配信されている展開の早さには驚かされました。たぶん売れなかったんでしょうね…

作品としては手軽に楽しめる良作ですが、わざわざ映画館で観るほどの大迫力や重厚さがあるか?と言われると、かなり物足りなさを感じる部分が否めません。良く言えば、自宅のリビングで気軽に鑑賞する配信スタイルにぴったりの映画です。

企画は斬新!だからこそ惜しい「ミステリーの精度」

「劇中ドラマのミステリーを観ながら、回答者が謎解きをしていく」という構造自体は非常にキャッチーで面白い試みでした。

​しかし、出題されるミステリー自体がホント荒唐無稽で、回答者たちの推理も明確な証拠がないまま「適当に勘で言っている」ように見えてしまう場面が目立ちます。観客側としてもどの推理に乗ればいいのか迷ってしまい、そこで没入感が削がれてしまったのが少し惜しいポイントでした。

 

​※ここからネタバレを含みます

【ネタバレ考察】本格ミステリーを期待すると肩透かし?構造上の限界

​実は、作中のミステリーや推理がどこか雑で適当に思えてしまうのは、「番組そのものが裏で仕組まれた仕掛けである」という物語上のカラクリが存在するためです。ストーリー上の展開としては致し方ない設定ではあります。

​ですが、もしベースとなる出題ミステリーがもっとロジカルな「本格派」であったなら、回答者同士の化かし合いや伏線回収がより際立ち、映画全体の完成度が一段上がったのではないかと感じさせる、非常にもったいない感じがしました。

 

​📝 編集後記・ひとりごと

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​Amazon Prime Videoでの映画鑑賞379品目は「悪魔の口」でした。評価は 6/ 10。最後までなにかあるのかと思ってみていたのですが、何も裏はなかったです…。

 

 

 

 

🎬 あらすじ

 

​💡 ココが見どころ!個人的な感想・考察

​個人的に気になったポイントやツッコミどころを整理してご紹介します。

  • 冗長な序盤が活かされない人間関係 冒頭から約40分間、丁寧めにキャラクター同士の人間関係や人物描写が描かれます。しかし、長いけど浅い!その人間像が後半に活きてくるのは主人公だけ。「この時間をかけるなら、サクッとテンポよくサメとの戦いに突入してほしかった」マジで。また、弱々しすぎる男性キャラなど、意図がよくわからない設定もツマラナかった要因です。
  • 消えた伏線たち 「主人公の父親が昔、この悪魔の口で泳いだことがある」というエピソードが序盤にチラッと語られるのですが、これが後半の展開やサメの攻略に生かされることは一切ありません。なんやこれ…。
  • イライラ度MAXのラナ・コンドルと抜群の演技力 とにかく視聴者をイラつかせるワガママなキャラクターを演じたラナ・コンドル。彼女の演技力は抜群で作品を引っ張っています。一方、最初から最後まで反省や成長がなく、わがままな行動を貫くため、「一体なんだったんだ…」という気持ちに。でも演技はうまい!
  • パニック映画の「お約束」は完備 危険をいち早く察知して真っ先に逃げようとするガイドのおじさんがあっさりと殺されてしまうなど、B級パニックホラーらしい王道の展開はしっかり押さえられています。逆に言うと、それしかないです。

​※ここからネタバレを含みます

ひたすら襲われる単調さとB級映画としての割り切り

​結論から言うと、主人公以外の登場人物はほぼ全員サメに食われて全滅します。

​ストーリーの基本的な流れは、「ラナ・コンドル演じるキャラクターがワガママを発揮してミスを犯し、それが引き金となってサメが襲いかかり人が食われる」というループの繰り返しです。洞窟内という限られた空間で、冷酷に人間を襲うサメと冷静沈着に生き残ろうとする主人公の対比は見応えがあるものの、2時間近い尺の中で見どころが「サメの襲撃シーン」のみ。しかも画面が暗いのでよくわからない。ツッコミどころも含めて楽しめるB級映画好きにはおすすめの一作です。


​📝 編集後記・ひとりごと

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​Amazon Prime Videoでの映画鑑賞378品目は「1984」でした。評価は 8/ 10。内心の自由まで踏み込む監視社会を描いたジョージ・オーウェルの傑作小説を映画化したものです。

 

 

 

🎬 あらすじ

​舞台は、巨大な統制機構「党」と絶対的指導者「ビッグ・ブラザー」によって民衆が常に監視されている極権主義国家・オセアニア。真実省で歴史の改ざん業務に就く主人公・ウィンストンは、抑圧された日常の中で密かに党への疑問を抱き、日記をつけ始めます。

​やがて同じ志を持つ女性ジュリアと出会い、密会を重ねながら「内心の自由」と人としての感情を取り戻そうとするウィンストン。しかし、彼らのささやかな反逆は、すでに張りめぐらされた監視網によって捉えられていました――。

💡 ココが見どころ!個人的な感想・考察

​ジョージ・オーウェルがナチス・ドイツやスターリン主義体制、当時のイギリスの状況などをモチーフに描いたディストピア小説の名作を映画化した本作。単なる古いSFではなく、「人間が持つ最後の自由である“内心”まで踏み込んで踏みにじる社会の恐ろしさ」 を突きつけてくる傑作です。

 

​1. 周到すぎる「罠」と内面破壊のリアルさ

​この物語で最もゾッとするのは、「身の回りの人間すべてが体制側であり、主人公をあぶり出すために最初から仕組まれていた」 という残酷な展開です。

​監視社会の真の目的は、単に犯行を罰することではありません。目をつけた人間をマークし、仕掛けた罠にかける。そして「思考そのもの」を党への裏切りとして徹底的に暴き出すことでした。後半の拷問シーンでは、主人公の本質的な部分での屈服と自白を引き出していきます。主人公の精神と内心が壊されていきます。その過程が極めて周到かつリアルなものとなっています。

​2. 「内心の自由」を踏みにじる現代社会への警鐘

「人の内心に踏み込む規制がいかに醜悪で恐ろしいか」 という点を強く感じます。

​例えば、高市内閣が制定した国旗損壊罪は、まさにこの「内心の自由」に踏み込むものになっています。法律で「〜という行為をしてはならない(例:物を破損してはならない)」と規制するだけなら、それは「表現の自由」や「行動の制約」の範囲に留まります。破った事実に対して罰せられるだけなので、問題の所在はシンプルです。

​しかし、「国旗を大切に思う国民感情」といった“心の中(内心)”を法律の基準に組み込んだことにより、この国旗損壊罪は極めて恐ろしい法律として機能する可能性があります。なぜなら

  • 「大切に思っているか」は自白でしか判定できない
  • 「大切に思っている」と言っても「嘘だろう」と言いがかりをつけられる

​感情や思想という目に見えない領域を裁こうとすれば、究極的には「思想警察」による監視や罠、本心を吐かせるための拷問、事前マークといった手段に行き着くしかなくなります。​「内心の自由」を侵害する専制国家の恐ろしさを克明に描いた『1984』。私たちが生きる現実の日本でも、「監視社会・統制社会への入口」に足を踏み入れていないかを常に注視し続ける重要性を、改めて痛感させられる作品でした。


​📝 編集後記・ひとりごと

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アラフィフ一人、家賃2万円台のアパートでの暮らし。

部屋に洗濯機がなく屋上に設置されてる。

エレベーターはないので階段で屋上にあがる。

階段は狭く、夏はかなり蒸し暑い。

ただ、屋上にでてしまえば

少し涼しい風がふいている。

 

夜景と街並み、屋上からの眺め

 

壁際の洗濯機は2台。だいたいどちらかは空いている。

洗濯物が入れっぱなしの状態で放置されているのはみたことがない。

 

屋上洗濯機とドア、外の景色

 

月を見上げてみた。

 

月夜の屋上、アンテナと月

 

屋上から見る景色はわりと好き。

もしかしたら屋上で花火ができるかもね…

 

↓小型乾燥機なら部屋におけそう…

 

 

 

 

 

 

​Amazon Prime Videoでの映画鑑賞377品目は「木挽町のあだ討ち」でした。評価は 8/ 10。北村一輝のギャップが光る!落語のように粋で温かい極上時代劇でした。

 

 

🎬 あらすじ

​雪の降る夜、江戸・芝木挽町の芝居小屋の裏手で、見事な仇討ち(あだうち)が果たされた。亡き父の無念を晴らした美しい若衆の姿に、人々は感銘を受け、その話は江戸中で讃えられることとなる。
​それから2年。ある侍が、当時の仇討ちの顛末を詳しく知るため、芝居小屋で働く裏方たち(小道具屋、衣装方、戯作者ら)のもとを一人ずつ訪ね歩く。目撃者たちの口から語られるのは、それぞれが抱える凄絶な過去と、芝居町に生きる人々の情の厚さ。やがて彼らの証言が重なり合ったとき、美談として語り継がれた「仇討ち」の裏に隠された、驚くべき真実が浮かび上がっていく——。

 

​💡 ココが見どころ!個人的な感想・考察

​1. 理不尽な「掟」に抗う、はみ出し者たちの人間ドラマ
​作中で描かれるのは、私腹を肥やす権力者や「武士の掟」という不条理なルールに翻弄される武士たちの姿です。そんな理不尽な世の中に対し、自分たちの手で抗おうとするのは、社会の枠組みからはみ出して生きている愛すべき人々でした。
​「誰もが自分の人生を自分らしく生きてほしい」——そんな当たり前でありながら当時の世では叶わぬ願い(今もかも…)を胸に、知恵と情でルールに立ち向かう姿にグッときます。重苦しい時代劇にならず、鑑賞後に「明日から少しだけ前向きに生きてみよう」と思わせてくれる爽快さと温かさがありました。サクッと観られて、ホロッと泣けて、しっかりと元気がもらえる一品です。まるで上質の落語の人情物を聞いた後のような気持ちになりました。
 

​2. 画面を締める実力派キャスト陣と、北村一輝の「落差の美学」
​とにかく役者陣の層が厚く、演技のうまさがあるので終始引き込まれます。
​柄本佑・渡辺謙・長尾謙杜・瀬戸康史・滝藤賢一といった豪華な面々が、江戸の空気感を完璧に纏って画面に深みを与えています。​中でも僕が特に強く印象に残ったのが北村一輝さんです。目力の強い「悪役」での圧倒的な存在感を演じる一方で、「善人」としての演技のギャップが完璧でした。鋭い悪の表情と、温かみあふれる善人の表情——その圧倒的なギャップと表現の幅の広さに、名優たる凄みを感じさせられました。


​📝 編集後記・ひとりごと

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​Amazon Prime Videoでの映画鑑賞376作品目は「告白 コンフェッション」でした。評価は 6 / 10。漫画で読んだ記憶がありますが、漫画で読んだ時はもう少し面白かったと思うのですが…

 

🎬 あらすじ

大学の山岳部OBである浅井とジヨンは、16年前に遭難死した同僚・さゆりの慰霊登山に出かけますが、猛吹雪に巻き込まれて遭難してしまいます。

​死を覚悟したジヨンは、極限状態の中で重大な罪を告白——「さゆりを殺したのは自分だ」と浅井に明かします。しかしその直後、目の前に救助の山小屋が現れてしまい……。​気まずい空気の中、閉じ込められた密室で互いの疑心暗鬼と狂気が爆発し、命がけの夜が幕を開けます。

​💡 ココが見どころ!個人的な感想・考察

​あらすじ通りの衝撃的な導入から物語はスタートし、山小屋という極限の密室空間で2人の壮絶なバトルが繰り広げられる映画です。ただ、鑑賞を進める中でいくつかの引っかかりや物足りなさも感じられる作品でした。心理描写が薄くホラーバトルになってしまっている点が大きいと思います。

 

​1. ツッコミどころの多いサバイバル・ホラー展開

​山小屋での攻防が物語の中心となりますが、アクションやホラー演出が過剰でやや大雑把な印象を受けます。特に気になったのは身体的なリアリティです。遭難初期から足を壊滅的に負傷しているジヨンに対し、主人公の浅井は無傷。圧倒的な戦力差があるはずなのに、なぜかジヨンが怪物並みに強く、一方的なバイオレンスホラーのような展開が続くため、リアリティの面で少し首をかしげてしまいました。それはあとで解消されはするのですが…

 

​※ここからネタバレを含みます

​2. 原作(漫画)との決定的な違いとアレンジの違和感

​物語の後半、怒涛のバトルが「実は主人公の罪悪感からくる妄想をかなり含んでいた」という種明かしがなされます。しかし、映画版ではこの心理描写やキャラクター設定の深掘りが不足しており、今ひとつ展開にしっくりときません。

  • 犯行の動機が見えにくい:ジヨンがなぜさゆりを殺害したのか、映画では説明不足なまま進みます。
  • 主人公のキャラクター変更:原作では「ジヨン(石倉)がクズで、主人公は普通の善人」という明快な構図でした。しかし映画版では、主人公側が一番の“クズ”として描かれており、心理的な軸がブレてしまっています。

​好意的に解釈すれば、「お互いに重い業(罪)を背負って生きてきたからこそ、一緒に追悼登山をしていた」というダークな絆を描きたかったのかもしれません。しかし、映画の尺の中で、心理描写よりもひたすらオカルト的なホラーテイストの演出が優先されてしまい、人間の業の深さやサスペンスとしての深みが伝わりきらなかったのが惜しいポイントです。

 

​3. 総評:サクッと観られるスリラーとしてはアリ

​両者ともに救いようのないキャラクター造形になっているため、後味の悪さも含めて「全員クズのB級ホラー映画」として割り切って観る分には、この結末も納得がいきます。ただそう割り切るにはキャストが大物です。

​重厚な心理サスペンスや原作通りの展開を期待すると少し肩すかしを食らいますが、7コンパクトな上映時間でもあるので「暇つぶし」にはぴったりの一作です。

 

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​Amazon Prime Videoでの映画鑑賞375作品目となった本作の評価は 8 / 10。絶望のディストピアが映し出すリアルな社会の闇という映画でした。

 

🎬 あらすじ
​夢に見た結婚パーティー。マリアンにとって、その日は人生最良の一日になるはずだった。裕福な家庭に生まれ育った彼女を祝うため豪邸に集うのは、着飾った政財界の名士たち。一方、マリアン宅からほど近い通りでは、広がり続ける貧富の格差に対する抗議運動が、今まさに暴動と化していた。その勢いは爆発的に広がり、遂にはマリアンの家にも暴徒が押し寄せてくるのだが…。(C) 2020 Lo que algunos soñaron S.A. de C.V., Les Films d’Ici

💡 ココが見どころ!個人的な感想・考察
リアリティーのある社会派ディストピア映画の「鏡」のような作品です。目に見える凄まじい格差、民衆の暴動、軍部の暴走、そして崩壊する社会秩序——現代社会が抱える闇を徹底的に突きつけてきます。
 

 1. 冒頭で叩きつけられる「抗えない絶望と理不尽」
物語冒頭の結婚式シーンから、貧富の差が徹底的に印象づけられます。
南米の架空の国をモチーフとした本作では、壁で隔てられた豪邸で白人層が浮世離れした贅沢を謳歌する一方、現地にルーツを持つ人々は召使い階級として従事させられています。
印象的なのは、かつての使用人が病に倒れた妻の手術費用の工面を頼みに現れる場面。金持ちたちは面倒くさそうに小銭を渡してあしらおうとしますが、親たちの無慈悲さに理不尽さを感じたマリアンだけは、自ら金を届けるために使用人とともに邸宅を出ます。
しかし時すでに遅し。屋敷では使用人たちが暴徒を引き入れ、殺戮と略奪が始まります。
一見惨く思える使用人たちの行動ですが、歴史的に奪われ、病気の手術すら受けさせてもらえず命を落とす理不尽な環境に置かれていれば、「何かのきっかけで怒りが爆発するのは当然の帰結」だと私には強く感じさせられました。
 

※ここからネタバレを含みます
2. 弱者が踏みにじられる「神なき世界」の現実
暴動が起きれば世界が好転するわけではありません。むしろここからが本当の地獄です。
 軍部の暴走と裏ビジネス:一部の軍隊が権力者の思惑を超えて暴走し、富裕層をターゲットにした「闇の誘拐ビジネス」を開始。善意で動いたマリアンまでもが巻き込まれ、悲惨な運命を辿ります。
 変わらない権力構造: 一方で逃げ延びたマリアンの家族(権力者側)は、お仲間の権力を頼って何事もなかったかのように元の裕福な暮らしへと戻っていきます。
現実とはどこまでも悲惨で、「持てる者は結局持てる者のまま、権力者は狡猾で残忍であり続ける」という冷徹な事実を映画は突きつけてきます。
少しでも優しさや弱さを持った者は凄惨な末路を辿り、新たな権力者も自らの利権しか考えず、他人の命を虫けらのように扱う。まさに「神はいない」と思わされるような展開の連続でした。
 3. 私の感想…映画が映し出す「現代社会への問いかけ」
本作で描かれる権力者の姿は、決して映画の中だけのフィクションではないように感じます。ネタニヤフ、プーチン、トランプ、他者の命に価値を見出さず、戦争のために命を踏みにじる現代の世界情勢とも恐ろしいほど重なります。「この世界を少しでもマシなものにするために、自分にできることはあるだろうか?」映画を観終わった後、単なる映画の感想にとどまらず、私たちが生きる現実の政治や社会構造、権力の暴走にどう立ち向かうべきかという強い問題意識を抱かせる、強烈な一作でした。どこまでも戦争するトランプを持ち上げ、つきしたがおうとする今の高市政権は変えないといけないように感じます。
 

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