Amazon Prime映画視聴354作品目は『サブスタンス』でした。——評価は 8.5/10。
ルッキズムや男性中心の社会、現代社会への痛烈な風刺を効かせた傑作ホラー映画でした。抜群の映像美もあいまって抜群に面白かったです。
元トップ人気女優エリザベスは50歳を超え、容姿の衰えとそれによる仕事の減少から、ある新しい再生医療<サブスタンス>に手を出した。接種するや、エリザベスの背を破り脱皮するかの如く現れたのは若く美しい“エリザベス”の上位互換“スー”。抜群のルックスと、エリザベスの経験を持つ新たなスターの登場に色めき立つテレビ業界。スーは一足飛びにスターダムへと駆け上がる。一つの精神をシェアする存在であるエリザベスとスーは、それぞれの生命とコンディションを維持するために一週毎に入れ替わらなければならないのだが、スーがタイムシェアリングのルールを破りはじめ―。©2024 UNIVERSAL STUDIOS
主人公はかつてのトップスター、エリザベス。50歳になり唯一残っていた仕事も解雇されます。若さとともに失われていく危機感と絶望感、そこですすめられて手を出したのが「サブスタンス」という怪しい新薬品。まとめると以下のような薬になります。この薬品は、本人から新しい自分を生成するための細胞複製薬品で、以下の3つのプロセスがあります。
1. アクティベーター(活性剤)
一度だけ注入するネオンイエローの液体。これを体内に取り込むことで、自身のDNAから「より若く理想的な自分(別個体)」が分裂・誕生します。
2. スタビライザー(安定剤)
本体から毎日1回抽出して、新しい個体に注入する透明な液体。新しい個体の細胞が崩壊するのを防ぐために不可欠なものです。
3. 栄養剤
新しい個体が活動している間、眠りについている「本来の自分」に点滴で投与する液体。
運用上の「鉄の掟」
この薬品を使用する際には、決して破ってはならない1つの絶対的なルールが存在します。「7日間の交代制を守ること」
- 7日間は新しい個体(若き自分)が活動し、その間、本体は眠りにつく。
- 次の7日間は必ず本体が活動し、新しい個体が眠りにつく。
- 「あなたは一人(You are one)」であり、どちらかに偏ることは許されません。
この物語の面白いところは、主人公エリザベスから生成された新個体スーは別自我を持つが主人公そのものであるというどこか矛盾した存在だということです。エリザベスとスーは2人で1つですが、記憶は共有されません。しかしスーはエリザベスの体験や経験を潜在的に引き継いでおり、容姿が完璧となった別のエリザベスでもあります。映画を通じて強烈なルッキズム批判が展開されています。ルッキズムが自身の生き方にまでなっているエリザベスの人生は女性の生き辛さそのものという感じでしょうか?。そしてそのルッキズムを煽っているのは男性たちが中心のショービジネスの世界です。
物語はスーがルールを破りバランスを破壊することにより中盤か一気にホラーに。最後はエイリアンなみのホラー映画になりますが、美しさを失い破滅にむかう主人公は世界そのものの破滅の象徴でもあるかのようにも感じました。映像美と批評性をかねそなえた圧巻のホラー映画です。
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