連日大勢のお客様が来て下さり、特に最後の数日はチケットの奪い合い?になるかのような大入り満員。
稽古中はあまりに難しくて先が見えず、こんな日を迎えられるとは思っていませんでした。
ご来場下さった全ての方々に心より御礼申し上げます。
そしてここからは、ブログ担当の私の、本当に個人的な思いになります。
今回、87歳の演出家、78歳の別役さん、座歴2、3、4番目の先輩女優さんを始めとする諸先輩方とご一緒し、大先輩が目の前にいて下さることの有り難さ、先輩の偉大さを感じました。
別役さんの言葉、先輩方の肉体に詰まった演劇の歴史には、頭を垂れるしかありません。
書き続けた者、演じ続けた者の重み。
その確かな力。
私は、劇団に入って20年経ちます。
ここまであっという間で、何が身についたのかわからないのに、あと同じように20年過ごしたら、いや、10年先だって、先輩方はいないかもしれない。
これから20年、30年経って先輩方と同じ年齢になった時、自分は舞台に立てるのか。
立てたとして、どんな芝居が出来て、何を後輩に残せるのか。
若い頃は生意気で、有り難みなんてわかりませんでしたが、どうかいつまでも元気でいて下さい。
教えて欲しいことが沢山あるのです。
『あの子はだあれ、だれでしょね』は幕を閉じましたが、今日から劇団では『再びこの地を踏まず』の稽古が始まりました。
走り続ける文学座です。
このブログを読んで下さった皆様、ありがとうございました。
これからも文学座をよろしくお願い致します。
鬼頭典子