予想外に就活体験記へのアクセスやコメントが多く、ニヤニヤしながらもビックリしています。太郎さんのブログにリンクして頂いたことでより多くの方の目に入ったのだと思います。感謝です。


体験記は体験記なので独白ちっくに書いていましたが、また通常営業のですます調に戻ろうと思いますです。


今日は、少々扇情的、情緒的になりすぎてしまっていた体験記の情報を補完するという意味で番外編を書こうと思います。

構成もクソもまとめもフンもない、スーパー箇条書きの予定なので、もし見て下さっている方がいたらご了承下さい。


◇やっておけばよかったこと


・説明会のフリートークで情報を得られないと思ったら、席を移動すること

・面接でのできる限りたくさんの想定問答を用意しておくこと

・日程を詰め過ぎず、準備時間の余裕を持つこと


◇情報


・大多数の目が大手監査法人に向いているときに、キャリアナビ(会計士協会)を利用して超一流の一般企業に決まった友人がいた。

・合格者の募集を行っている税理士法人、コンサルは結構ある。

・HPに募集なしとなっていても電話すると受け付けてくれるところがたまにある。

・媒体→キャリアナビ(会計士協会)、大原・TACの就職サポート系サイト、その他転職サイト

・市販の履歴書では自己PR欄が狭いので、あえて別紙に自己PRをたくさん書く。意外とこれで書類選考通りました。


◇そこまでやるか?やるよ!

・上場企業ガトリング→これは僕の友人の話なのですが、資本金5億円以上の上場企業に、片っぱしからメールを送るというもの。合格者である旨をメールで送るとたまに会ってくれるところがあるらしいです。


・人海戦術→これは又聞きなので真偽は定かではないのですが、タウンワークで監査をやっている会計事務所を探して片っぱしから電話。


2011年の就活は合格発表後、という情報もありますので、大分先になってしまうかもしれませんが、もしふと僕のブログを思い出して、それが少しでも力になればいいなと思うわけです。


特に、大手監査法人の選考に漏れたらその時は力になれる気がします。今からそんなことを考えてたら元も子もないですが、もし、辛く苦しい時がきたら頭の片隅で僕のブログが表れてほしいなと思います。そしたらそれはとっても嬉しいなって魔法少女オブムは思うわけです。


大手監査法人に入れた方は、本当に優秀な層とラッキー層に分かれると、僻み半分モチベーション半分で思います。

ラッキー層にはまず負けないようにいきたいですね。


~雑記~

日常の「目」がおもしろすぎる。




人生で一番楽しくなかった年末年始を過ごした僕はなおも就活を続けた。

霧が完全に消えたわけではないけど、どちらに進めばいいかは少しだけわかってきていた。


僕に足りなかったのは「経験」だった。抽象的だけど、「経験」だった。

自分の頭で考え、行動し、自分の力で生きていくという経験。

それは勉強だけでは手に入らないもの。思えば、昔から勉強ができるというだけでちやほやされて、お金に困るという経験もないまま、たいした苦労もしないまま、僕は生きてきてしまっていた。そういうところが面接でも出ていたのかもしれない。

僕は少しでも今までの自分を良い方向に変えられるように、考えて、情報を集めて、行動した。

その中でも、とあるブログの著者の方には本当にお世話になった。今の僕があるのはこの方のおかげといっても過言ではない。感謝の一言。


そういう風に自分の思考が変わり始めたのが、2010年12月の中盤頃。

僕はそのころから、そういう今の自分に足りないのものも含めて、これからの思い、営業だろうとなんだろうとやらせて欲しいという思い、苦労をしたいという思い、を面接で話すようになっていった。

ちょうどそういう思考になり始めた、12月中盤から面接を受けていたベンチャー企業の選考が上手く進んでいた。

そして、1月某日。僕はベンチャー企業から内定をもらうことができた。

初めての内定。都会の喧騒の片隅で泣いた。正直に言うと泣いた。たかが内定かもしれないけど、僕にとってはとてつもなく価値のあるものだった。

会計の知識を生かせるところで、実務要件も可能性はあった。何より嬉しかったのが、新卒枠でのエントリーだったそのベンチャーで僕が唯一の内定だったこと。僕が応募する前はなかなか良い人がいなくて新卒採用はゼロにしようかという話だったらしい。僕の思考が変わり始めた時期とベンチャーの内定がもらえた時期は偶然ではなく、必然的に重なっているんだと僕は思う。


内定をひとつ手にした僕は、ギリギリまで待ってくれるというベンチャーの社長に感謝しつつ、自分の納得のいく就活を続けた。

そして出会ったのが今僕が仕事をしているコンサル会社だ。

実務要件を満たせる会社であり、何より監査法人では積めない経験を今現在たくさん積ませてもらっている。まさしく自分が望んだ最高の環境が手に入った。面接官に選んでもらった。偶然の要素もあるだろうけど、やっぱり思考の変化をしていなかったら内定は手に入っていないと思う。


論文式試験終了からの5ヶ月間は本当に地獄だった。努力して難関試験に合格したのに就職出来ないという、体験した者にしか絶対にわからない苦しさを僕は味わった。

でも、この経験は絶対に無駄じゃなかったと思う。逆境が人を成長させるというのは間違いじゃ無いと思う。あの経験があったからこそ今の僕がある。つまり、あの経験が無ければ今の僕はいない。

この記事ではずっと「今思えば」というのを後悔と結び付けてきたけど、僕は思う、あの経験は絶対に無駄じゃなかった、「今思えば」ね。


                                                 了



~追記~

今現在も就職活動を続けている合格者の方達がいると思います。

絶対にあきらめないで頑張ってください!この苦しさを絶対に無駄しないように、将来に生かせるように、あきらめないで下さい!というか考え方次第で絶対に無駄になりません!就活が上手くいくように心から願っています。




11月15日。


僕は公認会計士試験に合格した。この日を、勉強を始めてから、どれだけ待ち望んでいただろう。事実、僕はパソコンの前で歓喜した。でも、それと同時に手放しで歓喜することはできなかった。


これからは勉強を理由に現実から目をそむけることができない。試験合格という切符をただの紙切れにするのか、それとも、未来への乗車券にするのかは、これからの僕次第だった。





はっきり言うと、一瞬でも、合格「してしまった」と思ってしまった自分がいた。とても怖かった。2年間の勉強が無駄になってしまうのではないか、今までの勉強を考えれば考える程怖くなった。なんのための勉強だったんだろうか。


試験に合格できた喜びと、それと同時に生まれた恐怖が僕の中でごちゃ混ぜになって、どんな表情をしていいのか本当にわからなかった。あんな思いは二度としたくない、と今でも当時の気持ちを思い出して泣きそうになる、というか泣く。





自分の番号を確認してから僕は用意していた中小監査法人向けの履歴書を郵送なり、メールで一斉に送付した。中小監査法人は合格発表後に採用を開始するところが多く、合格発表が近付くとHPに情報が上がり始める。僕はそれをチェックしながら合格発表を待った。というか待つ「しかなかった」。


中小監査法人の書類通過率は大手のそれより、中堅のそれより低い。9送って面接に行けたのは2。


赤○、よつ○、アー○、ア○ティア、明○、新○、○誠、あお○、ア○ア。結局、面接も見事に散った。中小の面接は何を見ているのか正直わからず、あっさり不採用という感じ。





合格してから年内は色々なところに応募をした。もうなりふり構わず。税理士法人×1、コンサル会社×2、会計事務所×5、ベンチャー×1。いや、もっと多かったかもしれない。正確な数はなんだか怖くて計算したくない。


大手、中堅監査法人を逃すと、途端に倍率が跳ね上がり、面接にさえいけないのがほとんどだった。





とうとう内定が出ないまま僕は年末を迎えた。


親に対する申し訳ない気持ち、自分の不甲斐無さへのいら立ち、過度の自己否定。とにかく先が見えなかった。


勉強は目標が明確だ。知識を入れてアウトプットを行い、答練で点数を取り、本番で点数を取れるように努力すればいい。目指すべき着地点が見えるし、それに向けて何をすればいいのかもはっきりしている。


でも、就活は違った。何を直せばいいのかわからなくなるし、何をすればいいのかわからなくなる。歩いた分だけ目的地に近づいているかどうかもわからない。濃霧の中にいるような感覚。本当に苦しく、歯がゆい。


家で泣いたし、ビール片手に深夜徘徊もしたし、暇さえあれば自己否定の繰り返し。本当に死にたくなった。





でもこの苦悩は無駄じゃなかったと思う。悩みに悩んで、今までの自分の何がダメで、何が足りないのか、そしてこれからどういう風に考えて、どう生けていけばいいのか。僕の人生で、こんなにも「自分」と向き合って、その現実から目を背けずに考え抜いたことはなかったように思う。





そして悩み苦しんでいた僕にヒントをくれた言葉がある。





「勉強で解決できなかった問題を勉強で解決しようとしないで下さい」





まさに僕の核心をついた一言だった。今まで、なまじ頭が良かったがために、ぬるま湯の中でぬくぬくと、なんとなく生きてきた自分を変える一言だった。


僕は2011年の定期採用を待つという選択肢を破り捨てて、誰の足でもない、自分の本当の足で一歩を踏み出した。





徐々に、本当に少しづつ、僕の意志と同調するように、霧が消え始めていた。