毎年、冬場になるとカミさんの手には同じようにあかぎれが出来る。

「手袋したら?」とか「お湯で洗い物したら?」見かねて毎年アドバイスするけど、

「なんか変な感じだからいやだ」とか「お湯だとよけいに手が荒れる」と本人がいうので、

それ以上は何も言えない。

それでも毎晩寝る前にハンドクリームを塗りながら「痛っ、痛っ」と口にする姿は、

傍目に見ていてもかわいそう。

手に触れたら、手のひらもヤスリのようになっている。

早く温かくなればいいな。

さて。

カミさんから「ムスコにあかぎれが出来た」と報告を受けた。

確かに派手にあかぎれている。

水遊びでもしたのか? と聞いたら、「うんにゃ」という。

カミさんに聞いたら、ハンドクリームをすすめたところ、「痛い痛い」と叫んで、

それをまた水で洗い流したとのこと……(よけい酷くなるじゃんか、ムスコよ)

どうやら手を洗って、ちゃんと拭き取らずにひょろひょろ遊んでいるのが、根本原因らしい。

夜、カミさんとしみじみ話をした。

「そういえば、昔はどいつもこいつも手や耳がしもやけになったもんだよねえ」

「そうそう。お風呂でお父さんに揉まれて痛かった~」

「最近、しもやけって聞かないねえ」

「温かくなったからかね」

「地球温暖化だねえ」

本当のところはわからないけれど、しもやけの人って、ホント、身近にいなくなったなあ