法事の準備と手順は
四十九日や、一周忌などの法事を行う当主を施主といいますが、一般的には葬儀の喪主を務めた人が施主となります。
施主は実質の主催者となり、次のような手順で準備します。
1. 菩提寺のご住職と相談して、誰の何回忌の法要かを伝え日時を決める。
2. 法要の場所や招待する人数を決める。
3. 法要の後の会食(お斎)の場所を決め、案内状を送る。
4. 会食(お斎)の料理、席順を決める。
5. 引き出物の用意をする。
6. お布施やお供え物の用意をする。
法事の当日は
法事の当日は、次のようにすすめるのが一般的です。
ご住職の読経→参列者による焼香→ご住職の法話→お墓参り→施主の挨拶→会食
お焼香の順番は、施主が一番初めにお焼香し、その後、故人と関係の深かった順に行います。
法事の構成を大きく分けると、ご住職の読経による法要と、その後の会食に分けられます。
このような法要の後の会食のことを、お斎といい、ご住職が出席した場合は正客となります。
法要は、寺院や自宅、霊園で営まれ、引き続き同じ場所で会食に移る場合とホテルや料理屋などへ場所を移動して会食する場合とがあります。
また法要は家族や親族だけで行い、その他の故人と縁の深かった友人や知人は直接会食の会場に来ていただく場合も多いです。
会食を始めるとき、施主は参列者に挨拶をし、終了のときも施主が挨拶をします。
ご住職や縁の深かった友人から挨拶を頂いたり、「献杯」の発声がされることもあります。
法事の心得は
法事は命日の当日に行うのが理想ですが、実際には参列者の都合もあり、土日や祭日に行うことが多いです。
その場合は、必ず命日より早めの日に行うのが習わしです。
法事の主役はあくまで故人です。なによりも故人と縁の深かった人を中心に招きます。
法事の際の服装は、一般的に、施主の側は略礼服を着用し、数珠を忘れずに持参します。
引き出物は、参列者の一所帯に一個用意するのが一般的で表書きに、「志」か「粗供養」下に施主の家名を書きます。
菩提寺へのお礼の表書きは、「御布施」とし、「御経料」とか「御礼」とは書きません。
法事を自宅や霊園など、菩提寺以外で営む場合は、「御布施」とは別に「御車代」を包むのが一般的です。
またご住職が会食を辞退された場合は、「御膳料」を包む場合があります。
お焼香の仕方は
お焼香には、焼香台へ進み出て行う場合と、自分の席で行う「回し焼香」の二通りがあります。
一般的作法としては、順番が来たら、施主に一礼して焼香台の前に進み、ご本尊、遺影、位牌を仰いで合掌礼拝、香をつまんで香炉へ1回か2回焼香、数珠を手に合掌礼拝、最後に施主に一礼して席に戻ります。
お布施とは
仏教でいう布施とは、自分の持てるものを、できるだけ他人に施しすることです。
法事や葬儀のときのお寺へのお礼は、すべて お布施となります。
本来お布施は、何かの行為に対する対価ではなく、取られるものでもなく、喜んで仏さまに差し出すものです。
また自分の持てるものを最大限つくして施すことですから、その人の社会的地位とか資産に応じて違いがあるのは当然です。
お布施はあくまで志ですので、定まった額はありませんが、お寺の維持経費もありますし、他のお寺の僧侶の応援を頼めばお礼をしなければなりませんからそれらのことを考慮する必要もあります。
しかし、実際に法事や葬儀をつとめた場合には、どれくらい包むものか戸惑うことになります。
どうしても分からないときは、お寺にくわしい檀家の人か、お寺に直接相談するのがよいでしょう。
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