「Stayhome」の昨今、やはりおうちでは映画を見るのがいいなってことで、今回は気になっていながら劇場で見られなかった本作を。2018年の作品ですが、山﨑賢人さんが今よりだいぶ初々しく見えました。

 

「キングダム」の彼もよかったのですが、本作では弟に劣等感を抱き、ナイーブながら「腕利きの調律師になりたい」と静かに情熱を燃やす役を好演していました。

 

山﨑君演じる外村はベテランの調律師・板鳥(三浦友和)のピアノを調律する姿に感銘を受け、一念発起で調律師を目指すことに。

出典元:https://eiga.com/movie/86157/

 

とはいえ地元の会社に就職するも、まだまだ半人前。柳(鈴木亮平)のそばについて修業することになります。

また柳の兄貴感が半端ないです!頼りになる~って感じで。亮平さんはドラムを叩くシーンもあり堂に入っていました。それとこの方は、痩せたり太ったりと役によって体重も自在に増減する「デニーロ・アプローチ」に優れた方でもありますので、「この映画ではスリムだな~」などと思ってしまいました(笑)

 

ちなみにタイトルは「羊と鋼の森」ですが、羊とはピアノのハンマーが羊毛フェルトでできているのでそのこと、鋼はピアノの弦を指すそうです。原作は本屋大賞を受賞した小説なんですね。

 

いい調律師になろうと悩む外村がある日出会うのが、和音と由仁の姉妹。この役を実生活でも姉妹である上白石萌音・萌歌が演じていますが、かわいらしいし、ピアノは上手だし(5か月間の猛練習の末の成果だそうでお見事!)明るくて奔放な妹・由仁と慎ましやかで控えめな和音は演奏する曲も弾き方も対照的で。連弾シーンにそれはよく表れていました。

きけばお母様がピアノの先生だそうで。ナットク。

こちらの記事もよろしかったらご覧ください。→上白石萌音・萌香姉妹が初競演で見せた映画女優としての存在感

 

ピアノの調律、私も一応7年間(大昔ですが^^;)習っていたので、何度かうちのピアノの調律をしてもらったことがありますが、専門的で難しい仕事に違いない、と幼心にチラチラっと調律師さんを見ていました。今回本作を見て、絶対音感など鋭敏な感覚がないとなかなか難しい職業だろうなと改めて思いました。

 

そしてファンである光石さんも調律師役でご出演。邦画を見るとほぼ2分の1ぐらいの確率(私的に)で出ているんですよね。引っ張りだこのバイプレイヤーです。

 

丹念に作られた映画でよかったのですが、多分原作を読んでいる人ならば納得ではないかと思われるセリフ、「ピアノは世界とつながっている」「ピアノで食べていくんじゃない、ピアノを食べて生きる」という言葉が腑に落ちなかったのはちょっと残念でした。私の理解力不足か!?

 

それを抜きにしても美しい北海道の風景(雪景色が多かったです)、上白石姉妹だけではない美しいピアノの演奏シーン、ロックコンサートに行ってその激しさに耳をふさぐ外村(かわいかったw)など見どころも多かったので、レンタルしてよかったです。