高橋三千綱著「9月の空」を読んだのは、高校生の時だった。
村上龍著『限りなく透明に近いブルー』
三田誠広著「僕って何」
に続き、芥川賞受賞作を読んでおこうと読んだ記憶がある。
3作の中では、「9月の空」が最も読みやすく、共感しやすかった。
栗本薫著「ぼくらの時代」がそうであったように。
わたしは、田舎育ちで都会に憧れを持っていた。
大学生活を都会で送るために、芥川賞作品くらいは読んでおこうと思っていたのかもしれない。
田中康夫著「なんとなく、クリスタル」で、都会とブランドを知るが、その時は地方で大学生活を送っていた。
その後、高橋三千綱作で、記憶に残っているのは「半島を出よ」だ。
単行本の後、文庫本の発売を待って読んだ。
近未来に起こりそうな、いや、今にも起こりそうな、起こったらそうなりそうな内容に、引き込まれた。
読後、九州旅行の際に立ち寄ったヒルトン福岡シーホーク。宿泊していないのに、可能な限りうろついてみたのを覚えている。
そんな高橋三千綱さんが、亡くなった。
ご冥福をお祈りすると共に、その著作で楽しませてくれたことに御礼を申し上げます。
合掌