2年前の9月6日、家族に看取られ、虹の橋を渡って逝った、先代のワンコ文次郎。
癌と宣告され3ヶ月、家族一丸となり看護した。
しかし、看護の甲斐なく逝ってしまった。
12年間の沢山な思い出を家族に残し、そして、家族に絆を残し逝った。
散歩のコースを一人リードを持ち、出かけた主人、帰ってきたら、涙目になりながら、「文次郎の思い出をかみしめて来た」と言った。
そんな、一人での散歩は3日続いた。
主人なりの消化の仕方だったのかも・・・
それから、仕事に没頭して忘れようとしていたみたい。
高校生と大学生になっていた子供達は散々泣き、涙も枯れる程、泣き、そして忘れた振りをしながら毎日の日常に戻った。
一人、取り残されたのは私。
逝った日、その後、葬儀やお墓の事、お世話になったワン友や、職場へのお礼など、何かと雑務に追われ気付いた時は3日、経っていた。
文次郎が闘病している時は1分でも早く、仕事を終え帰っていたが、もう、その必要が無い。
ゆっくり買い物も行けるし、ゆっくりお茶を飲む時間もある。
しかし、なぜか、誰も待っていない家に急いで帰る。
帰っても、文次郎は、もう居ないのに・・・・
いつも寝ているベッドにも居ない・・・・
涙が溢れてくる・・・・
フローリングの上を文次郎が歩くカチカチの爪の音が耳から離れない・・・
居ないはずなのに、カチカチと音が聞こえる。
6時になると、行く必要のない外に出てしまう・・・・・
他のワンコが元気に散歩している・・・
また、涙が・・・・
何も手に付かない・・・・・
しなければいけない事が山ほど、あっても何も出来ない。
ただ、毎日、仕事には行くが帰って来て抜け殻の様な生活・・・・
考える事はいつも、文次郎の事、こんなにも悲しい気持ちになるなら、もう、犬なんて飼わない!!なんて思い、文次郎のケージやクレートを捨てようとした。
しかし、気持ちの何処かで、また、あの温もりに支えられたいと云う気持ちが、在ったのかも・・・捨てれず倉庫ににしまった。
子供たちも自分達の時間を楽しむ位に余裕もできて、主人も仕事で遅い日が続く。
ますます、私一人が孤独で、どんどん暗闇を模索している様だった。
気にかけてくれた友人達がランチや飲み会に誘ってくれるが、心から笑えない日が続く・・・
時間が有り余る毎日。
同じ様に愛犬を亡くしたワン友さんが言っていた
「この子が生きていた時、1日24時間この子の為に使った時間なんて多くて2時間位やん、だけど、今2時間以上の空虚な時間が増えた・・・」
本当にその通りだと思った。文次郎の看護や散歩食事の世話なんて、私の1日の中の一握りの時間、なのに彼が居なくなり、こんなにも時間が有り余る
余った時間はただ、ボゥ~~っと涙をながし、文次郎を思い出すだけ・・・
夜も寝れなくなってしまった。
そんな、私を見かね主人はペットショップに連れて行ってくれた。
しかし、ケースの中のどの仔犬を見ても、心がときめかない。
気持ちが余計に落ち込む・・・
毎日、毎日、文次郎への手紙を書き、そしてアルバムを作る作業をする私・・・・
虹の橋を検索しては、「私も逝きたい」なんて言い出す始末・・・
家族から見て猟奇的やったらしい・・・
そんな、ある日、ネットで、篠山のブリーダーさんのブログに目が止まり、そこで、生まれたばかりのパピプーがUPされていた。
何気に可愛いですね♪のコメントから、一度、見に来られませんか??となり、生後1ヶ月のパピプーの赤ちゃんを見に夫婦で行った。
文次郎の49日の法要の後の日曜日でした。
まだ、小さく、手のひらに乗る大きさの赤ちゃん。それが、隆三郎との出会いだったのです。
素敵な奥様にパパのプードルのモコちゃん、そしてママのパピヨンのハニーちゃんに歓迎され
その中で3匹真っ黒なのがモソモソと動いていて・・・一番、元気なワンコに手が伸び、抱き上げた。あの、初乳が出る感覚・・・・
まるで、私の生んだ子になっていた。
生まれた日が文次郎の逝った日の3日後の9月9日生まれ。
きっと、文次郎が一度、虹の橋に逝き、あまりにも泣き消沈する私を見かね、違う姿で戻ってきたのかも??なんて思いました。
そして、その1ヶ月後、パパさんママさん息子ちゃんと一緒に隆三郎を連れて来てくれたのです。
文次郎を亡くし、2ヶ月、早いと娘は怒り、冷静に隆三郎の存在を受け入れてはくれませんでした。
今でも、まだ、気持ちの中にシコリが残っているみたいです。
早すぎる新しい家族の迎え入れ、確かに早いのかも。
もう少し、ゆっくり、文次郎を思っていた方が良かったのかも??
なんて悩みました。
しかし、これも縁、ワン友さんの中の一人は「ワンコとの出会いは全て縁やでぇ~~」と言っていました。
そして、主人曰く、「少し早いかもしれないけれど、明るいたくそうさんに戻って欲しい」と言われ、家族の優しさに気付かされました。
ペットロス、世間では、「飼い犬やネコが死んだだけで、こんなにいつまでも引きずるかぁ??」なんて言われる方もいます。
しかし、12年、子供と同じように家族として生活し、過ごした年月、忘れられません
こんなにも自分が弱いのかとも嘆き、反省もしました。
しかし、新しい家族を迎え入れても、時に何故か思います。文次郎、今頃どうしているのかな??なんてね・・・
文次郎、隆三郎、私たちの家族になってくれてありがとう。
まだまだ、泣き虫な私ですが、2匹のママになれて良かったよ。
文次郎、有難うね
そして隆三郎、これからもヨロシクね