2023年初リサイタル遠征
2023.01.11
本年初のリサイタル遠征に行って来ました。
サントリーホールで開催された
イーヴォ・ポゴレリチ オールショパンプログラム。
私のピアノ再開のきっかけにもなった漫画「ピアノの森」には若き阿字野先生がショパン国際ピアノコンクールに出場、1次敗退の結果に審査員の1人であったセローが抗議、以降の審査を放棄するシーンがあります。
その元ネタになったポゴレリチ(審査員はアルゲリッチ)。
YouTubeで聞いたラフマニノフの楽興の時が美しくて、生で聴いたらどんなだろう‥と思っていました。
その後、21年3月に来日公演があるというのを知り、楽しみにしていたのですが新型コロナのせいで中止に。
長い間待ってようやく実現。午後に休暇をとって遠征することに。
今回1人分のチケットを取ったのですが、偶然いつも仲良くしてくださる同門の方が隣の席を取られていたことが判明😄
取ったタイミングも違うのに、あの広い会場でピンポイントでお隣同士って凄くないですか⁉︎
せっかくの機会なので早めの夕食をご一緒してから会場へ。
ホールに行ってみたら
今回、席は敢えて後方を取ってみました。それでも真正面、ピアノがよく見える!
舞台を見ると演奏している人が。毛糸のニットを被り‥。あれ、インスタでみた姿⁉︎
同門の方から、あれはポゴレリチ本人と聞きエェーっとなりました
いつもギリギリまで弾いているのだそう。
そのうちスタッフさんが呼びに来て舞台袖に消えていきました。初めての光景でした!
プログラムは1部500円。有料なんですね!
インタビュー、プログラムノート、過去の来日公演のプログラム一覧が掲載されていました。
そして前半の部
開演前アナウンスが入る。
日本語(女性)の後、英語(男性)で。
どうやらご本人らしい
照明が落とされ、着替えたポゴレリチ登場。
昨年演奏を聴いたクンウー・パイク、アファナシェフ両氏もそうですが体が大きいのですね。
やはりピアノを鳴らすのに有利なのでしょうか。反田恭平さんは体重をつけてショパン国際ピアノコンクールに臨まれたと見聞きした気がします。
椅子に座ってから着けていたマスクを外し、上着の内ポケットへ。そして演奏に入る。
1曲目はOp.61 幻想ポロネーズ。
驚きました。スローテンポ!
動画やアルバムではそういう感じのを見かけたことがなかったので‥😅
自分の頭の中に描いていた演奏と違う。夢見心地な幻想、ではなくてちょっと緊張感も感じる、かな?でも面白い。
そしてピアノソナタ第3番へ。
幻想ポロネーズの後もあり、腰を据えた入り。
ここから沼に足を引き摺られていくかの様に引き込まれる。第3楽章の旋律の美しいこと‥。
皆真剣に演奏に耳を傾けているのがわかる。
アルファ波出まくりました!
そして第4楽章。様々な音が渦巻きながらホールに響く。一台のピアノがオケを奏でている✨
これは凄い!
ラスト、涙が出て止まらない。休憩に入ってからも隣席の門下の方と2人して目頭を押さえておりました。
後半も‥
休憩後、前半と同様にマスク姿で現れたポゴレリチ。椅子に座りマスクを外して演奏に入ります。
1曲目は幻想曲Op..49。
色々な風景が浮かぶ。
タイトルの通り幻想的だったり、はたまた現実的だったり、会場を音が支配している感じ。前半同様、皆すごく集中して聴いているのがわかる。
そしてそのまま次の子守歌Op.57へ。穏やかな空気がホールを満たす。旋律がとにかく優しいし、左手の弱音も美しい。
ラスト、舟歌Op.60も温かみのある音色に癒される☺️
演奏の度に議論を巻き起こす‥とかチラシに書いてあって、どんなことになるかなとドキドキしていたけれど、素敵じゃないですか!
客席からの拍手が鳴り止まぬ中、楽譜を手に取りつつ立ち上がるポゴレリチ。
"Prelude, Op.45" と一言いい、再びピアノへ。
今日はゆったり、穏やかに歌う曲セレクト。
私はこの曲好きなので嬉しい
そしてもう1曲
"Nocturne, Op.62-2"
いや、本当に来て良かった。
もっと聴きたいなと思わせる中毒性がありますね!
カーテンコールでは写真撮影可、とあり、遠目ですがパチリと撮ってきました。
鳴り響く拍手に何回も出てきては挨拶をされていました。
今日、13日はショパンとシューベルトのプログラムなんですよね。シューベルトは昨年アファナシエフも演奏した楽興の時、聴き比べしたかったです。
また来日が決まったら絶対に聴きに行こう
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