こんばんは。森ようこです。
この仕事をしていて良かったと思うことはたくさんあります。
その中のひとつが、「先生に対する恐れが外れたこと」です。
なにせわたしの子ども時代は、まだ小学校の卒業式に「仰げば尊し」を歌う時代で(THE・SHO-WA!)
先生=えらい、怖い、完璧、なんでも知ってる、絶対正しい
みたいな存在でした。
うちの親も、先生から電話がかかってくると低頭平身で黒電話に頭下げまくってたし、
家庭訪問のときなんて、見たこともない厚さのフッカフッカの座布団出してましたw
先生といえば、とにかく敬うべき存在で失礼があってはならない。
先生を敵に回すようなことがあれば、恐ろしいことになる。
母もわたしもそう信じていたと思います。
その観念(思い込み)がべっとりしっかり染み付いたままおとなになったから、
中堅先生の年齢をゆうに超える年になっても、「先生」と呼ばれる存在にはとにかくビビってました。
息子の保育園の先生にどう思われるかとか、めっちゃ気にしてました。
でも、、
この仕事をはじめたら、「先生」と名の付く方たちがたくさんお客さまとして相談に来てくださるようになりました。
学校の先生、保育園の先生、幼稚園の先生、その他士業の方、、
わたしがずっと「先生」と呼んで怖れてきた存在の方々です。
その方たちから伺うお話は、どれも人間関係のお悩み。
・学年主任の先生が怖い
・同僚に仲間外れにされている
・校長先生に気に入ってもらえない
・他の先生ばかりが出世してズルい
・保護者からの電話が怖い
・同僚との恋愛がうまくいかない
・・・あれ?
悩んでること、他のお客さまとなんも変わらん。
下手したら、一般企業に勤めてる人よりドロドロしてる。
と。これが現実でした。
それもそのはず。
よく考えてみたら、大半の先生は、学生から直接先生になっているので、学生でも先生でもない期間が存在しない。
つまり、学校(や園)という場所に関わっていない期間がない人がほとんどなんです。
ということは、子どもの頃から身に着けてきた、「べき」「ねば」の観念を手放すチャンスが、
ひといちばい少ない環境だといえるかもしれません。
・お友だちに優しくしなければならない
・人に迷惑をかけてはならない
・自分より他者を優先するべきだ
・目上の人を敬うべきだ
・教師たるもの常に生徒のお手本となる振る舞いをしなければならない
こうやって、感情よりも正しさを優先される場所にずっと身を置いていたら、
そりゃ自他に厳しくなりすぎるし、それをクリアできない自分や他者を好きになれなかったりするのも無理ないよなと思うんです。
この仕事を通じて、先生たちもわたしたちと同じように、人によってはそれ以上に苦しんでいるのかもしれない。
そう思えるようになったことで、先生のことを畏れ多く近づきがたい存在だとは思わなくなりました。
もちろん軽視するようになったとかではなく、「先生もひとりの人間」という当たり前のことが、
この歳になってようやく腹落ちして、人としてすごくフラットに見られるようになりました。
それと同時に、先生という存在がグッと身近に感じられるようになりました。
先生だって、正しいときばかりじゃないし、嫌なこと言われたら腹も立つし、内心好き嫌いもある。
それがあたりまえなんですよね。
眠いときでも、失恋してても、離婚の危機に瀕してても、今日も教壇に立って「先生」でいなければいけない。
そりゃ苦しいですよね。全員に仏の顔なんてできないですよね。
そんな当たり前のことが腑に落ちたおかげで、
うちの子の担任の先生にも、困っていることなんかを素直に話せるようになり、
とても親身に相談に乗っていただいたりして、いい関係が築けるようになりました。
怖いとか苦手って思ってた先生たちも、
こちらから心を開いてお話すれば、ちゃんと耳を傾けてくれる先生ばかりでした。
×先生=えらい、怖い、完璧、なんでも知ってる、絶対正しい
○先生=ひとりの人間
今、不登校とか不登園か、お子さんの特性のこととか、なんらか困ってることがあって、
でも先生とうまくいかないと悩んでいる方がいたら、
「先生もひとりの人間なんだ」という当たり前に気づいてみると、またちがったアプローチが見えてくると思います。
そして、全国の悩める先生方。
こじらせたままで教壇に立つのはつらいです。
どうぞ、一度先生という鎧を脱いで、ご自身の内面と向き合ってみていただけたら。
ご相談お待ちしております!
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