ことぶきと大吉と一緒

ことぶきと大吉と一緒

コトブキと大吉と戯れる日々です。

気がつけば7月も後半を迎えていました。

6日にプロント劇場が終わり(おかげさまで大盛況でした)、そのあと実家に戻っていました。

夏に実家(香川)に帰るのなんて何十年ぶりだろう…。
あいにくずっと雨模様で、懐かしい田舎の強烈な日差しを浴びることはありませんでしたが、なんとなく「田舎の夏の匂い」を感じることができました。

最近は実家に帰るとひたすら家の掃除です。
老いた両親にはとてもできないであろう力仕事も含めての大掃除。
少しでも綺麗にしてあげたいのですが、なかなか時間が足りず…でも最低限のことはできたかな。

今回、母はずっとショートステイに行っていて、一度その施設に顔を出して、少しの間だけ話ができました。いろいろ問題のある状況ではあるのだけど、なんとか元気ではあるようでした。
油断してると、親はすぐに老いていくなぁ…。

実家から戻ってきて、少しのんびりする時間もあったけど、梅雨もそろそろ明けそうだし、いよいよ夏本番がやってきます。
今週あたりから、仕事も含めていろいろ忙しい夏を迎えることになりそうですが、熱中症に気をつけて、夏を駆け抜けたいと思います!

実家最終日は少し晴れました。

田舎のコンビニの駐車場広っ!


私の実家は「銭形の街」と言われております。


大吉は相変わらず。

劇団BLUESTAXIの第32回公演「家族日和」が終了して、もう2週間が経ってしまいました。
遅くなりましたが、ご来場ありがとうございました。無事に全公演を終えることができました。
自分にとっても、すごく大切な作品になりました。いつか再演したいなぁと思っています。
いつも素敵な客演陣と、素敵なスタッフ、そして素敵なお客様に支えていただいて、本当に幸せ者だなと思います。
今回は(今回も)、すべてのステージでお客様が温かく見守ってくださる感じがしました。
俳優たちもとてもやりやすかったと思います。

もちろん楽しめなかったお客様もいらっしゃると思います。
それはもう毎度言うことですが、責任はすべて脚本演出の私の責任です。
申し訳ありません。
俳優たちは、これからも様々な場所で輝いてくれると思うので、これからも応援していただけると嬉しいです。
次回は11月。
また気持ちを切り替えて頑張ります。


さてさて、公演が終了して、すぐに次の作品に取り掛かっていました。
次の作品は、プロント劇場です。
プロントというCafe&Barがありますが、そのプロント主催のお芝居です。
場所は、プロント神田店。
お店での公演となります。
劇団員の笠井渚も出演します。
他にもブルタクに何度も出演してくれた鈴木優介君や市川円香ちゃんも出ます。
気心の知れたメンバーがいるので楽しみ。
プロントで、お酒を飲みながら観ることのできる公演です。
6月29日(土)、7月6日(土)の2回公演なのですが、6日はすぐに売り切れてしまいました。
29日はまだ少しあるようです。
お時間ありましたら…。

ちなみに僕が担当するのは、プロント劇場(夜劇)でして、朝劇というのもやってます。
こちらは、朝の7時45分からの公演!
朝食を食べながら芝居を観るという面白い企画。
そもそもプロント劇場は、この朝劇から始まった企画で、すでに何度も上演されています。
朝型の方はぜひこちらもチェックしてください。

台本も書けたので、残りの2週間で稽古して仕上げます。
40分くらいの長さだし、達者な俳優さんが揃っているので、すぐに仕上がるはず!

頑張ります!




ご来場ありがとうございました。



プロント劇場「夜劇」
笠井渚も久しぶりに踊ります!



プロント劇場(朝劇)
面白いよ!
稽古場では、いよいよ通し稽古が始まっています。

今回も、セリフだけの予告編を掲載します。
観に来ていただける方で、予備知識なしに観たい方は、以下は読まないでください。






 
「家族日和」予告編

「あ、どうもいらっしゃい」
「ちょっとそんな格好で。」
「ご主人いたんだ。」
「えっと…」
「大山さん。お隣の。」 
「あー、あのお節介な?」
「ちょっと!」
「あ、やべ。ごめんなさい。」
「いいのいいの、その通りなんだから!ハハハ!」

「見てていい?邪魔かな?」
「別にいいけど。何も面白くないよ。」
「好きなの。」
「え?」
「パパが仕事してるの。」
「変なの。」

「お父さん、医者に止められとんのに、全然酒辞めんらしいで。」
「あいつが酒辞める時は死ぬ時やろ。」
「血圧高いし…困るで、急に死なれたら。」
「え?」
「孤独死ってやつ?」
「そんなお前、孤独死て…。」
「ありうるやろ?年寄りやから、いつどうなるかわからへんって。」
「…そやろか?」
  
「なに言ってんの!違うわよ!俵さんの旦那さんはね、業界人なの!」
「え?業界人?」
「ギロッポンでスーシーなんだから!」
「シースーですね。」

「亡くなって1か月の間、放置されてたご遺体がどんな状態になるか知ってますか?」
「ちょっと。」
「体中が腐敗して、ドロドロになって、ひどい匂いがして…。」
「やめなさい!」
「人間はそんな死に方していいはずないんです!ちゃんと大切な人に見送られて死んでいかなきゃいけないんです!」

「親子でも性格の合う合わないってあるよね。」
「そう…なのかな?」

「それに私は娘や!俵家を出て行く人間です。兄貴は長男やろ?長男の役割を私に押し付けんといてくれる?」

「優姉、いい人だけど、男見る目なさすぎだよ。」
「でもいいところもあるから。」
「信じらんない。」
「あんたの彼だってロクでもないんでしょ?」
「そうだよ、ロクでもないよ!でもね、私の好きになる男は、あの男みたいにズルくはないよ。」
「え…。」

「病院で死のうが部屋で死のうが、人は1人で生まれて1人で死んでいく。どんな死だって、孤独と言えるんじゃないでしょうか?」

「1人で生きられて…強いなって。」
「私だって弱いよ。」
「え?」
「私だって1人で生きるの怖いよ。不安だよ。時々泣きそうになるよ。」



孤独死した者。
孤独死に怯える者。
親の介護に悩む者。
親との確執に苦悩する者。
孤独を打ち明けられない者。
自分に絶望して未来に怯える者。
苦しむ家族を優しく見守ろうとする者。

電車の中で、周りにいる人、
あるいは街中で、すれ違う人たち。
みんな、孤独を抱えて生きているのかもしれません。
そんな人たちの織り成す人間模様です。




「家族は時々めんどくさい」

劇団BLUESTAXI
『家族日和』

来週開幕です。
10歳くらいだったか…。
仕事が忙しい父は、休みの日はほとんど家で一日中寝ていた。
が、その休日は珍しく、朝ごはんの後「野球するか」と僕に声をかけてきた。
僕はビックリしたが、とても嬉しかった。
「せっかくだから、車に乗って大きなグラウンドまで行こう。」とまで父は言った。
心が躍る僕。
慌てて、ボールとバットとグローブの準備をする。

ひとつ気がかりなことがあった。
その頃の僕は、母が一緒にいないと父とまともに話ができなかった。
父は身体が大きく、無口で愛想の悪い人だった。
父に睨まれると、チビりそうなくらい怖かった。

母も一緒に行ってくれないかな?と期待したが、母は幼い弟と留守番するらしい。
仕方なく僕は父と2人で車に乗り込んだ。

僕は子供の頃から読書が大好きだった。
僕はひそかに一冊の本をバッグの中に潜ませた。

グラウンドに向かう車中。
無口な父は何も話しかけてこない。
僕は父と2人で狭い空間にいることで、そして会話がないことで、異常なほどの緊張感を覚えてしまい、咄嗟にバッグの中から本を取り出した。

当時の僕は(今も)、読書は現実を忘れさせてくれる存在だった。
担任に「集中力がない」と通信簿に書かれてしまうような僕だったが、本を手にすると、ありったけの集中力が自然と湧き出て、本の世界に没頭することができた。

案の定、僕は物語の中に埋没した。
運転席の父の存在を忘れるくらいに。
そして気がつけば、グラウンドに到着していた。

そして僕は、揺れる車内で読書していたせいで

…完全な車酔いをしてしまった。

父は「おー、誰もおらんやないか。目一杯使えるぞ!」と張り切っていた。
僕は込み上げてくる吐き気を必死で抑えて、無理やり笑顔を作った。

そしてキャッチボールを始めた。
父に苦しいことを悟られないように、なんでもないフリをして父のボールを受け、投げ返す僕。
なんとか、キャッチボールはやり過ごしたが、次に交代でバッティングをする段階に至り、僕の身体は限界を迎えた。

父が打った打球を追いかけている途中で、僕は嘔吐した。
慌てて近寄る父。
「どしたんや?」

僕は自分が情けなくて大泣きしてしまった。
酔って吐いてしまったことが情けないのではなく、父がせっかくの休日を使って、息子の野球に付き合ってくれたのに、それに子供らしく無邪気に応えられなかった自分が、とことん情けなかったのだ。

「お前、ひょっとして車酔いか?」

父は言った。

「車ん中で本読むからや。しょうがないのぉ。」

…こうして、父と僕の休日は、30分もしないうちに幕を閉じた。
吐いて楽になった僕は、帰りの車中でも、まだ少し泣いていた。

この日のことは、わりと鮮明に覚えているのだけど、とくに記憶に残っているのが、帰りの車中で、父が饒舌だったことだ。
何を話したかは覚えていないが、ひたすら話をする父の横顔を覚えている。
そして「父はこんなに喋る人だったのか」と驚いたことも。

父との一番の思い出は?と問われたら、迷いなくこの1日を選ぶ。
他にも、たくさんそれなりに楽しい思い出はあるのだが、なぜか父とのことを思い出すときは、この他愛もない1日が最初に浮かぶのだ。

父は今月で80になる。
大きかった身体も小さくなり、杖がないと歩けなくなった。
電話でも弱音をよく吐くようになった。

僕は演劇をやっていて、物語を書いたりしてるのだけど、そして「家族」の物語も何度か書いているけど、どちらかというと、母のことを書くことが多かった。母と息子、母と娘、そんな関係をよく描いていた。父を出すとめんどくさくなるので、だいたい父は死んでる設定だった(笑)。

でも最近は、父を描きたいなぁと思うようになってきた。
今回の舞台「家族日和」。
いろんな家族が出てくるお話だけど、ひとつのエピソードに、わりと僕と父に似ている感じの親子が出てくる。
もちろん創作だから、現実に起きたことではないのですが、それでもやはり僕は自分の父をイメージして書いたところがあり、そのシーンを稽古するたびに父のことを思い出す。

すっかり弱ってきたけれど、まだ父は生きている。
まったく父の期待にも答えず、願望も無視して、好き勝手に生きてきたけれど、結局、僕は父に認めてほしいという、その一念だけで、演劇を続けているのかもしれません。
もう吐かないから、僕の芝居を観てくれと。



劇団BLUESTAXI「家族日和」、再来週上演です。
劇場入りまで、あと2週間となりました。
稽古も大詰め。
出演者のみんなも頑張ってくれています。
よい作品になるように頑張ります。
今回は「孤独」「孤独死」がテーマです。
観に来てください。


稽古の合間に相変わらず本は読んでます。

ドライブインって、もうほとんど見かけないよなぁ。昔は家族旅行の途中で立ち寄ったりしたものです。

照明の本と笑いについての本。
照明の本はまだ読んでない。
いとうせいこうさんの本はとても勉強になりました。笑いは難しいな。

すごいタイトルだと思いませんか?
面白いんだ、これが。

対談本。
奥が深い。

渥美清さん。
「男はつらいよ」を全作観直すことを決意。

5月29日から上演されるらしいよ。