急性期と慢性期で異なる。
 
 
高度の頭蓋内圧亢進に対する脳血液循環障害の代償として、末梢血管抵抗が上昇すると、全身の血圧が上昇する.
 
●上昇した血圧を一定に保とうとする働きにより心拍数の低下(徐脈)が起こると考えられている。
●急激な頭蓋内圧亢進により,血圧上昇と徐脈がみられることをクッシング現象という.
 
 
 
頭蓋内圧亢進による頭痛は、脳の痛覚感受性組織(血管・神経・硬膜など)の偏位・牽引などによって起こると考えられている。
 
慢性期の頭痛は、睡眠の後に起こることが多いため、早朝に多い(morning headache)。
 
 
 
頭蓋内圧亢進による嘔吐は、延髄の嘔吐中枢が圧迫・刺激されて起こるため、食事とは無関係で、消化器症状(腹痛・腹部膨満感など)を伴わない。悪心を伴わずに嘔吐することもある。
 
 
頭蓋内圧の亢進により、視神経乳頭に浮腫を生じる。
 
●視神経乳頭が腫脹して盲点が拡大するため、視力障害がみられるようになる。
●乳頭浮腫(うっ血乳頭)が生じるのは、頭蓋内圧亢進の発生より数日程度経過してからであるため、初期には観察されないこともある。