正常な頭蓋内圧は,仰臥位で60〜180 mmH2Oに保たれている(立位では低下する).


頭蓋内圧(ICP)は,頭蓋内占拠性病変(頭蓋内血腫,脳腫瘍、脳膿瘍など。)、脳実質や脳室の容積増大(脳浮腫,水頭症など)によって上昇(亢進)する.


頭蓋内圧が上昇すると,脳灌流圧(脳血流)が低下し,脳虚血やPaCO2の上昇を引き起こす.それにより,さらに頭蓋内圧が上昇するという悪循環が起こる.


頭蓋内圧の上昇を放置すれば脳ヘルニアに移行する危険があるため,早期の対応が重要である.