血管内治療とは,カテーテルを用いて血管の内側から病変へ到達し,種々の治療を行う方法である.カテーテル治療。


脳梗塞急性期の治療としては,ウロキナーゼ局所動注療法も血管内から血管閉塞部へアプローチすることから血管内治療に含まれるが,ここでは,血栓を機械的に取り除く血栓回収療法を中心に解説する.


血栓回収療法は,閉塞血管の血栓を取り除いて再開通させ,急性期脳梗塞の拡大を防ぎ,機能的予後を改善させる治療である.

脳梗塞の超急性期における再開通療法には,本章で解説する血栓回収療法の他,rt-PA静注療法がある。現時点では最も有効性のエビデンスが確立された治療法はrt-PA静注療法であるため,血栓回収療法の位置づけは基本的に第二選択である.