「見張っとく気ある?」
M:モルヒネ
O:酸素
N:硝酸薬(ニトロール舌下投与2噴霧)
A:アスピリン・プラスグレル・ヘパリン
激しい胸痛があると交感神経亢進してアドレナリン↑で心筋虚血が進行するからモルヒネ投与(ペインコントロール)
冠動脈バイパス術CABGの適応
・左冠動脈主幹部(LMT)の狭窄
血圧低下が必発。De Winter T Wave。
・三枝病変
reciprocal change
心室細動・心室頻拍・洞停止(右冠動脈→下壁梗塞)・房室ブロックに注意、急性心筋梗塞→左心不全(Ⅲ音、coarse crackles)→心原性ショック、LMTでの閉塞で心原性ショックを伴うほどの左室収縮能低下があるとCABGを行っても予後がかなり悪くPCIを行うことがある、
ST上昇/T波増高(発症直後はHyper acute T wave)→異常Q波(30分以上~)→T波陰転化/ STが基線へ(1~数日後)→左右対称な冠性T波(1週間後)。
異常Q波は心筋の壊死を反映し最後まで残る。異常Q波とはQ波の幅が0.04秒(1mm)以上、かつ振幅がR波の4分の1以上のものを指す、陳旧性心筋梗塞症例によく認められる。
V1~V4=前壁
V5/V6=側壁
緊急手術の適応は、
① 乳頭筋断裂
心尖部を最強点とする左腋窩に放散する全収縮期雑音、前乳頭筋は前下行枝と回旋枝の二重支配・後ろにいるやつ(後乳頭筋)は右冠動脈だけだからこちらの断裂が圧倒的に多い。
② 心破裂(急激な心タンポナーデ、ショック)
③ 心室中隔穿孔
VSP=前胸壁で全収縮期雑音(holosystolic murmur)
④ 不安定狭心症
緊急手術といっても発症直後は心筋の状態が悪く、すぐに施行できない。まずはForresterⅣ度に対してIABP、ドパミン、ドブタミンなど投与。10~2週間程度待機して外科手術がbest、心室瘤は心筋梗塞後の壊死瘢痕領域がリモデリングによって瘤化したもので多くは前壁に発生しST上昇が遷延する→切除は待機手術である、右冠動脈閉塞→右室梗塞(壁運動障害で右室圧は低下し肺動脈圧も低下傾向、右房圧は上昇)、不整脈系の合併症は24時間以内、洞結節は右冠動脈55%左冠動脈45%、房室結節は90%。心筋虚血は心筋の酸素需要と供給が不均衡になることで誘発される。心臓の代謝需要に見合わない不十分な量の酸素輸送に留まる。
心筋酸素消費は、心拍数、心室壁の張力、心筋収縮力の増大によって増加する。
20分以上心筋虚血で不可逆細胞障害(心筋梗塞)。狭窄状態→労作時限定の胸部不快感、安静で改善。心筋の酸素需要の増大:非常に強い精神的ストレスや発熱。酸素供給減少:貧血、低酸素症、低血圧。
突然
体位で不変
圧迫、締め付け、押される
胸骨上でグーパー(Levine sign)
20分以上
冷汗。
感度低いが低血圧や心不全徴候(頸静脈怒張、crackles、Ⅲ音)。
胸壁の触診や体動で胸痛の増悪があれば否定的。胸痛は手技によって完全に再現される痛みなのかそれとは別の痛みなのかを確認する。右室梗塞の診断には頸静脈怒張とKussmaul徴候が非常に有用。
トロポニンT上昇、CK上昇、WBC上昇、AST上昇。D-dimerを鑑別用に測定。
簡易Cre値で造影可能か評価。
ASTは肝臓、心臓、筋肉、赤血球に含まれるため肝細胞破壊や心筋梗塞、筋炎でも上昇する。肝臓なら2000~3000まで上昇。ALTが正常に近い場合は心筋梗塞が疑わしい。
心エコー:壁運動の評価。
ポータブルXp:気胸、大動脈解離の否定。
心電図:ST上昇。
V1~V4は前壁=左冠動脈下行枝閉塞。
V5,V6は側壁=左冠動脈回旋枝閉塞。
23aVFは下壁=右冠動脈。
狭窄→閉塞なのでAMI患者にはもともと狭窄がある。つまり陰性T波や異常Q波は必ずある。
★治療
緊カテ。カテ行く前に再発予防、ステント血栓予防に、
アスピリン(バイアスピリン200㎎)
プラスグレル(エフィエント20㎎)
=DOACをローディング。
ヘパリンナトリウム5000単位iv
クロピドグレルはエステラーゼによって85%代謝されてしまい肝臓で代謝活性化され効果発現するため作用発現が遅いし弱い。対してプラスグレルはエステラーゼによる分解を受けず肝で活性化されてるため作用発現が速くて強い。でも強いから出血の副作用があるため、脳血管疾患の既往や60歳以上では推奨されない。