1993年生まれの僕は、24歳の時に肝臓がんになりました。
ひどい時は余命3ヶ月という状態で、本気で死を覚悟しました。

そんな死にかけの僕を主治医が救ってくれて、今は元気にプロのMMAファイター/パーソナルスタジオの代表として充実した毎日を送ることができています。

↓A studio cliff(ぜひ来てください)




闘病の内容はとても過酷で、お腹を切る開腹手術を2回、化学療法や転移した肺の手術を含め10回以上、手術をしました。



開腹手術後



抗がん剤の副作用



癌になると、闘病の辛さや、将来の不安から精神を病んでしまったり、鬱病になってしまう方がいます。

ですが、僕は割と前向きに闘病することができました。
勢いあまって闘病中プロのリングで、4試合出場するくらい(全て勝利)

僕が闘病中、前向きになれたのは

【ポジティブな現実逃避】

のおかげだったんじゃないかと思っています。

僕も一度、癌が再発したショックから部屋に閉じこもり、永遠に泣いていた時がありました。

そんな時、当時所属していた道場の師匠から「道場で待ってるよ」とLINEでメッセージをもらいました。

病気のことをいちいち説明するのも嫌だし、なにより人と会いたい気分ではありませんでした。
だけど、このまま1人でいるとネガティブな感情が止まらなくなり、ダメになってしまいそうだったので、道場に行くことにしました。

道場に行くと、特に病気のことを聞かれることはなく、みんな普段通りスパーリングをしてくれました。

道場に行くまでは凄く憂鬱だったけれど、久しぶりに大好きな格闘技を打ち込むことができて、その時だけ病気のことを忘れることが出来ました。

練習を終えると暗く淀んでいた心が、少しだけ明るくなった気がしました。

それから僕は毎日、格闘技とトレーニングに打ち込みました。
初めは格闘技を終えた後の帰り道、車中で病気のことを考えてしまい、泣いてしまうことが多々ありました。
ですが、だんだん回数を重ねていくうちに、病気のことではなく、格闘技のこと、闘病を終えてからのことを考えるようになりました。

化学療法で入院する前は、たくさんご飯を食べ、筋トレもして、体重と筋肉を増やした状態で治療に望みました。笑
(治療を終えた後に少しでも筋肉が残るように)


当時の写真です。


ずっとずっと死ぬことばかりを考えていたのに、いつの間にか治療を終えた後のことを考えるようになっていました。


治療が始まる前、主治医からは「ステージ4の状態です」と言われました。

ですが、僕はその時には治療終えてからのことしか思い浮かべていませんでした。


癌が治るかどうかは、ほぼ治療次第ですが、少なからずメンタル的な部分も関係していると僕は思っています。


自分の病気のことについては、必要最低限の知識は入れた方がいいです。


ですが、病気のことばかり考えてしまうと必ずネガティブな思考になってしまうので、

趣味だったり、旅行だったり、友達と美味しいご飯を食べに行ったり、【ポジティブな現実逃避】をしてもいいんじゃないかなと僕は思います。


主体的に生きることは大事なことです。


ですが、癌治療に関しては自分ではどうすることもできません。(病院選びは自分ですが)


ポジティブな現実逃避をして、気持ちを前向きに整えてから闘病に望んだ方がいいと、僕は思っています。