毎度毎度のダラダラブログを読んでくださり、ありがとうございます。

もう少し続きます。


小泉エイドを出て俺はまた一人で走っている。さっきまで一緒に走っていた人はエイドでもう少し休憩していくそうだ。
彼とはゴールで待ち合わせてその時に連絡先の交換を約束した。
俺が先にゴールで待ってるぜ❗


今このあたり。


走りはじめてしばらく、また雨が降ってきた。
次のエイド、第五消防器具庫に着いてここで再び防水ジャケットを着る。

次の目指す場所は夫婦岩エイド❗

小泉坂を過ぎた今でもビミョーな登り坂は続いていた。
60キロ走ってなおこのアップダウンはなかなかキツイ…
そしてエイドに近づくにつれ環境に変化が現れる。
と、いうのもランナーとすれ違うことが多くなったな~
ほとんどが60キロのランナーだが…

次の夫婦岩は60キロコースと80キロコースの共通のエイド。
この先からは両コースが同じ道なのだ。

そして遂に夫婦岩エイドに到着❗❗
夫婦岩…

これが夫婦岩だ。

少しコースを外れて夫婦岩の写真を撮りに行った。

はいっ、そこ❗
はっ?って顔しない❗❗
なんとこの夫婦岩❗
あの!探偵ナイトスクープも取材にきた強者だぞ❗❗
とにかく凄い岩なんだ❗❗❗

我にかえりエイドに戻る。
ここでぜんざいをいただく。
甘く、温かい食べ物が骨身にしみた…

俺がぜんざいを食べ終えたのを見計らってか、一人の若い女性が話しかけてきた。
聞けばミサンガをランナーにプレゼントしてくれているそうな。
これを第1回大会から毎年ボランティアとして続けてくれているんだって❗

ありがたい。

しかもこのこ…
かわいいぞ❗❗❗
俺は手首に付けてもらった。
こうなったら意地でもゴールしないとね❗❗
ぜんざいとミサンガで心身共にチャージ完了❗❗❗
イザ出発❗❗❗❗

ここ迄で約65キロ走ってきた。
あと15キロ…
時間との勝負…
間に合うか?
相変わらず緩やかながらアップダウンを繰り返すコース。

緩やかな登り坂を登りきったあたりでバス停を強引にエイドにしている場所に到着。

ここで先行していたランナー二人が俺の目の前でリタイヤを宣言していた。
初めて見る光景に戸惑う…
せっかくここまで来たのに…っていうのが俺の素直な感想だ。
二人とも俺より若く運動できそうな男性だ。
もったいない…
だが二人の表情は悔しい、というより、なんとなく安堵したっていう感じに見えた。

コーラを飲み、出発しようとしているとスタッフさんから
「約四キロ先が宇治エイドです。
多少の登りはありますが、ほとんど下りですので走りやすいですよ❗」
と、笑顔で送り出された。
しかし、俺は知っていた。
ゴールの吹屋はもっと標高の高い位置にあるはず。
と、いうことは下った分以上に昇らなければならないのである。
だから下り情報はあまり嬉しくない情報なのだ。
すっかりメンタルをやられている俺、本来ポジティブに捉えていい情報もネガティブに自動変換されてしまっていた。

スタッフさん、ごめんなさい。

そしてラスト10キロという看板を発見する。
おお❗
先が見えてきた。

が、相変わらずメンタルが…
さっきのエイドでリタイヤされた人の安堵の表情が脳裏に焼き付いていた…
あれっ?
俺ヤバイ?


俺の周囲には他のランナーは見当たらない…

頭の中では相変わらずサチモスの曲がぐるぐるぐるぐるサビの部分だけ再生していた。

早くもしろかきが終わっている田んぼでカエルが鳴いていた。

田んぼに目をやるがカエルは当然ここからは見当たらない。

朝の市長の挨拶では吹屋ではまだ桜が残っているという話だったが、全く視界には入ってこない。

こんな風に気をまぎらわそうと、周囲に意識を向けるが長くは続かない。

精神的にも体力的にも限界のようだ。


そして時々歩きながら、俺は何故こんなとこにいるのか…
という思いにかられる。

会社を休んでまでこの大会に参加して、雨の中疲労困憊で見知らぬ土地を走っていた。

何故ここまでして…

妻の言葉を思い出す。

曰く
「せっかくの休日にお金と時間をかけて苦しい思いを自ら望んでしなければならない意味が解んない…」
と…

妻よ。
その疑問は当然の事である。
おそらく俺も走らない人間だったら同じ事を思うだろう。

だが、俺は知ってしまったのだ。
ゴールしたときの感動を。
ドーパミンが出まくるあの瞬間を❗❗

最初は妻が初めて妊娠し、父親になると分かった時、
カッコいい父親になりたい❗
との思いから走り始めた。
それまでの俺には自慢できるものは何もなかったのである。
10キロ走れたらそこそこ自慢できるだろうと思い、福山マラソンに毎年出るようになった。
それがハーフになり、フルマラソンになり、トレイルにまで手を出してきた。
そして今回、マラニックとはいえ80キロ…

既にこれは俺の趣味といっていいだろう。

「走るのはいいけど家族を巻き込まないでね。」
これも妻の言葉である。

字面だけみると冷たそうだが優しさの詰まった言葉である。

大会に出る度に妻に子供を押し付ける事になる
妻だってフルで働いているので休日にゆっくりしたいはずだ。
それなのに俺が家をあけると妻は子供の相手をするためゆっくりできない。

にもかかわらず妻は、大会に出ていいよ。
と、言ってくれている訳だ。

ありがたい。

帰ったら妻にお礼を言おう。
ありがとう。
キミのおかげで走りきれたよ。
そして子供達は力一杯抱きしめよう。
と…

いつの間にかそんな精神状態になっていた。

そうだ、俺には家族が待っている❗

無事走りきれたよ❗
その報告がしたくて走っている❗

だから走る❗

それでいい❗

そう思えたらまた走れる気力が湧いてきた。



続きます。

次はいよいよゴールです❗