真一は会社の入ると受付で封筒を渡し、
社長に会いたい旨を伝えると受付の人が社長室に案内してくれた。
『こんばんは、封筒の中身みてくれました?』
『これをどこで』
『どこでしょうね。それコピーなので差し上げます』
『何が望みだ! 金か?』
『それも、魅力的ですが、違いますね』
『じゃあ、何だ』
 すると真一は声のトーンを落として
『貴方の命・・・。と言ったらどうします?』
『何をバカな事を言っているんだ』
『冗談だと思います?』
『もし、本当だとしてもここはどこだと思っている。ARの会社だぞ。
 ワシにも護衛のARくらい居るのだからワシに指一本触れられん』
『じゃあやってみますか?』
すると署長が
『手荒な真似はしないって言っていただろう。』
『俺、社長にまだ指一本触れいて居ませんが?
 それに脅しくらいイイじゃ無いですか。あっ、それとARの破壊くらい』
すると郷子が
『あのね真一くんは簡単に言うけど後処理が色々大変なんだから!』
『大目に見てください。本当はこの人・・・。』
そこまで言うと
『分かった、分かった、もう好きにやって』
と諦め気味に言った。

そんな事を話していると社長がある事に気づく
『後ろの2人は、警察署長と【ARSP】の楠木郷子では無いですか。
 こんな事しても良いのですか?』
『署長と言われましても、もう勤務時間過ぎて居ますので一般人です』
『私も右に同じです』
『じゃあ脅しに加担していると言う事ですね?』
『いいえ、私たちは見ているだけです。だから居ない物として扱ってもらって結構です』
『あの・・・。ゴチャゴチャ話している時間は社長さんにはありませんよ』
『やるの? やらないの? それとも素直に命を差し出すの?』
『馬鹿な少年ですね。人間がARに勝てると思っているのですか?
 RP-01・RP-02この少年を部屋から出しなさい』
『麻友』
『はい』
と言うと、一瞬で2体とも戦闘不能になった
『これだけですか?』
社長は自分の目を疑った。
『ど、どうしたんだ・・・。』
『AR会社の社長なのに見分けられなかったのですか? この麻友はARですよ』
すると郷子が
『level7のね』
『れ、level7じゃと!』
『はいそうですが』
『だから、無駄な事はしないでくれますか?』
『ど、どうしてこんな事するんだ。こんな物まで用意して本当は何しに来たんだ』
と言って封筒を机に叩きつけた。
『だから、最初から命をもらうって言っているではありませんか?』
『どうしてじゃ、ワシはお前など知らんぞ。』
『そうでしょうね。俺も今日貴方に会うまで知りませんでしから』
『じゃあ、どうしてワシの命を狙うんだ』
『私恨かな?』
『私恨? ワシはお前に恨みを買う様な事はしていない』
 と言った瞬間、真一の雰囲気が変わった。それに気づいた署長が
『真一くん!』
と叫んだ。

真一は
『大丈夫です』
『確かに俺には直接はしていませんが、俺の友達にはしましたよね?』
『何の事を言っているんだ?』
『あくまでとぼけるですね。それとも悪事が多すぎて思い出せないのですか?』
『何を言っているんだ?』
『社長さん、暴力団に少女を誘拐する様に頼みましたよね?』
『な、何言っているんだ? ワシがそんな事する訳ないじゃないか』
『そうですか』
『でも、俺はそう思っているので覚悟して貰えますか?』
『証拠も無いのに、そんな事して良いと思っているのか?』
『社長なのにバカですね。証拠があったとしても良い訳ないじゃ無いですか。ねぇ署長さん』
『確かに』
『でも、俺は社長さんが命令したと思っていて、
 それで俺の気が晴れるのだから、後はどうなっても良いですよ。』
『あ、あんた署長だろ、早くその少年を取り押さえてくれ』
『先ほども言いましたが、私は一般人の見物人です。仮に勤務内でも私はお断りします。
 まだ長生きしたいので』
『それどう言う意味だ』
『先ほど貴方も見たでしょ、自分トコの護衛ARが一瞬で破壊される所を・・・。』
『じゃあ、あんた【ARSP】だろ、早くこのARを停止させろよ』
『あぁそれも無理ですね。
 その麻友ってARはその少年の自作で緊急停止装置は付いて居ないので止める事は出来ません』
『そんな違法ARを【ARSP】は見逃していて良いのか!』
『あなたAR会社の社長なのに知らないのlevel6以上は所有者或いは
 管理者の権限で付けなくても言いのよ』

『そ、そんな・・・。』
『社長さん言い残す事はありませんか?』
『麻友、さっきあの場所でやった様に社長もやれ』
と言って社長には見えないようにウィンクをした。
『解かりました。真一さま』
と言うとゆっくり麻友は歩きだした。
郷子たちに止められたら台無しなので郷子たちにもウィンクして合図をした。
『た、助けてくれ』
『ダメですね。友達を傷つけた報いを貴方の命をもって償ってもらわないと』
『な、何でもする、だから助けてくれ』
『本当ですか?』
『あぁ本当だ』
『麻友、待て。じゃあ誘拐を依頼した事も認めるのですね?』
『認める』
『何で誘拐を依頼したのですか?』
『あそこの会社が目障りで、娘を誘拐して身代金を出させてば会社が傾くと思ったから・・・。』
『なるほど。で、身代金をせしめた後は俺の友達は無事に返す気だったのですか?』
『当たり前だ』
『麻友、やれ』
『騙したのか!』
『騙して居ませんよ。あなたが嘘を付くからです』
『嘘なんか付いていない』
『そうですか? こんな事する俺が確証なしにこんな事すると思っていますか?
 真実は全て知った上で社長の口から聞きたいからやって来たのに』

そんな事を言っている内に麻友は社長の目の前に来た
『社長さん、最後のチャンスです。本当の事を言わなければ・・・・。判りますよね。
 身代金を受取った後俺の友達をどうするつもりでしかた?』
『・・・・直接は言っていないけど、好きにして良いと命令した。だから・・・・』
と聞くと真一は拳をギュと握って爪が食い込んだ手からは血が出ていた。
『そうですか・・・・。』
『正直に答えただから、許してくれるだろ?』
『聞きたい事はもう1つあります。 俺の友達が助かった後、
 学校で俺の友達の噂を流す様に何かしましたよね?』
『そ、それは・・・・。』
『まさか、していないとは言いませんよね?』
『しました・・・・。』
『どうやって?』
『部下の息子が同じ学校に通って居たので、
 少しの金を握らせて娘とそれを助けたと言う男子生徒の噂を流す様に言いました。』
『そうですか』
『誘拐を命令したのだから、
 人質の方は判りますがどうしてそれを助けに来た男子生徒の事まで知り得たのですか?』
『そ、それは・・・・。』

社長はチラと署長の方を見てから
『前々から仲が良かった警官から聞いた・・・・。』
『そんな事だろうと思っていました。名前が知れている時点で・・・・。
 だから、顔までは知らなかったのですね。その男子生徒の』
『あぁ、知っているのは名前と状況だけだ』
『でしょうね、最初に俺の顔を見ても驚かなかったのだから。
 その男子生徒って言うのは俺です』
社長は金魚みたいに口をパクパクさせていた。
『これで、全貌が分かった。で、社長さんこの後、ご自分がどんな運命辿ると思います?』
『そ、それは・・・・。』
『もう良いです。これ以上ここに居ると本当に社長さんの命を取りそうなので帰ります。
 後は、そこの傍観者さん達にお任せします。
 あぁ最後に1つ言いたい事があるのですが良いですか?』
『なんだ』
『先ほど言った事を脅されて言わさせました。は通じませんので。
 貴方の悪事は全部証拠付きで分かっていますので、
 その証拠は、そこの傍観者さん達に渡します。社長さんにもコピーですが見せて上げますよ』
と言って真一はコピーした書類を社長の前にバラ蒔いた。
それを見た社長は項垂れていた。真一は
『麻友帰るぞ』
と言って郷子たちの横をすり抜けて外に出た。