翌日、学校に行くと会う人皆が真一の方を見てはコソコソ何やら話している。
真一も気になったが、何を言ってくるでもないので気になりながらも教室に向かった。
教室に入ると遥香たちが駆け寄ってきて
『真一さんと麻友さんの事が噂になって居るのですが・・・。』
『噂って?』
『お前と麻友さんが人を襲うて怪我をさせた上、その人達が持っていたARを壊したって・・・。』
『何だそれ? まさか、アイツ等では無いよね?』
『正解であり不正解でもある。俺が調べた限りでは、
 親が〇〇コーポレーションの奴が噂の出元らしい』
『へぇ、で何で〇〇コーポレーションなんだ?』
『俺もそれは解らないけど、辿っていくとアイツ等の殆どは懲りたらしいが、
 一部の奴はまだ恨んでいるらしい。』
『そんな根も葉もない噂を流して何か意味があるのか?
 それに、噂を流したのが〇〇コーポレーションと言うのも偶然だろ。親がとか関係ないのでは?』
すると遥香が
『噂はもう一つあって友美ちゃんが誘拐されて・・・・って』
『何?』
『だから、その・・・・』
 と話していると友美がやって来た。

友美をみるなり遥香は
『友美ちゃん大丈夫?』
 急にそんな事を言われた友美は
『何がですの?』
『その、誘拐されて』
 まで言うと遥香は、友美の耳元で
『襲われたって聞いたから・・・・。』
『何ですの? その誘拐されたと言う話し誰から聞いたの?』
『いや、噂になっているよ』
友美は真一の顔を見た
『俺も解らないけど、どうも、俺が一般人を麻友に襲わせて怪我をさせた上
 その人のAR破壊したと言う噂と友美が誘拐されたって噂がセットで流れているみたい』
『な、なんですって!』
『と言うか、昨日はどうだったの』
『私は昨日休んでいたから知らないのよ』
 と話していると静哉が
『それも有って信憑性が上がっているんだよ。昨日、真一と友美が揃って休んでいたろ。
 それで、友美は入院して真一は捕まっているって』
 すると真一は
『みんな、ちょっと屋上に来て。友美も』
『ええ』
 そして屋上に着いた真一は
『友美、少なくてもここに居る人たちは俺らの友達何だから、
 本当の事を知っていた方がいいじゃない? 
 もし友美が嫌だと言うのなら、俺も何も言わないけど・・・・。』
『私も同じ事思っていましたわ。』
 真一は友美の了解を得て、一昨日の事をなるべくオブラートに包んでは話した。

『じゃあ、友美が誘拐されたと言う事は事実だけど、別に何もされて居ないし、
 真一が怪我を負わさたりしたのは、その犯人って事ですか?』
『まぁ、そういう事だね』
『ええ、そうですわ。私が昨日休んでいたのは、
 色々な後処理とか他にも心配を掛けた人に挨拶回りをしていたからですわ』
『俺は、事情聴取が終わったのが朝方だったから、来ようと思えば来れたのだけど、
 疲れも有って寝過ごしただけ。平たく言えばズル休み? かな』
 すると静哉が
『でも、その事を知っているのは、真一と友美だけだろ?
 何でそんな噂を、流せるのだろう? それに、それをする意味は?』
『さあ? 俺も誰にも話して居ないと言うか、昨日は同級生やその関係にも会っていなし、
 もし現場に居たのなら、もっと違う噂が立っているはずだし』
『違う噂? って何なの?』
 と遥香は聞いたが真一は上手い事誤魔化した。
『いや、実際見たのなら噂の立て方が可笑しいと思ったんだ』
『そうですか』
『友美には申し訳無いが、今日1日我慢してくれ、学校が終わったら、ちょっと調べてみるから』
 と言うと友美が真一にしか聞こえない声で
『また、暴走しないでくださいね・・・・。』
『だ、大丈夫だよ』

学校が終わり、調べると言っても何も手がかりも無いので、
一先ず警察署に行き相談してみる事にした。
警察署に行くと郷子が入っていくのが見えたので声を掛けようと追いかけていくと郷子は、
そのまま署長室に入っていった。
そして、真一も入ろうとした時声が聞こえてきた。
『署長さんどういう事ですか? 【ARSP】に調べている途中のARデーターを渡せって』
『いや、私はARの製造データーを見せて欲しいと言っただけですよ』
『【ARSP】には、ARの全データを渡せと書いてありました。 この通り』
『またですか?』
『どういう事ですか?』
『いや、お恥ずかしい話し、一部の部下は過剰に物事を運ぼうとしている者が居るようで、
 色々と弊害が出ているのですよ』
『それは、知りませんが、じゃあARの製造データーを見せれば良いのですね?』
『はい、よろしくお願いします』
『解かりました。でも、製造データーだけで何がわかるのですか?』
『あまり調査中の事を話すのはよろしく無い事ですが、
 どうも今回の誘拐の裏には〇〇コーポレーションが絡んでいて社長令嬢を誘拐し
 身代金を出させる事で会社を不安定にしあわよくばと狙っていたらしいです』
『だから、真一くんに破壊されたARが〇〇コーポレーション製なら、つながりが出来ると』
『まぁ、そうですね』
『余程、真一くんが怖い目に合わせたのか、
 あの〇〇組の幹部が悪夢を見るらしくペラペラと喋ってくれますよ』
『それは・・・・。まぁ、あの現場と真一くんが連れているARの性能とを考えると
 容易に想像付きますが・・・。それにしても、あの誘拐された娘、すごいと思いますよ。』
『どうしてですか?』
『署長さん考えて見てください。間近であの現場を見ているのですよ。
 それも暴力団の人が怯えるくらいの事が起きているのに、普通に受け答えしていて。
 私なら多分気絶しているか精神がおかしくなっていたかも』
『まぁ、それはそうかも知れませんが、
 でもあの少年が助け出してもらってあの娘さんは良かったと思いますよ。』
『?』
『今日の証言で言っていたのですが、
 もし身代金を払われたとしてもあの娘さんを無事に帰す気は無かったみたいですから・・・・。
 命令した奴は身代金が渡ったら娘は好きにして良いと言っていたらしいです。』
『え! じゃあ・・・・。』
『多分・・・・。』
『後ろで糸引いているのは、〇〇コーポレーションの誰か?』
『まぁ、相手を潰しに掛かっているのだから、社員って事は無いと思いますから、
 かなり上の人物とは思いまうが・・・。』
真一は署長と郷子の会話を聞いて点と点が線で繋がった。